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生きるために奪い続ける~人外に成り果てた少年~  作者: 『食べられません』を食べた人
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第二話 幼少期

 ここは暗いな。今はどこにいるんだ?でもなんだか温かい。身体も動かせるけどなんだか狭いところにいるな。あそこが出口かな?なんか吸い出されていく。お?おお?


「んんっはぁっ…んあっ!はぁ…はぁ…」


 外に出ると、すぐに誰かに抱えられた。なんだか眩しいけど、ここはどこだろうか。いたっなんだっ!?いたいって叩かないでっ痛いって。赤ちゃんを抱き抱えた女性は泣かないため、お尻を叩いた。


「うぎゃあ~おぎゃぁぁぁああ~おぎゃあ~」


 泣いたことに安心した女性はその赤ちゃんの性別がどちらなのか触って確かめた。


 今度はなに!?ちょっとどこ触ってるの!?そこはだめだって!


「レイシス様、元気な男の子です!」


 妊婦の女性は赤ちゃんを産み終わるとぐったりとしていたが、わが子を産むことができ、元気な子であることに安心していた。


「あぁ…よかったわ…ミナ…私の赤ちゃんの顔を見せてくれる?」


 ミナという女性は僕のことを柔らかいタオルで包んだ後、レイシスに蓮を渡した。


「はいっレイシス様!すごく可愛いですよ!」


 今度はぐったりしていた女性に抱かれた。愛おしく顔を眺めた後、頭を撫でてくれた。


「可愛いわぁ…私の赤ちゃん…あの人にも見せてあげたいわ」


 この女性が僕の新しいお母さんなのだろうか。神様が言ってた通りとても優しそうだ。なんだか…ねむたく…なってきた…。


「貴方の名前はレオン・アルセファルトよ。私はレイシスっていうの…あら?寝ちゃったのね…おやすみなさい。私の愛しい赤ちゃん」




ーーそれから1か月後


「ほら、レオンお乳の時間よ」


 僕のお母さんは僕が泣くとすでにやってきてご飯をくれる。僕はお母さんに抱きしめられるのが好きだ。頭を撫でてもらうのが好きだ。


「レオンは相変わらずお乳を飲んだらすぐ寝てしまうのね、でもその寝顔も可愛いわぁ…」


 僕はお乳を飲む度に眠くなる。そして寝顔を満足するまで見るとベッドに寝かされる。これが僕の日常だ。この家は裕福なようでメイドさんや執事がいた。起きてる時間にはいつもメイドさんがそばにいた。




ーー5ヶ月後


 やっと寝返りができるようになり、離乳食になった。お母さんはちょっと寂しそうにしていたが、あーんしてご飯を食べさせて僕がそれを食べたら、僕を可愛いと褒めちぎった。親バカ過ぎるのもなかなか大変だ。


 お父さんは時々やってきては高い高いをしてきたので喜んだ。それに満足すると去っていった。お父さんは寡黙だが、とても優しく親バカだった。


 寝返りができてもベッドにいることは変わらず、メイドさんが時々遊んでくれるようになったこと以外はなにも変わらなかった。




ーー9ヶ月後


 ハイハイができるようになり、家の中を歩き回ることを許された。メイドさんが横をゆっくりと歩いて付いてきてくれる。窓から外を眺めようとするとメイドさんが抱き上げてくれる。


 メイドさんは10名ほどいて、僕にだいたいついてくるのはクールな黒髪ロングの美人さんでリサさんという人族だ。この世界には獣人やエルフ、ドワーフなどがいる。そのため、魂のときには表示されなかったものも表示されるようになった。それがこれだ。


名前:レオン・アルセファルト

種族:ハーフエルフ

レベル:0

HP:150/150

MP:300/300

攻撃力:300

防御力:300

敏捷:100

器用:150

魔力:300

運:200

ユニークスキル

【身体強奪】【無限倉庫】【全能】


アクティブスキル

【鑑定】Lv1【農業】Lv1【錬金術】Lv1【テイム】Lv1


パッシブスキル

【高速再生】【高速思考】【状態異常耐性】


称号

【神々に愛された者】


加護

【全能神の加護】【魔法神の加護】【武闘神の加護】【商業神の加護】【豊穣神の加護】【知識神の加護】【鍛冶神の加護】


 スキルなどは増えなかったが、レベルや称号が増えた。それと僕は人族かと思っていたらお母さんはなんとエルフだった。そのため僕はハーフエルフとなった。


 エルフは森の番人とも言われ、森から出ることが少なく精霊を従えることができ、精霊魔法を使うことができる。魔力量も多く、風魔法と水魔法が得意で、弓術や短剣術が得意である。寿命も長く、300年近く生き、長いものでは500年は生きるそうだ。それほど長く生き続けるとハイエルフに進化すると言われている。人族は最高でも100年ちょっと生きることができるのでハーフだと150~200年ほど生きることができるみたいだ。


