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1話「記憶喪失」

……不思議な、感覚だった。頭の中で、何かが響いている。

何かが、流れ出てゆく。俺は……今、どういう状況なのだろうか。




僕「…ん」


その場で、僕は目を覚ました。周囲には、木。どうやらここは森のようだ。

さっきまで僕は、何をしていた?思い出そうとすると、頭が痛くなる。


僕「というか…僕は、誰だ?」


記憶が、なかった。何もわからない。何も、思い出せない。

しばらく森を歩き続けると…やがて光が見えてきた。きっと、あれが出口だ。

森を出ると、そこには大きな大きな、建物が建っていた。


僕「何だよ…これは」


建物の入口らしきところにあった看板を見ると、そこには『真誕学園』と書かれていた。

真誕学園…変な名前の建物だな…そんな事を考えながら僕はその中に入る。

中は思ったよりもきれいで、廊下には役員のような人が立っていた。


僕「…あの、ここって」

役員「あー…来るのが遅いな、ギリギリだったぞ?こいつを持ってはやくこの場所へいけ」


その男にこの建物の地図と数字の書かれた札をもらった僕は、指示通りその体育館らしき場所へ向かい、驚愕した。

そこには数百…いや、そんな規模じゃない。千人ほどの人間がそこに立っていた。それも十代くらいのものもいれば、中年ほどのやつもいる。

一体何だと言うんだ…これは。

僕が困惑していると、ステージに一人の女が立った。


女「ようこそ、真誕学園へ。ここは皆さんに人生をやり直す機会を与える場所。そして、これからの人生を生き抜く力を付ける場所です」

僕「人生を…やり直す?」

インフィル「私の名前はインフィル・オーパス。この学園の設立者であり、学園長です。そしてあなた達は一期生ですね」


インフィルを見つめる皆の目の色が変わる。

一体何だと言うんだ…僕が困惑していると、インフィルは再び語りだす。


インフィル「犯罪を犯したり、借金を持っていたりと、皆さんは様々な問題を抱えていることでしょう……しかし、この学園で生き残ることができれば、その終わってしまった人生を復旧できる……」

僕(生き残ることができれば………?)


その言葉に、違和感を感じる。


インフィル「そう、この学園では殺し合いやつぶしあいが起こる。その中で最後まで生き残ったものこそが、人生をやり直す機会が与えられる。私が願いを一つ叶えることで、これからの世界を生きる術を得られる…覚悟は、できていますよね?」


歓声が沸き上がる。

状況は未だ掴めていないが、この真誕学園には人生をやり直したい者達が集まり、蹴落とし合いの末生き残ったもののみが願いを叶えられる。

そして、その願いを駆使することで終わってしまった自らの人生をやり直すことができる。

おそらく、僕も人生をやり直そうとしていた一人なのだろう。


インフィル「それではこれから、皆さんの力の測定に移ります。力の測定は、身体能力や頭脳においての測定となります…これによって学園生活中受けられる待遇も変わってきますので、是非頑張ってくださいね」


そう言い残し、インフィルは姿を消し、僕らもぞろぞろとこの場から立ち去るのだった…

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