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WAO!  作者: 神楽
16/38

2ー3

開かれた扉の先には40人程のお爺様や、おじ様、お兄さん達がいた。

ヒィ!ヤダ!こっち見ないで!

助けてモコさん!繋いだ手に思いっきり縋る!

これ、歩いてたら両手両足揃ってた!

あ、でも、良く見たら半分は会った事ある。

おやつ一緒に食べた事あるお爺様達だ!

ちょっとだけ気分が上がった。

ほんのちょっとね。


そして、知らないおじさん達から、2人近付いて来た!

うおっ!

「良く来てくれたね。

私はこのフォース王国のグレイおじさんだよ。

こっちはもう挨拶したかな?ガーナおじさん。

よろしくね。」


挨拶が終わると、また2人づつ出て来て、

私達はサイジェスト王国の〜

私はエルシア帝国の〜

と、いった具合に、初対面の人全員に自己紹介されたけど、いっぱいいて覚えられない!

どうしようと思った時助け舟が!

「やあ、ルゥちゃん。お爺ちゃんは覚えているかな?」

と、見知った顔に声を掛けられた。

「あい。トムじいちゃまおぼえていましゅ。」

「嗚呼!嬉しいよ!久しぶりだね。又、会えて嬉しいよ。ここに居るおじさん達は徐々に名前覚えればいいから安心してね。」

って言ってくれた。

隣のモコさんを見上げると、慈愛の微笑みで頷いてくれたので、自己紹介してくれた人に、

「ゼロ ルゥティシアでしゅ。

よろしくおねがいしましゅ。」

い、言えたよ!お姉様出来たよ!

今度は間違えずに挨拶出来たよ!ユー君!

もう、頑張ったから帰っていいよね⁉︎

え?そうはいかない?

分かってるよ!思ってみただけだもん!

きちんとご挨拶出来て偉いね。

じゃあ、立ってるのも疲れるから座ろうか。

お菓子もあるよ。なんて言ってソファに座らせてもらった。


同じソファの両脇には、勿論モコさん。片側には聖霊島から一緒に来た最年長のデン爺様が座った。

他の人も、丸いテーブルを囲んで、ぐるりと円になるように座り、初対面の人達は皆対面する形で椅子に座った。

大人数だが何とか座ると、ドアからワゴンを押してお茶が運ばれて来た。

私の前にはジュースを置かれたので、出してくれた人にペコリとありがとうを伝えると、微笑んでくれた。えへへ。

さあ、遠慮しないで、どれ食べる?

あ、これ今人気があるんだって。

なんてお爺様方言うけど、え⁉︎この状況でなんて無茶を言わないでおくれよ!


なんて思っていたけど、目の前のキラキラしたケーキが私を食べて!と、誘ってくる!

どうしようどうしようと、迷っていたらモコさんが、私も頂こうかしら。

ルゥ様もいかがですか?と声を掛けてくれた!

食べた事ないけと、何処かで見た事フルーツだったので、取ってもらったケーキを見ていると、これは苺と言う果物ですよ。と教えてくれた。

甘酸っぱくて、美味しい!

「しゅるべににてる!おいしい!」


ケーキを堪能している間に、初対面の人達に他にどんな物がすき?とか、これは桃っていう果物だよとか、そのジュースはねって色々話し掛けてくれたので少しづつ慣れてきた。


1つケーキを食べて満足していると、

「頭に着けているお耳、凄く可愛いくて似合っているね。何の動物なのかな?」

って、確かロノフ王国のエリックおじさんだったかな?が、聞いてきた。

よくぞ聞いてくれました!

「これはレイくんとおしょろいで、モコしゃんにちゅくってもらいました。」

もじもじしながら答えると、

「レイ君?は、立派な黄金色をしているんだね。

とても綺麗な色だ。」

「あい。レイくんはおなじいろで、しゃんぼんのしっぽもあるでしゅよ。

ふっしゃふっしゃで、とってもきもちいいんでしゅ。」

と、答えると、

「んん?尻尾が三本もあるのかい?」

「あい!」

レイ君凄いぞアピールをしていると、隣のデン爺様が、

「レイ君とは、ミュラージェット様の事です。この子にはレイと呼ばせている様で、

人型になった時に、この様な耳を頭につけ、三本の尻尾があります。

お揃いのが欲しいと言うので、出来るだけ似せた色で作った渾身の物ですぞ!」

お爺様方、本当レイ君大好きだなぁ。

また興奮し始めてる。

「レ、レイ君とは、ミュラージェット様の事だったんだね。

い、いやあ、そりゃあ立派な黄金色だねえ。」

この様な色をされてるのか。

尻尾が三本とは本当の事だったのか。とか言ってる。

そうです!レイ君の耳と尻尾は凄く可愛いのです!

