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サークル

「カズ!」

聞き馴染んだ声。

「ユキ」

連絡してから5分も経たないうちにユキはやって来た、ここからユキの受けている講義の教室はさほど遠くはないが近くもなかったはずだ。

息が少しあがっている。

「早いね」

「うん!ダッシュできた!」

「そっか、少し休む?」

「ん」

ユキは手を突き出した。

持っているペットボトルを渡す。

「んー」

開けたキャップを渡しながらユキはいちごミルクを飲みほした、全部。

「ぅえー、、あまー」

「おい」

「甘過ぎ!」

空になったペットボトルを受け取った。

そのままペットボトルをユキの頭に振り下ろす。

ポン 

「あ、、なにすんのよ!」

そのまま頭を撫でる。

「、、、、なに?」

猫なで声だ、かわいい。

そのまま撫で続けた。

「サークル、案内してくれるんじゃなかったの?」

「うん!、じゃっ行こっか!」

頭にある手を捕まれそのままサークル棟へと向かった。


サークル棟はお世辞でも綺麗とは言えなかった。

無数に貼られたチラシ、落書き、壊れた椅子等の廃棄物。

立ち尽くす。

「ほらっ行く!」

ユキに手を引かれる。

サークル棟内に入る、チラシ、落書き、廃棄物。

立ち尽くす。

無法地帯かよ。

「行く!」

手を引かれた。

「あんまりぼやぼやしてないでよね、ここのキャンパス男子極端に少ないじゃん、しかもサークル棟は治安悪いから、男子襲われるのよ」

無法地帯だった。

そのままチラシを踏みものすごい上手い落書きに感心し変なオブジェを見ながら私学研を目指した。

「はい!ここが、私学研です!」

ドアを開けてまず目に入ったのは部屋の隅で山になっているマネキンだった、マネキン山の上に服を着たマネキンが立ててある。

やべぇ。

「あ、これは前の講義で使ったやつだから気にしないで!」

なんの講義だよ。

ユキはデザイン学部なはずだ。

「、、、うん」

「靴は、こっちね!」

「ありがと」

「はい、こっち、座って!カズの席!」

横長のソファーにユキは座り隣の空いたスペースを叩いた。

ソファーの前の壁にはドでかいスクリーンがかけてある。

中央に春だというのにまだこたつが設備されていてこたつの上にはパソコンとプロジェクターがおいてある。

マネキン山の横にはキャンパスが置いてありマネキン山の絵が描かれていた。

「、、、」

「どお!面白いでしょ!」

「し、私学研ってなにするのところなの?」

「ん?、、好きなことだよ?」

「ユキはいつも何してる?」

「えっとね!基本このスクリーンでお酒飲みながら映画とか動画見てる!」 

飲みサーだった。

その後、ユキとソファーに座り楽しく談笑が続いた、その間ユキはとても興奮しているのか話題は右へ左へ縦横無尽に転換していった。

「えへへ、、夢だったんだカズと二人で大学に行って、一緒にサークルにいるのが!、、、夢だなんてちょっと大げさかな?」

「そんなことない、僕も夢だった、ユキと大学行くの」

「カズ、、好き」

少しずつ顔を近づけていく。

ダメだここでキスをすると止まらなくなる。

それでも。

「、、、ユキが好きだよ」

そのまま唇と唇が───


ガラッ

扉があいた。

「、、、、お、おじゃま、、だったかな?」

そこにたっていたのは白銀 雪だった。





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