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入学式

初投稿

「ちかいます、わたし、しろがねゆきは、さくらいかづはるを、いっしょうがい、あいすると、ちかいます」


夢だ。


「ねぇ、はるくんは?」


幼いころの話、幼いころの約束、幼いころの誓い


「ぼくは───」




「カズ!!」

ズカンッと殴られたように感じる大きな声で目を覚ました。


「カズ!!」

ズカンッと殴られた。


「カズ!!、今何時だと思ってるの!?」

痛さのあまり跳ね起きる僕の耳を引っ張り耳元で叫びそのまま無理やり立たせる。

「い、痛い、ユキ」

「早くしなさい!入学式、始まってるのよ!!」

時計は10時を指していた。

「それは、昨日ユキがあんなにするから、、」

「う、うる、うるさいわね!」

そう言ってユキはスーツを投げてくる。

僕は全裸だった、ついでにユキも全裸だった。

「早く着替えなさい!それに大学じゃ先輩なんだからちゃんと敬うように」

そう指差しする全裸の女が僕の目の前にいた。

なんだかなぁ

そう思いながらも素直に着替えはじめる。

ユキも着替え始めた。

「、、、ユキは大学ないんじゃないの?」

「一緒に行くの!」

「、、、、そっか」

少し嬉しい。

ユキの着替えや、お化粧を見守った。

「ニヤニヤしてないで、早く出るわよ」

ユキに引っ張られ早々と部屋を後にする。

「あ、朝食、、」

「いいから!」

そのまま玄関まで行きいそいそと靴を履き始める。

「うん、かっこいい」

スーツ姿の僕を見たユキはそう言った。

「ユキもかわいいよ」

綺麗に染めた金髪と黒をベースに無数の花がちりばめられたワンピース、少し小さめな赤色の耳ピアス。

「えへへ、、」

つないでいた手が強く握られる、少し照れたのかユキは下を向いた、手を引いた、近づいたユキにそのままキスをする。


「ん、、ふ、ん、、ま、待って時間が」

「もうちょっとだけ」

「、、、、もう、、バカ」

入学式には間に合わなかった。


「ほんっっっとバカ!!」

今、僕は大学のキャンパスにいる、あんなに焦がれたキャンパスも入ってみたらそうでもなかった。

「結局間に合わなかったじゃない!」

「あれはしょうがないだろ、結局しちゃったんだから、、」

「舌いれてきたあんたが悪い!」

「触ってきたユキが悪い」

「だって勃ってんだもん!勃てたほうが悪い!」

「おまえなぁ、、」

ユキの頭をチョップする

「びうっ、、、暴力反対!このDV彼氏!」

「おまっ!」

ユキの大きな声は周りに良く通った。

回り見渡す、目が合い、目を逸らされる。

「性的DV彼氏!!」

さよなら僕のキャンパスライフ

「バカ!ユキ!やめろ!」

「んにひひひ」

ユキはいたずらに成功した子供のような顔で笑った。

「ほら食堂、連れってってよ」

「なに、拗ねちゃったの?」

「そんなんじゃない、、」

「あーも~なんか奢ってあげるから、、ね?」

そう言ってユキは腕を絡めてくる。

「あ~もー、、わかったよ」

勝てないな、、そんなことを思った。


「あれ?雪?」

そう言ってユキは前の女学生に声をかけた。

女学生は後ろを振り向いて。

「あ、、美由紀ちゃん、、と誰?その男の人?」

その時。

「ああ、こいつはね、私の彼氏!桜井一春ってゆうの」

幼いころの話。

「さくらいかず、、はる」

あの時の。

「そう!、でこっちが白銀雪(しろがねゆき)!」

幼いころの約束。

「しろがね、、ゆき」

夢が。

「そう!、似てるわよね~名前、私と雪!、白銀雪(しろがねゆき)白金美由紀(しろかねみゆき)!」

幼いころの誓い。

「ハハハ」

乾いた記憶が。




「ちかいます、わたし、しろがねゆきは、さくらいかづはるを、いっしょうがい、あいすると、ちかいます」


「ねぇ、はるくんは?」


「ぼくは、、、ちかいます!さくらいかずはるは、しろがねゆきを、いっしょうがい、あいすると、ちかいます!」




「ねぇ、カズ?」

「、、、」

「ちょっとカズ!!」

ユキは僕をひっぱたいた。

「うわっと、、、、な、なに?」

「なに見とれてんのよ!彼女の前で、、いい度胸してるわね」

「ち、ちがう」

「なに顔赤くしてんのよ!確かに可愛いかもしれないけど!許さないんだから!!」

ユキは強引に僕の手を引っ張った。

「もう行く!、、雪、ごめんね、私の彼氏が」

そう言って食堂ではなく正門に向かってはや足で歩きだした。

「ちょっ、、ユキ、(しょく)ど──」

「うるさい!、、、今夜は寝かさないから」

そんなセリフ、本でも聞いたことないよ。














































 

「、、、、、、私の彼氏、、、か」

彼女 ビックリマーク女

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