旅立つ少年達
銀色に輝く大樹の元に座っている藍色の髪の少年の元へ銀朱色の髪をした少女が現れる。
「いつまでここにいるの?いつまでそうしてるの?君は、もう旅に出てもいいんだよ。」
顔を上げ少女の顔を見ぎこちない笑顔をする少年。
「ありがとう・・・気を使って・・僕なんかに声を・・・かけてくれて・・・???(完全なる愛を意味する名前)さん・・・優しいんだね・・・でも僕怖いんだ・・・」ボソボソと話す少年。
そこへ今度は、紫苑色の髪の少年が現れる。二人の元へ「いつまで、そんな辛気臭い奴と話してるんだ?放っといてこっち来いよ!」少女を呼び戻そうとする。
「待って、???(完全無欠を意味する名前)君、今大事な話してる所なの。」
少女は、藍色の少年の耳元でそっと囁く「君の名は、???(これ以上のものは創れない究極を意味する名)君、大丈夫よ。その名前に決して負けないよ。堂々とここから出て私達に与えられた使命を全うするのよ。迎えがもうすぐ来るの分かる?あなたなら気づいてるはずよ。さあ私達と一緒にここから出ましょう。そして君を必要としている者達のもとへ行きなさい。」
「うん!ありがとう。こんな僕でも必要としてくれる者達がいるんだ。ここから出る勇気が出てきた。」
「そう!君は、究極のモノだから、自信持って、きっと外は楽しいわよ。」眩しい位の笑顔をする少女に頬を少し赤らめる少年。
「あの場所で3人で会える日を楽しみにしてるわ!」
そう言うと紫苑色の少年の元へ駆けて行くと二人は、すっと消えた。
「そうか、僕を必要としている者達かぁ。外は、楽しいかぁ、あの場所で会えるの楽しみにしてるかぁ。」
少女からの言葉を反芻する少年。
「あの場所で会える日かぁ二人でかぁ。ど、ど、どうしようドキドキしてきた。」
勝手に都合よく勘違いする少年。もう少年の顔には、迷いも辛気臭さ、暗さもなく、希望もとい欲望に満ちた笑みを浮かべ立ちあがると歩みだすとスッと消えた。