2話 本物の異世界とやらに行こうじゃないか!
とりあえず、ハーメルンで投稿してる分は投稿してしまおうかと...
「それで、何する?翔くん。」
「知るか!あんたが勝手にここに連れてきたんだろ!」
俺がここにいることに決めてから自称神からそんなことを言われた。
「それよりそこの自称神。なんか面倒くさいからとっととほかの異世界に転生させてくれると助かるんだけど」
俺も俺で勝手なことを言った。
「確かにここは何もないから君がそういうのもわかるけど....。あとちょっとだけいてよ!」
確かにここにいるって言っちゃったもんな。
あれ?言ったっけ?
「あとちょっとだけならいいけど。」
「よし!じゃああとちょっとだけここにいてくれる時間を使って君が転生するであろう世界について説明するよ!」
おぉ!ようやくか!
「じゃあ早速。翔くんが異世界と聞いて思い浮かぶものは?」
「魔法とか?」
俺が思い浮かんだものを適当に答えると自称神(略して神)は目を輝かせた。
いや、そんな反応されても困るんですけど。
「わかっているじゃないか!」
なんでそんな嬉しそうなんだよ。
「まあ、でもあんまり魔法を使う人はほぼいないと思うよ。」
「ん?なんでだ?」
俺が反射的に質問する。
「なんか、難しく作りすぎちゃったみたいで....」
「もしかしてお前が作ったりした?」
「え?そうだけど?」
神が当然のように答える。
だから魔法って聞いて喜んでたのか。
「じゃあ俺が魔法を使うのは無理なんじゃないのか?」
「まあ、頑張れ!」
無責任なこと言いやがって......
「今すぐ俺がもといた世界に戻しやがれぇぇぇぇ!」
「分かったから!取りあえず何とかするから!その手を離してよ!」
呼吸を整えた神はまだ続ける。
「いや....でもね?しょうがなかったんだよ。色々な魔法使えるようにしてたらいつの間にか難しくなってたんだよ。」
「いつの間にかって....」
まあ、何とかしてくれるならいっか。
.....なんか眠くなってきたな...
それが顔に出ていたのか神が話しかけてくる。
「ん?もしかして翔くん眠いの?」
「ん?まぁ..でもこんな所では寝れない──」
「おやすみ~」
神が俺に手をかざしたと思うといきなり俺に抗えない眠気が襲ってきた。
俺は消え入りそうな意識の中で思う。
覚えていろよぉ!神!
そのまま俺は崩れ落ちるように寝た。
──んんぁ。よく寝た。とは言いづらい。なんと言うか.....スッキリした。
「おはよう。翔くん。」
「ん、あぁ、おはよう。」
俺の目の前にいきなり姿を現したが、寝起きのせいかあまり驚かなかった。
「さて、今日はね!なんとね!なんと!なんと....はぁ....」
俺が寝ぼけてボーッとしていると神のやる気がなくなってしまった。
「ふぅ.....はよ言え!」
「今日はね!君に渡したい物があるんだよ!それも超すごいやつ」
おぉ、何か無駄に期待してきた!
「え~とまずはこれ。」
最初に渡してきたのは鏡のような丸い石。
「なにこの石ころ」
「な、なにを!?あんだけ異世界に行きたがってた人が何を言う!これは魔力を使って僕と会話出来るものだよ。」
いらね。
「ちょっ!ちょっと待ってよだから!ちょ、だから!投げようとしないで!」
「まず魔力持ってないし。あと神と会話できるならなおさらいらないし。」
「え!?なにそれ悲しい!とりあえず魔力は今あげるからそれは持っててよ!」
ま、いいかと俺は石ころをポケットにしまう。
「じゃあちょっとこっちに来て~。」
「ほいほい。」
そして神は俺の肩に手を置く。
─その瞬間
物凄い衝撃が伝わってきた。
「はい。完了。」
簡単だなおい。
「こんなもんかな~。」
そして間を置いてから
「いってらっしゃーい」
「え───」
俺の視界は白に包まれた。