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配属先が決まったけど、なんだか問題だらけです(汗)

今日の内にたくさん更新しようと思いますー。


 次の日の朝、私は事前に知らされていた集合場所へ向かった。

 騎士団の、団長室だ。

「えっと、俺、なんでここに……」

「いや、まあ、座ってくれ。」

 騎士団長様は、どっしり構えていて、一国の主の様だった。軍国の騎士団はこんな感じなのか。

「ここに呼んだのはね、君がどこに入るのか、他の人間に悟られ無いようにしなきゃいけないからなんだよ。」

 ……なんだそれ。不安になるんだが。

「……俺は、どこに配属になるんでしょうか。」

 不安になって恐る恐る聞くと、団長様はニヤッと笑った。

「女性団員しかいない、4番隊だ」

 …………は?

「え、っと、俺は男ですよ?」

 まさか、女なのがばれたのか。心臓が激しく脈打つ。

「そうだ。だから、女装してほしい。お前なんか女っぽいし。」

「……俺は、男ですよ?」

「同じ話をさせるな。」

 ……この上司の意図が判らない!!

 結局、理由もわからないまま、私の配属先が4番隊に決まった。


「セレス、4番隊だって?」

「なんで知ってんだよ……」

 団長室を出て早々にアルフに捕まった。しかもなぜか私の事を知っている……

「私はこの騎士団の中ではかなりの実力者なのだ。だから、こういった秘密なことも知っているのだ。」

「そうなんだ。」

 団長室に呼ばれて話すような秘密を知ってるってどんだけすごい立場にいるんだこいつ。

 こんなのがそんなに偉くて大丈夫なのか。

 まぁ、私がとやかく言う事ではないか。

「大丈夫かよ、あんなところ入って……」

「あんなところって?」

「いや、あそこは、嫁に行きたいけれど、家柄などの問題でいい婚約者を狙えない女が結構いて……もちろん違う理由でいる女性もいるが……」

「……城の、未婚で、婚約者のいない男共に一番近づける職業ってわけですねー。」

 ……まぁ、大丈夫だろう。女特有の陰険な争いはあるかもしれないが、平民の私は、婚約者候補なんかにも入らないだろうから。

「一応、副団長の家が後見になってくれるそうだぞ。」

「副団長……」

「アヒュレンス家だ。」

「……!!伯爵家!?」

 そんなところの貢献なんてあったら……

「……頑張れよ。」

「……うん……」

 女性って、結婚絡むと怖いからなぁ…(←妹の件からの教訓)

 気をつけよう。

「あ、俺、この後副団長に呼ばれてるんだ。女装させられるらしい……」

「……がんばってくださいね。」

 女なのに、女装……。向こうは知らないとはいえ、なかなかにショックな……

 気にしていたら、これから仕事なんてできないな……頑張ろう。


「お、来ましたね。」

「はい。よろしくお願いします。」

「えっと、あれを着てもらうんですけれど……侍女呼ぼうか……」

 個室を借りて着替えるらしい。しかし、侍女呼ばれたらばれるかもしれない。

「……先に着替えるか。」

 まず、スパンと服を脱ぎ切って、魔法で洗浄、消毒する。そして、同じく魔法で背中をとめて、待機する。

「団長に確認したんですけれど、なるべく騎士団の中だけでやれとの……セレス君?」

「はい。すみません。侍女さんに着替えさせられるのはちょっと恥ずかしかったので、着替えてしまいました。すいません……」

「あ、いや、いいんだよ別に。着れるなら。」

 よかった。怒られるくらいは覚悟していたのだが。

「詰め物とか使わせてもらいました。」

「う……うん。」

「?どうしました?」

「なんでもないです……性別ってなんだろうと思いまして……」

 何が言いたいんだろう。

「どうですかね。ちゃんと女性に見えます?」

「見えます見えます。髪を結ったりするのは、侍女にやらせてもいいですね?服とは違って体型も分からないし、ばれないでしょう。」

「わかりました。」

 案内されて行った先で、髪を整えられる。褒め殺されるのは久しぶりだった。

 第一王女の時にはしたことの無いような髪型をさせてもらった。

「……これなら知り合いにあっても分からないな……」

「化粧もしましたしね。まだ少年の君だからできる事ですね。」

「はい!」

 おおお…ちょっと浮かれてしまうぞこれは……。

 こうしてみると、私と妹姫が意外と似ていたことに気づく。

「……」

 さっさと〆て、事情を説明して謝らないとなぁ……。〆たいのは個人的な希望になっちゃうから二の次だけど……馬車も荷物も書状もないままの私では何もできないからな。

 もし妹の信者が手紙をとめてたら、助けも期待できないし……。

 焦らず自分のやれることをやっていこう。


よんでくださりありがとうございます!

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