15話「走れ!」
道中は、まさに地獄と化していた。
この無人島があまりに広大だったとしても、目的地は一点。そこに全員が集まってくるわけだから、必然的に目的地に近づくにつれ、接敵の回数は増えてくる。
僕は他より動き出しと足の速さが速かったため、後続の連中よりかは接敵の回数は減るものの、出会う敵の強さは後ろよりはるかに強い。
僕「ちっ…またか」
草むらから物音がしたためそこに近づくと、草むらの向こうにいた男は尻もちをついた。
生徒「ひいっ!!!み、見逃してくれよぉっ!僕ちゃんは素早さだけで生き残ったんだ!ここで評価をあげられず、卒業まで遠のいちまったら、僕ちゃんの将来が…!」
僕「…………ごめんな」
おそらくこいつに戦闘の意思はない。そして強さもおそらく大したことはない。
ただ、こういうメンタルではあの学園で生き残ったとしてもいずれ退学になってしまうだろう。
僕はその生徒の首元に手刀を叩き込み、気絶させて先へ進む。
本で調べたが、1キロというのは僕の現在の温存したペースで3分程度かかる。
ただ幸いこの肉体にとってこの程度のスピードは全く疲労に伝わらないようで、僕は現在走り続けられている。
しかし1000キロとなると、ずっと走り続けて数日かかる距離、睡眠時間や周りが見えなくなる夜の時間も考えると一週間以上かかる危険性がある。
そのため僕は食料を探しながら走っているのだが………
僕「やっぱり全然食料がない…」
そう、あたりを見回しても食料が見つからないのだ。
おそらく、この無人島には定員の50人分しか食料が用意していないのだろう。
だから僕は僕と同じペースで走っているやつは確実に撃破するようにしている。時間を気にしすぎて敵を見逃すことでそいつに食料を取られてしまえば溜まったものではないからな。
生徒「そんな速いペースでキョロキョロしながらはしってて大丈夫かよっ!!」
前方の草むらからいきなり生徒が飛び出してくる。
僕と同じく考えているのか、はたまたただ襲いかかって来ているのか。
まあ、温存しているこのペースを僕の本気の速さだと思っている時点で………
僕「実力と観察眼が足りてないんだよっ!」
生徒「ごふっ……」
走っているスピードをそのまま利用してそのままそいつの頭を思い切り踏みつけ、上を飛び越える。
後ろを見てみると、気絶していたので僕は止まることなく走り続ける。さて、ここからどこまで走り続けられるのか………