 容姿も整ったものしかおらず、昔から奴隷狩りが盛んで無理矢理奴隷にさせられる者が相次いでいたが、それを僕のお父さんが辞めさせるために法律をつくったそうだ。犯罪者や孤児、借金を抱えたものは奴隷にすることができるが、それ以外を無理矢理奴隷にすると罪に囚われ、奴隷落ちすることになると。それにより無理矢理奴隷にするしか方法がないエルフや獣人達は解放された。


 獣人にも街に住むものも入れば、森の中に住んでいるものもいる。エルフとは共存関係にあり、お互いを助け合って生きているそうだ。


 ちなみになんとなくだがお母さんとお父さんの馴れ初めをメイドさんから聞いた。お母さんが奴隷狩りにあってすぐのところを助けたそうだ。最初は警戒していたが、落ち着かせるために優しく抱きしめてくれたことに惹かれたそうだ。


 容姿といえば僕の顔はイマイチかっこいいのかどうなのかわからないが、髪は茶色で耳が少しだけ尖っていた。お母さんは金髪で髪はセミロングくらいだろうか。いつも髪を1つに束ねて前に流している。身長は160センチほどある。お父さんは茶髪で身長が180センチほどあって、身体も引き締まっており、たとえるならくまさんだ。


 リサさんは一見クールなだけの人ではない、抱かれたときにほっぺをペタペタ触ると頬がゆるむ。「うーうー」言いながらほっぺをむにむにやってると「もう~レオン様はかわいいなぁ~」とデレる。可愛いものが好きなのか、ぬいぐるみを持ってきたり、猫の髪飾りをつけてきたりする。


 そのためか、お母さんが気付かない間にぬいぐるみを抱えていると「誰が渡したのかしら?かわいいぬいぐるみね、こういうものだとミナがくれたのかしら?あらあら、レオンはこれが好きなのね」と言いながら頭を撫でてくれる。いつもクールにしてるリサさんとは誰も思わない。




ーー1歳になった。


 誕生日にはお母さんからはぬいぐるみをもらった。くまのぬいぐるみで僕と同じくらいの大きさだ。お父さんはなぜか鈴をくれた。きっと僕の場所がわかるようにするためだ。僕は歩けるようになり、色んなところを歩き回るためどこにいるのか把握できないのだろう。


 少し喋れるようになり「まんま、パーパ」というとお母さんは歓喜のあまり泣きながら抱きしめてくれた。お父さんは目尻を押さえていた。きっとうるっときたのだろう。お母さんは「もう一回言って、ほらまんまだよぉ」と言うので「まんま、まんま」というと声にならない声を出して抱きしめて頬をすりすりしてくれた。お父さんに「パーパ」というと高い高いをしてから頭を撫でてくれた。



ーー2歳になった。


 その頃には屋敷を歩き回ってリサさんに「あれはなに?」と質問を繰り返すことになった。「あれはラスルの木ですよ。甘い木の実がついてとても美味しいのですよ」と教えてくれる。「かーさまにあげたら、よろこぶかな?」と聞くと「もちらんですよ」と答えてくれる。だが、まだまだ外出はさせてもらえないため、「大きくなったら、とりにいくんだ」と宣言するとリサさんは「きっと待ち遠しにしてますよ」と返してくれる。




ーー5歳になった。


 この頃になると普通に外に出ることを許された。屋敷を出たところはもりになっているが、なんと森の中に屋敷があるのではなく、屋敷の敷地の中に森があるのだ。動物は小動物はいるが肉食系はいないが、お父さんが狼を2匹ほど飼っている。名前はハクとロウだ。ハクは2mほどの大きさがある雄の白い狼で近付くと背中にのせてくれる。ロウは雌の茶色の狼だ。ロウも背中にのせてくれる。森を歩いてるときはいつもそばにいる。リサさんもいるが、森の中にいるときはリサさんも仕事をしにいくことがあり、ハクとロウが子守りをしてくれる。


