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第41話 シエン軍VS魔物軍

 魔物の数をさっと見回すと、前に見た時よりも半分ほど減っていた。

 どうやら門が破られ街になだれ込んでいる最中らしい。

 門の周りには魔物が密集している。


「クバート! 俺が門の前の魔物を蹴散らす。その隙に半分ほど街に……」


「分かった!!」


 クバートは走りながら後ろにさがり、冒険者たちに指示を出していた。

 東門がすぐ目の前まで迫る。


「よし……」


 俺は手を東門にかざすと、呪文を唱えた。


「古代風魔法・妖精の羽ばたき!……古代雷魔法・神々の怒り!」


 竜巻が目の前に出現し、それと雷の雷撃を組み合わせる。

 それは村を出るためのレイとの試験で見せた技だった。

 

「合技・精霊神の雷風!!」


 電気を帯びた竜巻が門の前の魔物を一気に吹き飛ばす。


「今の内だ! 行け!!!」


 俺の叫びに後列の半分が門へと突進していく。

 俺も含めた残り半分がそれを支援しながら、無事に五百人を門の中へと入らせる。

 

「シエン! 次はどうすればいい!?」


「……簡単だ。ここにいる魔物を……全部倒す!!」


「はっ……どこが簡単だよ……でもやるしかねえよな」


 クバートはそう笑うと、冒険者たちに叫んだ。


「行くぞぉ!! お前ら!!」


「オオオォォォ!!!!!」


 クバートを先頭に冒険者たちが魔物の軍に突っ込んでいく。


 彼らは幽霊なので多くの魔物にはその姿が見えないみたいだが、中には初撃を避ける魔物もいた。幽霊を視る目を持っているのか、それとも野生の勘か……。

 森への道を埋め尽くす魔物の大軍をさっと向こうまで見ると、奥にはデカい魔物が何体かいた。そのデカい魔物の隙間に魔法陣らしきものもチラッと見えた。


「よし……古代風魔法・妖精の翼!」


 背中に翼が生え、空中に浮く。

 そのまま翼ははためかせ、魔王軍の頭上を突っ切っていく。

 クバートを見つけると、俺は叫んだ。


「クバート! ここは頼んだぞ!」


「おう!!」


 俺は頷き、さらに奥へと飛んでいく。

 次第に奥にいたデカい魔物が眼前に近づいてきた。

 全部で五体。三メートルくらいの体長で、赤い図体。手にはこん棒を持っている。


「鑑定!」


トロル(1)

魔物族 Lv89

体力 1670

武力 3450

魔力 32

命値 5152


「グガァァァァ!!」


 トロル達は自身に向かってくる俺を威嚇するように奇声を上げると、一斉にこん棒を力強く握り始めた。


「古代雷魔法・雷装剣」

 

 トロルが目の前に迫る瞬間、俺の右手に雷の剣が現れる。


「古代雷魔法・一閃!」


 空中を飛びながら剣を横に一振りする。

 ズザザァン!!!!

 剣から発せられた雷の斬撃が五体のトロルの四肢を真っ二つにする。


「グオオガゥァァァ!!!!!」


 トロルが一斉に消滅すると、正面の魔法陣がはっきりと見えた。

 円の中にいくつも三角形が書かれ、中央には呪文まで書かれている。

 3D映画のようにボゥゥっと空中に浮かんでいた。


「これは……」


 すぐ下を見ると、直方体の黒い石とそれに巻き付く小さな石の竜の姿があった。


「なんだこいつ……」

 

 鑑定を使いその魔物を見る。


クリエイター(800)

魔物族 Lv1

体力 1

武力 1

魔力 20000

命値 20002


「は!? なんだこのデタラメな数値は……」


 と、その時。

 目の前の魔法陣から赤い足が飛び出した。

 次いで腹、手と角の生えた頭まで出てくる。

 ……それは先ほど倒したトロルだった。


「なに!? 古代雷魔法・一閃!」


 即座にトロルを斬ると、呻き声をあげトロルが消滅した。


「魔法陣から魔物が……まさかこの魔法陣……いや、こいつが魔物を生みだしているのか!?」


 能力を持つ魔物など聞いたこともないが、現にこうして魔法陣から魔物が出てきている。

 その下で何もせず固まっているクリエイターが関係していないわけがない。


「古代雷魔法・一閃!!」


 雷の剣を両手で持ち、斬撃を飛ばす。

 スパァァァァンンン!!!

 クリエイターが綺麗に真っ二つになり、塵となって消滅していく。

 次いで魔法陣も煙のように消えていった。


「やはりそうか……」


 突然現れた魔物の大軍はこのクリエイターが生み出していたのだ。

 魔物を生みだす魔物……考えるだけで恐ろしい。

 

「ふぅ……」


 俺は自分を落ち着かせるように息を吐くと、妖精の翼を解除した。

 地面に降り立ち、魔物の大軍を背面から見る。

 数匹の魔物が後ろを向いて俺を睨みつけた。


「さて……残りを片付けるか……」


 雷の剣を握る拳に力が入る。


「行くぞ……」


 地面を蹴って一瞬で魔物の目の前に到達する。


「うぉぉぉ!!!」


 剣を巧みに操り次々に魔物を倒していく。

 時には攻撃を避け、空中に飛び、しかし魔法はなるべく使わずに魔物と戦う。

 敵にはまだブリューナクがいるからだ。

 あいつとの戦闘のために、出来る限り魔力は残しておかなければならない。


 魔物の大軍を背から切り伏せること数分。

 クバートたちが目の前に迫ってきた。

 残りの魔物の数はおよそ百くらい。

 ラストスパートだ……!


「おめえら! 残りは少しだ、気合入れろ!!」


「おおぅぅぅっ!!!!」


 クバートの檄が飛び、軍の士気が高まる。

 

「うん……」


 俺は嬉しそうに頷くと、残りの魔物を切り倒していった。

ここまで読んでいただきありがとうございました!


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