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23話「次なる目的」

数分後、僕はインフィルに呼ばれて、試験の内容について話した。

異形の化物が現れたこと、その化物は不思議な力を使っていたが、なんとかその化物を倒したこと。

僕の持つ不思議な力については、告げなかった。


インフィル「やはり……貴方が……」

僕「僕が倒したこと、知っていたのですか?」

インフィル「………はい、あなた達生徒に告げてはいなかったのですが、私もあの島にはなにか異変を感じていました。先日、役員数人で下見に向かったのですが、二人が行方不明になったためです。連絡機は持たせていたのに、それすら反応しない……故に、あの島に何かがいることは知っていました」

僕「じゃあ、なぜ試験を決行した、僕はあそこで死にかけた…どう考えてもBやCに当てる敵じゃなかっただろ」


つい、敬語が剥がれてしまう。

怒るのは当然だ、この女はあの怪物の存在を知ったうえでこの試験を執り行ったのだから。

しかし僕の怒りに対してインフィルは淡々とした姿勢で返す。


インフィル「そもそも、Bクラス以下……今ではAクラスでさえ、更に上の評価がいるうえで活動しています。実際今回の試験、CクラスにとってはBクラスも怪物と同様自分より遥かに格上の相手。今回の試験においては、怪物はBクラスにとっての恐怖の対象として利用し、試験が終わったらAクラス全員で島に乗り込むつもりでした」

僕「………そう、ですか」


インフィルの話を聞いて、僕は納得してしまった。一通り話し終え、僕から引き出せる情報はこれ以上ないと悟ったのか、戻っていいと言われた。

時間というものは自分が思っているよりずっと早く経過しているもので、空は既に紅く染まっていた。

僕は顎に手を当て、色々考えながら自室への帰路をたどる。

そうだ、この学園はあくまで実力主義……僕らは蹴落としている側だからその感覚が他より少し薄いだけなのだ。

忘れてはいけない……この学園では、一度でも負けてしまえば一気にゲームオーバーへ近づいてしまうことを。

僕は、絶対に蹴落とされたくない。今まで、「この学園にいれば何かが掴めるかもしれないからこの学園に残りたい」、というふわっとした考えしか持っていなかったが、あの怪物の出現によって僕の記憶に迫る情報を得られる可能性が高まった。

あの怪物に合った歪みの能力と、僕が引き出した、ただの身体能力とは違う圧倒的なパワーとスピード。この共通点は、かなりの進捗だ。

自然と、笑みがこぼれる。次なる目標が定まった。僕は再びあの怪物に出会い、僕らに共通する不思議な力について追求する。

それはきっと僕の記憶を取り戻すための確実な一歩になるのだから。

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