相思相言
「殺すぞ」
それを目の前で聞いた教師は笑っていた。僕は頭がおかしくなった。
〖これは筆者が体験したことでありノンフィクションです〗
綾のクラスメイトはたった1人である。亜希乃。保育園に入った頃から一緒にやってきた。そんな綾は今年で中1になった。綾はすでに疲れきっていた。そんななか、綾に彼女ができた。同じ陸上部にきた1つ上の転校生である。とても仲が良く、教師に周りの目線も考えろと言われるほどだった。だが、体は徐々に悲鳴をあげていた。ある日唐突に綾に胸痛が襲った。胸を締め付けるようなものだった。ただ痛かった。病院に行ったが親は綾を小児循環器科に連れていった。綾は心療内科に行きたいとその頃から思っていた。「絶対、原因は10数年も嫌な奴といるからだ」と確信していた。診断は不整脈だった。小学校から持っていることを知っていたので親はなんとも気にしなかった。綾は自分のことを軽く見られたようで少し悲しく思った。
その次もまた体に異常が起きた。寝付きの悪い日があった。10時半に寝ようとしたのに気がつくと午前1時。そんな日が1週間以上続いた。また綾はとりあえず親に相談した。すると親は「寝てる間に脱水症状でも起こしてそれで胸が痛くて、寝れないのはたまたまだよー笑」なんて笑ってた。綾は何が面白いのか全く分からない。面白いことがあるとすれば親が綾自身から離れていくことだろう。そんな綾に追い討ちをかけるように彼女の心は綾から離れていく。「おはようー」
返事がない。「一緒に帰ろー」聞こえてないのかな?
事件があったのは諸事情で延期になっていた修学旅行でのこと。人数の少ない田舎ならではの3学年での修学旅行。ある日の夜、人狼ゲームをしていた時のことだ。「ヤッター!○○くんと恋人だー!」そう言って男の先輩と手を繋いでいたのは綾の彼女だ。綾は笑っていた。「アッハー、もうどうにでもなれ笑」綾はダメ元で彼女に聞いてみた「君はほんとに僕のこと好きなの?」「綾を好きになるまでは○○くんのこと好きだった」過去形にすれば許されとでも思っていたのだろうか。
綾はついに決心してしまった。自分のことを軽く見る親、離れていく彼女。「ならばもうさよならー」8月の昼。学校終わりに綾は大阪へ旅立った。
初めての投稿とさせていだきました!お読みいただき誠にありがとうございます。筆者の2~3年前の過去を描いていく予定であります。これを機にいじめに対する世の中の実際の当たりを知っていただけたらと思います。