 【全言語】のおかげでハクとロウの言葉を理解することができ、よく狩りをしてるときの話をしてくれる。


「ジンさんはすげえんだぞ、ビッグベアを素手で倒したこともあるんだ。あのときは焦ったぜ魔力がキレていて、剣が折れていた。俺らが援護することもなく拳ひとつで殴り飛ばしたんだ!あれは本当にかっこよかったぜ」


 ハクはそのときのことを思い出したのか遠吠えをした。


「とーさますげぇー」


 お父さんの名前はジン・フォン・アルセファルトという。爵位は伯爵だ。そのため仕事が忙しく、公務におわれている。そのため家に帰ってくることが少ないが、帰ってくると抱きしめたり頭を撫でたり高い高いしてくれる。もう高い高いしなくてもいいのだが、お父さんはそれがお気に入りのようだ。


「だろだろ」


 ハクはそのことを自慢げに話してくれる。


「あんたはその話好きねぇ」


 ハクが話をしてるとロウがいつもこう言う。


「お前だって好きだろ」


 ハクがこう返すと


「嫌いじゃないわ」


 と返す。いつもの流れだ。ハクもロウもとーさまのことが大好きなのか、いつも狩りの話をする。その流れで出てきた魔法のやり方を教えてもらったり、戦うために必要なスキルも教えてくれる。ハクは火魔法が使えてロウは風魔法が使える。だからたまにリサさんがいないときに魔法を教えてもらう。【全魔法適正】があるため、適正を測る必要もなくできる。


 あとは美味しい食べ物についても教えてくれる。狩りにいったときに倒した魔物や木の実などについて話すときはお腹がすいてしまう。ハクもよだれを垂らすほどだ。


 ある時、魔法をロウに教えてもらってるときにリサさんにバレたことがあった。そのときは「レオン様にはまだ早いですよ」と言っていたが、ハクとロウと魔法で鳥をつくっているところを見られたときは「レオン様には魔法の才能がある!」と言ってどこかにいってしまったことがあった。


 リサさんがかーさまを連れてきた。怒られるのかと思ったが、かーさまは「魔法なら私が教えるのに!言ってくれればいつからでも教えるわよ!」と言って、ハクとロウに嫉妬していた。それにはハクとロウも困惑していた。「なんか悪いことしちまったかな?」「早い者勝ちよ」とハクとロウが言っていた。ロウの早い者勝ちというのはよくわからなかったが、次の日からはお母さんから、魔法を教えてもらうこととなった。


 かーさまはエルフなので風魔法と水魔法が得意なのかと思っていたが、光魔法も得意なのだそうだ。そのため、ハクが火魔法を、ロウが風魔法を、かーさまが水魔法と光魔法を、リサさんが土魔法を教えてくれることになった。闇魔法はあるにはあるが、希少で使い手が少ないらしい。それにより毎日違う魔法を習い、ついでにと耐性やらスキルやらを教えてもらった。




ーー7歳になった。


 2年間ひたすら魔法やら戦いの仕方を学んだ結果、ステータスがえらいことになった。


名前:レオン・アルセファルト

種族:ハーフエルフ

レベル:0

HP:178/178(+28)【平均の7歳時:20】

MP:400/420(+120)【平均の7歳時:25】

攻撃力:342(+42)【平均の7歳時:12】

防御力:343(+43)【平均の7歳時:20】

敏捷:123(+23)【平均の7歳時:10】

器用:182(+32)【平均の7歳時:6】

魔力:420(+120)【平均の7歳時:13】

運:200【運はランダム】

ユニークスキル

【身体強奪】【無限倉庫】【全能】


アクティブスキル

【鑑定】Lv4【農業】Lv2【錬金術】Lv1【テイム】Lv1【火魔法】Lv4【風魔法】Lv6【水魔法】Lv6【土魔法】Lv5【光魔法】Lv6【裁縫】Lv2【剣術】Lv2【弓術】Lv2【短剣術】Lv2【武術】Lv2


パッシブスキル

【高速再生】【高速思考】【状態異常耐性】【気配遮断】【気配探知】【魔力操作】【魔力感知】【隠蔽】【魔法耐性】【精神耐性】【物理耐性】


称号

【神々に愛された者】


加護

【全能神の加護】【魔法神の加護】【武闘神の加護】【商業神の加護】【豊穣神の加護】【知識神の加護】【鍛冶神の加護】


※神々が与えたスキルや称号、加護は本人の許可がない限り閲覧することはできない。そのため、【全能】も魔力強化や肉体強化としてステータスに表示されている。

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