着替え、と、考察開始
人の死に立ち会うのは慣れない、子供の頃から何度か立ち会ったが、やはり悲しい、それこそ、いっそ人と関わらなければ良いのではと思うほどには。
「とりあえず、もうバレてるんだから、服を着なさい」
多少の時間をかけてなんとか言う、全力で顔を背けて言う、まあ布団も枕もリフィーが出したに違いないわけだから、衣服が出せないわけないし?
「えぇ~、この格好楽なんですよ~?」
んなことは知らん、公序良俗に反する。
「あんまりからかったりしないでさ?素直に服着てくれない?尚杜くん困っちゃうな~」
「む!子供扱いですか!わかりましたよ~着ますよー」
ふぅ、よかった。リフィーの格好は精神衛生上宜しくない。
「ますたぁ~、女性用下着が無いですよ~」
「あるわけあるか!あーでも俺の下着着るんもなぁ~、てか服サイズ合う?」
「合うわけないじゃないですかー、巷で流行りの萌え袖を優に通り越したぶかぶかですよー」
まあそうだろうな、俺の身長179㎝だし、彼女は見た感じ165くらいかな?ホント、モデルみたいな体型だな。
「一番小さいのでなんとかならない?たしか麻のポロシャツを持ってたと思うけど、あれはMサイズだったと」
「おおー、良く覚えてますねぇー。あ、ちょうど良さそうです。でも胸が...」
「それは腹巻きでサラシみたいにすればなんとかなんない?」
「ほほー、了解です!」
見れないからわからんけど。
自分で道具がベースと言ってたからな、この辺りは俺が考えるのか、考え事は得意じゃないんだけどな。
「はぁー、下はもう俺の使ってくれ、あとはー、麻のポロシャツに合わせるならジーパンがいいかな?」
ファッションセンスが欲しい、自分のは良くても他人の服見繕うのはな。
「おっけーです、着ましたよ、マスター」
返事を確認して振り返る、うん、モデルさんがいますね?つばの広い帽子に肩掛けのポシェットとか持ってたら完全にモデルさんですね。
「あー、うん、おーけーおーけー、多分大丈夫。」
素材が良いからなに着ても似合うんだろうなぁ。
「えへへ、でもモデルさんは照れますよ、マスター♪」
「う!あ、ええと、それだけ綺麗だから、つい...」
て、声に出とるやないかい!てか墓穴掘ってるぞ俺!気まずい...
(それだけ綺麗だからだなんて、ほんとに照れちゃいますね、エヘヘ///)
「あ~と。そうだ、俺の分も服出してくんない?麻のジャケットと黒のジーパン。」
さすがに作業着でいるのもなぁ、普段着てる服の方が落ち着くし、文明レベルも考えないとだし。
あと何処から出してるのか気になるし。
「はいはーい、よいしょっ、と。」
「体から?!」
手が体に沈んでいったよ?!
「あ、みるのは初めてですね、どうです?すごいでしょう!」
「うん、すごい、すごいけど、人前では使えないかな~、体からしか無理?」
出来る事と出来ない事、今のうちに知っておかないと。
「あ、いえ、憑いてるものならなんでも?ラックの[収納、引き出し]の概念でいわゆる[マジックボックス]の真似事をしているので。」
「う~ん、じゃあ、このベッドとか布団は先に折り畳んだ毛布とかから出した感じ?」
他にもレジャーシートとか遥か昔にもってたんだろうけど、思い出せないしな。
「ご明答ですよ!ちっちゃいとこからコツコツとやってみました!」
「色々応用が利きそうだね、[概念付与]は、後は他に何が出来るの?」
「え、ええーと、何が出来るんでしょうか?」
「ん、良くわからないってことね、よし!考えるか!」
「すみません、マスターの道具として生れたてで、生き物としての思考や発想はまだ苦手みたいです」
そしてシュンとする、まあ俺もそろそろ慣れてきた。
「分析できてるじゃん?一緒に考えていこーよ、検証と考察、俺大好きだし、ワクワクするね。
まずはバッグ出してもらっていい?そっからなら怪しくはないだろうから。」
「はいは~い、マスターのバッグといえば、これですね!無駄に遠くで買って来て無駄に高いと言われた不遇なバッグ...ああかわいそうに...」
切り替えが早いのはきっと長所だろうね?
「俺が言ったわけじゃないし、気に入ってるから結果オーライだし!」
さて、自分にも使えるかな?
「緊張するなぁ、フゥ、[概念付与]収納、保存!」
しーん...
「さてさて、バッグからでてこい!かっこんとー!」
葛根湯、いわゆる漢方の一種、思い出というか最近良く使ってたから、風邪気味というか体調不良。
暫く手を突っ込んでると、それっぽい感触が。
「お!できたー!後は保存が使えるか、どう調べようか」
何が出来るか
考えますか!
それと、マスター呼びはどうしようかな...