と、レイ君の話題で、和やかに過ごす事が出来た。


そして、今日の本題、ステータスの確認をする事に。

1人のお兄さんが、大きな紫の水晶を目の前に持って来た。

「この水晶は、とても特別な物で、魔力を注ぐと文字が浮かんでくるんだよ。

でも、本人しか見れないんだ。

文字は読めるかな?」


ん?この水晶何処かで見た事あるぞ?

んー、何処だっけ?

と、うんうん考えていると、

「大丈夫?文字は読めるかな?」

ちょっと待って、あと少しで出てきそう。

ここまで出てきてる。

何も答えないでうんうん言ってると、モコさんが

「ルゥ様、この水晶がどうかされましたか?

安全な物ですから大丈夫ですよ。」

って言ってきたから、違うよ、そんな事じゃなくて、

「ちがうのモコしゃん。このしゅいしょう、どこかでたくしゃんみたことがあるの。

しょれがどこだったか、おもいだしぇないの。」

うんうん唸っていると、周りの人はハッと息を呑み、答えが導き出されるのを待っていた。

「私がお供させて頂いた時ではありませんから、

それですと、ミュラージェット様と行かれた湖か、心眼の時でしょうか?」

あっ!流石モコさん!

「しょうだ!しょうだよ!モコしゃん!

しんがんで、しまのなかみてたときに、いっぱいみちゅけたんだ!」

嗚呼スッキリしたーって気持ち良くなってると、周りが、静まり返ってる事に気付いた。

ほえ?何かありましたか?


落ち着いた声で、モコさんが、

「まあ、思い出されて良かったですね。

その、水晶は何処にあったか皆にも教えてもらってよろしいですか?」

勿論だよ!綺麗だもんね、皆んな見たいよね!

「んとねぇ、しぇいれいじゅのふもとにある、いじゅみのまわりだよ。

モコしゃんが、いじゅみのまわりのこけが、よるになると、ひかるっていってたからしんがんで、みてみたの。

どうして、ひかるのかなっておもって、こけみたけどふちゅうで、じゃあちゅちかなって、ちゅちのなかみてみたらあったの!

いっぱいきれいなのがあって、しょれでこけはひかってるんだよ!」

言うのすっかり忘れてた!

得意になってモコさんに伝えていると、

「こ、これは大発見だ。歴史を変えるぞ!」

「でも、聖霊樹の麓を掘り起こすのはマズイのでは?」

嫌、でも、なんて周りで話しているから、

水晶を持って来たお兄さんに、

「おにいしゃん、わたし、もじよめましゅよ。」

って遅くなったけど伝えた。

お兄さんさんも、何やら動揺してるみたいだった。

「じゃ、じゃあ、あ、あの、水晶に触れて魔力流してもらっていいかな?

出てきた文字を読んで教えてね。」


周りの人が見守る中、恐る恐る触れてみる。


あ、これ何かわかる。あれとか出来そう。


と思いながら魔力を流すと、中がきらきらして文字が浮かんできた。

ん?んん?

首を傾げている私に、

「どう、読める?自分のステータスが書いてあると思うんだけど、読み上げてもらってもいいかな?」

頼りのモコさんを見上げ、もう一度水晶の中を見る。

んん?って更に首傾げるが、取り敢えず読み上げる?

「えと、えと、あの、かいてあるのよめばいいんでしゅよね?でも、あの.....」

どうしようと考えてたら、隣のモコさんが、背中を優しく撫でてくれながら、

「大丈夫ですよ。何かするにしても、作るにしても、魔力量が大事になりますから、魔力量だけでも読んで教えて貰ってよろしいですか?」

え、これ読むの?いいの?

でも、モコさんが言うならと、もう一度見上げたモコさんから、水晶に視線を戻す。


「えっと、

『しんあいなる、ルゥしゃま。

まりょくりょうはたくしゃんあるから、もんだいなく、あんしんしてちゅかってね。

まほうと、しゅきるも、じぇんぶちゅかえるようにしてあるよ。

でも、まりょくはなるべく、たくしゃんためておいてね。

しょうごうは、めがみのしととでも、いっておいて。

しょれと、しゃっきはなしてた、しゅいしょう、少しくらいなら、とってもいいよ。

とるときは、ルゥがいじゅみにおねがいしてみてね。

たいへんだけど、ちからをあわせて、のりきって。

ルゥは、ほこらにぴあすがあるから、みにちゅけておいて。

ほかのこたちも、しょれじょれ、できることをして、のりきって。

このままいくと、17年ごの、あきからふゆにかけて、まもののわきが、ぴーくをむかえそう。

しょれまでに、できるだけのことをして、しょなえないと、しぇかいはまものに、のまれてしまう。

みまもるだけしかできない、ふがいない、わたしをゆるして。

てぃあーしゅ』

ってかいてありましゅけど....」


この手紙?がステータスなんですか?





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