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WAO!  作者: 神楽
14/38

2ー1

ほえ?


「どうだい?頑張っているのはいいんだけど、ほら、まだ小さいし、魔力量が幾つ位あるかとか見ておいた方が安心だと思うんだ。」


「王宮にはステータスを測れる魔道具があるから、見ておいた方がいいと思ったんだよ。」


「一度連れてこいってうるさいから...」


最後の人はゴニョゴニョ呟いてる。

それでも何も言わないわたちに、


「ほら、何か作るにしても、砦で何が必要か我々では解らないから、前線で活躍してる人と直接話した方がヒントになるかなって...」


「王宮には既に沢山の魔道具があるから、それも見させてもらえるし...」


「この前、魚捕まえる為に作った網も、捕まえた魚閉じ込めておく為に作った杭も、ベビー車も、

あれ報告したら、直接話してみたいって...」


「どうかな?行けるかな?

あ、美味しいお菓子も沢山あるよ?」


はう。つまり、ステータスとやらを確認して、安全に頑張れるようになると?

現場の人と話をして、魔道具も見て、お菓子もあると。

それでも喋らないと、モコさんが屈んで目線を合わせてくれる。手を優しく撫で、

「ゆっくりで大丈夫ですよ。ルゥ様がしたい様に。それをお手伝いするのが、このモコですからね。」

やっぱりモコさん大好き。

モコさんに頑張るって約束したもの。それに、レイ君も何が出来るか自分で考えて、やりたい事やれば、皆んなの為になるって言ってた。

わたち頑張るよ!

「モコしゃん、わたちいってみる。

なにができるか、おはなちちてくる。

いっちょにいってくれましゅか?」

「ええ、勿論ですよ。

大きな決断をされましたね。大丈夫。ここにいる者達も一緒です。

何が出来るか、考えながら、相談しながら作る。

今迄と変わりません。」

慈愛の微笑みで頭を撫でてくれる。

安心するなぁ。うん、モコさんが居れば大丈夫!

無敵!


それから僅か3日後、レイ君の爆弾発言から一月半。モコさんと手を繋いで、カッコいい服装のお茶飲み友達と、神殿騎士と一緒に、転送魔法陣でフォース王国に乗り込んだ。

この3日の間に前線に行ってる聖女達と話が出来た。彼女達は実際に前線行ってるから、これが出来たらいい、とか、こんな物あったら助かる、といった聖女視点の話も聞いておこうと思ったからだ。


魔法陣が一瞬光って目を開けると、部屋が変わってた。

フォース王国にある神殿の一室。の、筈だ。

因みにここまで大きな転送魔法陣は、島の神殿と、5カ国にある神殿と、其々の砦にあるだけみたい。物凄く魔力使うからなんだって。

あれ?これも私の魔力使えば?って思った。

この転送陣は一度に1000人位までの質量を送れるみたい。

いつもはこれで島からポーションや薬を神殿騎士が運んでいる。

そこから更に、中型転送魔法陣を設置してる、いくつもある中型都市にって送られてるそう。


お気付きだろうか?この3日の間に、「し」が言えるよう特訓したのだ!それ以外も発音の練習をしてる!

私はユー君のお姉様としてまた進化した!


魔法陣の部屋には、島の神殿にも来た事あるお爺様やおじ様が5人居た。その周りに多分フォース王国のおじ様達が2人。

ちょっと体から固まる。

「やあ、やあ、ルゥちゃんよく来たね。

大きくなって!儂の事覚えているかな?」

王子様がお姫様を、悪い魔法使いから助ける絵本をくれたお爺様だ。知ってる人に声掛けられて少し緊張が取れた。

「あい。ボルじぃちゃま、おぼえてましゅ。

おはようごじゃいましゅ。」

「ああ、おはよう!挨拶も上手に出来て偉いねぇ。」

と魔法陣の中まで入って来てくれて頭を撫でてくれた。残りの4人も覚えてた。

ぬいぐるみくれた人と、人気のあるクッキーくれた人、凄く美味しいジュースくれた人。動物の図鑑くれた人。

いや、決して物をくれたから覚えている訳ではないですよ⁉︎

偶にお土産持って、おやつを一緒に食べに来る。

覚えてるも何も、レイ君の話聞きに2.3ヶ月前にも遊びに来てましたよ?


