火星へと向かうシャーリー達
火星に向けて出発するシャーリー達、操縦席へ座るように促され操縦席へと座るシャーリー。
「まずは、これを操縦する方法を教えるから、ここのカバーを開けるとシフトチェンジボタンが出てくる。」
「わあキレイ25色色えんぴつみたい。」
「ああこの白いシフトから順に速度が上がって黒で亜高速まであがる。一応オートパイロットもあるがあまり頭良くないので使う事はないから。」
「眠る時は、どうするの?」
「まあそう言うときは、オートパイロットを使うが、小惑星、デブリの少ない場所へ行ってからになるがな。」
操縦を覚えていくシャーリー、ボタンを集中して操作してる間、外を見て操縦桿を握るリッキー、ふと外に立っている藍色の髪少年と目が合う・・・
「・・・シャーリー・・・外に人がいる・・・シャーリー!」
「え、何?今操作覚えるのに精一杯なのよ。」
「あ、手、振ってる。シャーリー、人が手振ってるよ」
「馬鹿なことを・・・」
顔を上げるシャーリー
「何もないじゃない、リッキーあなた疲れてるのよ」
「消えたんだよ、船体に沈むように・・・」
「少し休んだら、操縦ほとんど覚えたから何かあったら呼ぶから。」
「ああ少し休ませてもらうよ。」
席を立ちコーヒーを入れようと振り返る。
少年が立っていた。再び手を振り微笑む少年。固まるリッキー。
「シャーリー・・・シャーリー・・・」
小声で呼びかけるリッキー。
「もう何よ?」振り返るシャーリー、リッキー同様に固まる。
「幽霊?」震える声でリッキーに問いかけるシャーリー。
「もう、幽霊って人聞き悪いなあ、僕まだ死んでないよ。」
「み、密航者か?」震える声で問いかけるリッキー。
「違うよ僕は、君たちが運んできた物だよ。」
「誰も運んでないはずだが?」
「も、モノリス?」思いついたかのように問いかけるシャーリー。
「察しがいいね、綺麗なお姉ちゃん。」
少年は、微笑むとゆっくりと話始めた。
「僕は、君達が言う神という存在にこの宇宙のバグ除去のため創られた機械というべきか、今は、モノリスと言っておこうかな。そしてモノリスは、あと二つ存在する。この宇宙以外の宇宙で、それぞれの並行世界で、つまりこんな宇宙が他に二つ存在するということなんだ。」
話があまりにも突飛すぎて呆然と聞き入る二人。
「自己紹介が遅れたね。僕の名は、これ以上のものは創れない究極のもの。名前の通り最後に創られたモノリス。僕のことをXYZから取ってZと呼んで、その方が何かと便利でね。」
「私達も自己紹介するわね。」
「大丈夫、知ってるよ、そこのおじさんがリッキー、そして金髪で長髪でめっちゃ綺麗なお姉ちゃんがシャーリー。僕は、この宇宙のことは、何でも知ってるよ。」
(おじさんって・・・)
ショックを受けるリッキー。
(めっちゃ綺麗なお姉ちゃんって)
喜びを隠せないシャーリー。
「で、ズィー、君が今まで他の船で怪奇現象を起こしてきたんだな?」
「そうだけど、別に悪気があってじゃないよ。まだ、旅立つ時じゃなかったんだ。」
「じゃあ今が旅立つ時なの?」
優しく聞くシャーリー。
「そう、僕をとある場所まで送り届けてほしい。」
「しかしなぁ・・・モノリスは、火星に送り届ける依頼を受けてるんでな。」
「そういう事かぁ・・・じゃあモノリスは火星に届けて、僕をとある場所まで送ってほしい。大丈夫モノリスの中身の解析なんて、1万年いや一億年掛かっても出来ないから。」
「運ぶっつっても、俺達は、報酬がなきゃ動かないぞ。」
「報酬かぁ・・・何がいい?シャーリー姉ちゃん?」
「え?あたし?ん~何でもいいの?」
「うん何でも、願いでもいいよ。」
「じゃあ地球を元に戻して、あたしをあの時間の地球のあの場所に戻してくれる?」駄目もとで聞くシャリー。
「・・・ん~・・・シャーリー姉ちゃん、そんな簡単な事でいいの?」
表情が明るくなるシャーリー。
「出来るの?」
「うん出来るよ。」
「じゃあ決まりね!」
「おいおいシャーリー・・・」
少々困った顔をするリッキーであったが地球を戻せると言った手前それ以上口を出す事をやめた。
「じゃあ火星行ったあとズィーを送り届けましょ!」
「あっゴメン・・・まだその時じゃないんだ。シャーリー姉ちゃんゴメン。でもそんな長い時間じゃないから安心して。」
「そう分かったわ!待ってる。」
操縦席を見るズィー目をキラキラさせながら操縦してもいい?とリッキーに聞くため、二人とも休憩をとる時間だけためしに操縦させてみた。
火星へと向かう一同であった。