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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

内臓がこぼれでるんじゃないかと不安になった

作者: えりんぎ

がんの闘病記を読んだあと、母と大腸を全て摘出することについての話をした日の夜に見た夢。



身体が気怠く、気持ち悪い。


父親からはガンだと言われた。

身体の所々が緑色に変色し、膿んでいる。


薄暗い寝室の隅に布団を敷いて寝ている私は、気持ち悪い自分の身体を見たくなくて、掛け布団をしっかり被っている。


父親が言った。

「外国の、腕の良いガンの専門医が講演をしに、明日来日する。その人に診てもらおう。」


私はそんなことできるのかと疑ったが、父親は本当にその人を家に連れてきた。

外人で丸メガネをかけ、無精髭を生やした医者だった。怪しさが漂っている。


診察のために布団を捲られると、私の気味の悪い身体が晒される。医者はジロジロと検視した。そして、早口で喋り出す。

医者は外国語を話すため、私は何と言っているのかわからないが、父親は真剣に頷いている。



そして、

手術をすぐに、その場ですることになった。





手術が終わり、目が覚めた。

身体の怠さと気持ち悪さは少し残ってはいるものの、以前よりは楽になっていた。試しに身体を起こしてみる。首から下の、内臓がある部分の気持ち悪さは拭えないが、頭は冴えているし、手足も滑らかに動く。

私はトイレに行った。ずっと我慢していたのだ。


排尿をする。良かった、痛みはない。尿も正常だと、安堵した。だが、違和感がある。まだ、出るなんておかしい。こんなに時間がかかるものだったっけ?

再び下を向き、未だ出ている尿を確認すると、正常な尿が排出された後に、白いジェル状のものが出ており、さらにそれに血が混じって、最後には多量の血液が流れでていた。私は慌てて紙で拭き、ズボンを履く。汗が出てきた。

父親に大丈夫かなのか確認せねば。顔を上げると、壁にかけてある鏡に気づいた。おもむろに、着ていたスウェットをたくし上げ、自分の腹を見る。手術で切り開いたのだろう。大きくコの字に傷ができている。胸の下に、長々と横線が走り、その終わりから、縦になり、骨盤のでっぱりから3センチ上くらいまで行くと、また横に傷がある。まるで、四角い冷蔵庫の扉のようだと思った。傷に縫い目はなく、固まった血と瘡蓋で閉じられているようだった。本当に、これで治療は終わりなのだろうか?身体は動かさず、安静にしていたほうが良いのだろうか?私は、父親に質問せねばと、トイレを出た。


この異常なほどに、静かで、人気のない家のどこに、父親はいるのだろうか。







この前は、家にゾンビが押し寄せてきたから、長年一緒にいて淡い想いを抱いてたとってもステキな老執事に抱きしめられながら風呂の中で入水自殺した夢をみた。苦しさがリアルだったけど、幸せに満ち足りた目覚めでした。

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