2021-06-21 理論としての豊かさ
さて、ドーナツちゃんプルプル宇宙論と超ひも兄さん、ループパイセンとの比較を続けてみよう。
超ひも兄さんはD-ブレインという概念が付け加わったところから量子重力理論として活躍し始めたわけだが、超ひもの端っこ両端部分がD-ブレインにくっついている有様はまるでドーナツちゃんが三次元球にぶっ刺さっているのと同じように見える、という話は既にした。
ちなみに、D-ブレインに接している超ひもの両端では、ゲージ場を形成することが証明されているらしく、おっとゲージ場って言えば素粒子の世界で使われている理論ですな、とかそんな話につながっている。
つまり、ループパイセンの方は重力理論としてしか発展する先が無さそうなのだが、超ひも兄さんは素粒子理論の方とも接点があるということになる。
思うに、ループパイセンはそのスタート地点がノードという単純なゼロ次元から始まっているわけだが、であるが故に重力の話しかできていないという気がしないではない。
ドーナツちゃんプルプル宇宙論の場合、ドーナツちゃんをループパイセンでいうノード、ドーナツちゃんとドーナツちゃんの間の関係をループパイセンでいうリンク、ドーナツちゃんのワラワラ全体 をループパイセンでいうスピンネットワークと考えてみたわけだが、ループパイセンのノードが単なる点なのに対し、ドーナツちゃんは三次元球とドーナツちゃんが接している二次元球2つのセットがノードということになるわけで、そこに理論としての豊かさの差が出てしまうということなのかなあと思ったり思わなかったり。
ループパイセンはノードとノードを繋いでループ状の経路を考えるわけで、その時ループ経路にある量を積分して物理量を算出するわけだが、そのループ経路にある量というのは主にリンクの振動だったりして、ノードのバリエーションみたいなものは限られているということなのかな、とは思う。
その分、理論的には美しくて実際、重力を量子化できたりしているわけだが、それはこの世の真実の姿をエレガントに単純化した結果としてのものなのかな、と思ったり思わなかったり。
つまり何が言いたいかと言うと、ループパイセンは話を単純化した場合の理論で、超ひも兄さんは真実に近いモデルなんだけどちょっとまだ概念が整理し切れてないということなのかな、と思う次第である。