第五話 猫だましとメテオ
彼女が居るのにも関わらずネットで「リア充爆発しろ」とか言ってる奴マジで爆ぜろ。
エルサスとその取り巻きを拷問した所、盗賊団のアジトが街の近くの山にあることがわかった。
よし、気晴らしだ。
壊滅させようと思ってる。
最近、団長の発言とかで鬱憤が溜まりに溜まってるんだよね。
盗賊のアジトを壊滅させたら少しは気が晴れると思うんだよ。
俺は【歩行】や、【蹴り】【跳躍】【踏みつけ】等のスキルを全て使用して山中を駆ける。
そうしている内に、アジトだと思われる洞窟にたどり着いた。
「よっし」
意気込んで、洞窟の前に立つ。
俺は大きく手を広げて目の前で叩いた。
ッヴァァァァァァァァァン!!!
爆音。
洞窟の中で反響した音が跳ね返り、風圧となってここまで届く。
ヤバい。
吹き飛ばされそう。
音は周囲にも広がり、木の上からボトボトと鳥型の魔物が落ちてくる。
何せ【猫だまし】をベースに【奇術】【演劇】【手拍子】を同時に使った全身全霊の猫だましだ。
近くで聞いたら、死ぬかな?
団長に聞いたらスタン効果しか無いらしいけど、マジで大丈夫かな?
風が止むと、俺は恐る恐る中を覗く。
どうやら、全員気絶しているようだ。
全部で50人くらいいる。
脈を測り、盗賊団を縄で縛ってゆく。
(よかった……全員生きてる)
俺は、盗賊団の身ぐるみを剥いで全部アイテムストレージに入れる。
特に面白そうなアイテムは持っていなかったがしょうがない。
俺は、盗賊団を放置して劇団に戻った。
あ、ありのまま今起ったことを話すぜ!
『劇団に戻ると、団長がメテオしていた』な、何を言ってるかわからねーと思うが俺もわからない。
なんか、団長が呪文唱えたと思ったら遥か上空から隕石が落ちてきた。
団長、でたらめだな。
そもそも、箱詰めにされてから一日も経っていないのに復帰するとかどうなってんの?
あぁ。団長だからか。
俺は、倉庫に居る盗賊達をさっきの山にポイっと捨てて、カルさんに報告をすませた。
ついでに、ノエルに何を教えたか聞いて「ピチュン」しておいた。
で、現在のステータスがこちら。
ゼタ プレイヤー Man
人間種
スキル SP:6
【蹴りLv14】【跳躍Lv7】【猫だましLv10】【奇術Lv8】【歩行Lv21】【手拍子Lv9】【聞き耳Lv16】【踏みつけLv19】【天気予報Lv5】【演劇Lv4】
称号
『奇行士』『カナリア劇団員』『ちょっと外道』
いらない称号が増えてるが、気にしてもしょうがないので気にしない。
【歩行】が遂に20レベルを超えました。
これからも期待できるなぁ。
【蹴り】のレベルも上がればいいけど。
そういえば忘れていたが、団長の使っていたメテオは【超広範囲殲滅魔法:極】っていうスキルらしくて、あんまり多様は出来ないらしい。
しかし、クレーターが出来る程威力が高くてき本的に最強の魔法なのだとか。
「くれーたー」ねぇ。
今度、作れるか試してみよう。