2021-05-24 ワラワラ全体を大きな目で
さて、統計的にドーナツちゃんのワラワラを考えたときに、それぞれのドーナツちゃんのプルプルが平均化されたとして、さてそれはワラワラ全体を大きな目で見た時にどういうことになるだろう。
例えば、平行移動のプルプルパターンに注目したとして、ワラワラと無数にあるドーナツちゃんの一つ一つは、思い思いの方向にプルプルしているだろう。
しかし、確率的にはそれぞれのプルプルは均等で、南北にプルプルしているものと東西にプルプルしているものと、上下にプルプルしているものの数はだいたい同数だったりするだろう。
さらにいえば、同じ南北にプルプルしている中でも、最初に北からプルるものと、最初は南からプルるもの、それらの数もだいたい同数と考えていいだろう。
なので、ワラワラ全体としてどっちの方向にプルプルしているかということを見ようとした場合、一つ一つのプルプル具合は、それと対になる反対方向のプルプルがやはりワラワラの中にはあるわけで、それらを平均するとあたかもワラワラ全体としてはプルプルしていない状態のようにワラワラの外側からは見えるのではないかとか、そう思う次第である。
つまりドーナツちゃんのプルプル具合が完全にランダムで、そのランダムさが全体としては均等な分布を形作っている場合、ワラワラ全体はあたかもプルプルしていないように見える、実際にはワラワラの内部のドーナツちゃんたちはプルプルしていても全体としてはお淑やかにじっといい子にしているように見えるということなのだ。
真空とはつまりそういうことで、何もない空間、物質が存在しない場所ではあっても、そこには無数の超ちっちゃいドーナツちゃんがワラワラしているわけで、そしてドーナツちゃんはそれぞれ思い思いにプルプルしているわけで、だけどワラワラ全体で考えるとプルプルは互いに打ち消しあって、外側からは見えないね、ということなんじゃないかとこう思うわけだ。