2021-06-03 つぶつぶじゃなくてひもやねん
超ひも理論では物質の最小単位についてつぶつぶではなくてひもなんだよという主張をしていると書いた。
素粒子とかいう単語を見れば分かる通り、人類はいままで物質の最小単位はきっとつぶつぶした何かに違いないと想像していたわけだが、超ひも理論はそこを「ちゃうねん」しているわけである。
ひもなのだよひも。物質の最小単位はつぶつぶじゃなくてひもやねん。
このつぶつぶなのかひもなのかという話、傍目には「どっちでもええやん」と思わなくもないという気がしなくはない。
ところがつぶつぶの場合とひもの場合ではけっこう違ってくるというか、ともかくつぶつぶだと考えるといろいろ困っていたあれやこれやの話が、ひもだとなんというかスッキリ解決するとかそんな感じらしい。
まずひとつには最近話題にした重力の紫外発散の話もその例になったりする。
つぶつぶだとどこまでも空間を小さく区切っていくことができてしまうが、ひもならそうはいかなくなる。ひもの長さよりも短い領域のことを考えても意味がないので、空間を区切るのはひもの長さ程度まででおしまいになるのだ。
なのでつぶつぶの場合だと紫外発散してしまう話も、ひもならそうならないでいい感じということになる。
ここのところはドーナツちゃんプルプル宇宙論と似たところで、空間を細かく区切っていくのに限度があるという点は共通しているわけだ。
あと、超ひも理論だと標準模型で語られている素粒子に加えて重力子も語ることができるらしい。
曰くは超ひもはプルプルと振動していて、その振動のパターンによって標準模型の素粒子が生じているという。
そして重力子というのは、ひもの端と端をつなげて輪っかにしたときのひもの状態ということになるらしく、こうして標準模型の素粒子も重力子も等しくひもで説明できてしまいますよ、ということらしい。
大統一であるbeyond標準模型である。
なんというか、ひもがプルプルしているというところはまさにドーナツちゃんプルプル宇宙論と瓜二つで、もしかして超ひも理論ってドーナツちゃんプルプル宇宙論のことなんじゃないかと錯覚しそうにならないこともない。
だが残念ながらそうでもないのである。