「目を閉じて暗闇で思う」「若緑のコード」
目を閉じて暗闇で思う
目を閉じて暗闇で思う
この闇の中の詩情は 剥き出しのままで
まだ言葉にはなっていない
文字に起こしたら 空気に触れた先から
失われていく瑞々しさを 後悔しながら
それでも 尽きない波のように
満ちては引き 膨張しては収縮して
近づいては遠ざかり 触れたと思えば姿も見えない
この背骨の折れるまで 詩情は渦巻く
己の中の新たなことへ 暗闇へ足を踏み出していくこと
手探りに掴まるものもない 先人もまた同じ
若緑のコード
わたしとPCを繋ぐコードは若緑色で
PCからは絶え間なく音楽が流れ込んでくる
キーボードに触れる指からは
途切れ途切れに文字が打ち込まれる
音声→文字変換装置の濾過膜である
わたしの精神 こころ 身体は
揺れる程に増幅した言葉を吐くけれど
こちらは堪ったものではないから
落ち着いて安定していたいのだけれど……
お読み頂いてありがとうございます。