第47話 逃亡
「……え? 古代水魔法・水面の導き! ブリューナクの居場所を示せ!」
即座に水の矢印を出す。
矢印はグルグルと周り、東門の方向を指して止まった。
「……まさか! 古代光魔法・閃光!」
呪文を唱え、東門の前まで高速移動する。
アカネとハクが俺に気づき駆け寄ってくる。
「シエン! 無事だったのね! 心配していたのよ!」
「……鑑定!!」
鑑定を使い二人が本人かどうか調べる。
「……良かった、本人か」
「シエン……」
ハクが抱きつこうとするも、俺は肩を掴んでハクをガッと止める。
「ハク……もう少し待っていてくれ、すぐ終わるから……」
俺の目線は二人の遠く先、東門へと歩く一人の兵士を見ていた。
「見つけた……古代光魔法・閃光」
俺の体がシュンと消え、次の瞬間にはその兵士の前に現れる。
兵士が俺を見てザッ!と立ち止まる。
「……もう見つけたか……」
その声は先ほどのブリューナクと同じだった。
「ちょっとシエン! 急にどうしたのよ!?」
アカネとハクがブリューナクの背後から走ってくる。
「そいつはブリューナクだ! 二人とも近づくな!」
「え!? こいつが!!」
アカネの言葉が終わらない内に、目の前の兵士が先ほどのブリューナクの姿に変わっていた。
「我は諦めん。我は死なない。我は生きる……永遠に!!」
と次の瞬間、ブリューナクが翼を広げ、一気に空に飛び立った。
「……なんだと!! まさかあいつ……逃げる気か!!」
「シエン……あれが敵の親玉? 捕まえればいい?」」
俺にかけよってきたハクが俺の服をひっぱる。
「……え?」
「ハクが捕まえてあげるね」
ハクはそう言うと、天に向かって上昇するブリューナクに手をかざした。
「空間魔法・ハクの箱」
瞬間、透明な立方体の結界が空中のブリューナクを閉じこめた。
「はい」
「あ、ありがとう……」
ブリューナクは結界から出ようと壁に何度も拳を叩きつけていた。
「あ……シエン、まずい……もう壊されそう……」
「いや、十分だよハク」
俺はそう言うと、アカネの方を向いた。
「……アカネ、お前の短剣を貸してくれ。あいつを終わらせる」
「え?」
アカネは一瞬驚いた顔を見せたものの、事情を察したようにすぐに頷いた。
「やっと私の力が必要になったのね……さっさと倒しちゃいなさい! バカシエン!」
「ああ!」
俺は手渡された短剣を強く握ると、魔力を集中させた。
周りの空気が変わり、風の流れが生まれる。
「もっと……もっとだ……魔力を……」
俺の脳裏には、昔見た古代魔法の本の、あるページが思い出されていた。
「……こんなものかな」
気づくと短剣は光の魔力に包まれ、白く輝いていた。
俺は目をつむり居合をする剣士の如く短剣を構える。
それと同時にブリューナクはついに結界を破壊し、上昇しようと翼を羽ばたかせていた。
俺はゆっくりと目を開けると、短剣をブリューナク目がけて振りぬいた。
「神級……古代光魔法・永遠」
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