「よろしいですかな?」

和気藹々としてたら声が掛かった。

忘れてた訳じゃないですよ。

声がした方を見ると、知らないおじ様2人が近付いて来てわたちの前で屈んでくれた。

あ、いい人だ。

「初めまして、良く来てくれたね。

私はフォース王国のおじさんだよ。

ガーナおじさんと呼んでね。ルゥちゃんと呼んでもいいかな?」

「僕もこのフォース王国のおじさんだ。

フォルおじさんと呼んでね。

ルゥちゃんよく来たね。

これからちょっと、大きな部屋におじさん達のお友達が集まってるから、お話聞かせてもらってもいいかな?」

いよいよである。

モコさんと繋いだ手に力が入る。

「はじめまして。ルゥでしゅ。よろちくおねがいしましゅ。」

い、言えた!挨拶出来たよ!

お姉様頑張ったよ、ユー君!

「ああ、偉いね。上手な挨拶だ。

これから会う人達も、皆んな良いおじさん達だから安心してね。

ステータスを見てくれる魔道具もそこに用意してあるからね。」

では、行こうか。

王宮はすぐそこだからね。疲れたら言ってね。

なんて話してたら、モコさん始め、皆、初めて会った人にも挨拶出来て、大きくなったねぇって喜んでくれた。もう、本当の祖父母みたいである。


モコさんと手を繋いだままトコトコ...はしない。

浮いてるからスイーっと進む。

転送部屋は、沢山の荷物や人を運ぶから凄く広い。部屋を出ると、清潔な白い壁と薄い緑の絨毯が敷き詰められた廊下が続く。

汚したら目立ちそうである。私は大丈夫。

足跡すら付けない。

王宮はこの神殿の隣なんだけど、大きいからね、迷子になったら大変だから、逸れないようにね。

とか、言われたけどね、私がモコさんの手を離す訳がない!


神殿から出ると眩しさに目を窄める。

見えてきた景色は、まあ、普通だ。

ん、待てよ?

木や花は図鑑で見たやつだ!

「モコしゃん、モコしゃん!あのはなも、きも、じゅかんにのってたやつでしゅよ!

あ、あのとりも!」

繋いだ手をぐいぐい引っ張る。

「よくお気付きになりましたね。そうですね。

島とこちらでは大分異なりますから、新しい発見がいくつもありますよ。」

「うわぁ、めじゅらしいの、たくさんあるんでしゅねぇ。」

って言ったら皆んな苦笑してた?何で?

良くわかったね。

本は好きなのかな?私と一緒だね。

なんて話してたら、壁の向こうの大きい建物に気付かなかった!

木と花に目がいって背景見えてなかった!

「この門の向こう側は、もう王宮の敷地内だからね。」

大きな門の両端に2人の騎士さん?がいて、ビクつくが、ニコってしてくれたので、ペコリと挨拶をした。

くぐると別世界!

デカイ!広い!建物まで遠い!全貌が見えない!

島の神殿も中々の大きさだが、統治する国土が広がってから作った城で、働く人が多いとは聞いていた。こんなに、こんなに大きいなんて...

ほけっと見ていると、

「と、まあ、こんな感じで広いからね、転移で行こうか。」

一緒に来た神殿騎士に目で合図して、呪文を唱え、ピカッと光った後には、幅の広い、長い階段の前に出る。

「ここがこのお城の正面階段だよ。」

これからお部屋までもう一度飛ぶよ。って言われてまた景色が変わる。

と、そこは立派な大きな重厚な扉の前で、2人の大きな騎士さん?が扉の両脇に立っていた。

「さあ、準備はいいかな?」

おう、ビビる。

手に力が入ったのに気付いたモコさんが、

「ルゥ様はいつも通りで大丈夫ですよ。」

と、慈愛の微笑みを向けてくれたので安心する。

モコさんが居れば大丈夫。

ガーナおじさん達にコクリと頷き返す。

「聖霊島ゼロ ルゥティシア様。

聖霊島賢者様御一行ご入室です。」

大きな声で2人の騎士さん?が言うので、またうおってビビる。

え?賢者だったの?

あ、ルゥじゃダメじゃない!さっき自己紹介間違えた!

なんて思ってたら、重そうな両扉が開かれる。


いよいよである。








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