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ブルーレイ化記念「ウルトラマンゼアス」

 この「ウルトラマンゼアス」は平成ウルトラマンがスタートした後、出光とのタイアップとして作られた作品。出光のキャラでもあるので権利関係がややこしかったらしい。


 前の二作と違いTVでの放映は無く、劇場版が二作のみ製作されている。

 第一作「ウルトラマンゼアス」はとんねるずが出演していて、一見「ゴレンジャイ」などのようなパロディものに見える(元々はそういう企画だったらしい)コメディだが、ヒーロー作品としても通用する部分も持っている。

 第二作「ウルトラマンゼアス2 超人大戦・光と影」ではコメディ路線は薄くなり、スポ根な要素が追加されて王道なヒーローものとなった。

 以下ウルトラマンゼアスの特徴などを書く。


・Z95星雲「ピカリの国」出身で地球を綺麗にするためにやってきた

・極度の潔癖症で、泥などの汚れでカラータイマーが鳴る

・変身アイテムは電動歯ブラシで、歯を磨いて変身

・必殺技「スペシュッシュラ光線」は一度標準をつけるための破壊力が無い光線を出し、それで狙いを付けた後に本命の破壊光線を放つ。(ウルトラマンに憧れ、鏡に向かって練習していたので構えがスペシウム光線と左右逆)


 第一作は自身の無い半人前ヒーローが、自分の弱さを克服する話。基本コメディなので、アホみたいな作戦をやって失敗する防衛チームなど笑える部分もあるが、「弱さを持つヒーローの成長譚」という芯はしっかりしている。

 悪役であるベンゼン星人(鹿賀丈史)は、持病の薬として地球の金が欲しい。怪獣コッテンポッペの「金を大量に食べると地球をも簡単に吹き飛ばせるほどの爆弾になる」性質を利用し、邪魔者を始末して欲しい物を手に入れようとする。

 独特の話し方と仕草(モニターとかを使わず、等身大で物陰に隠れてウルトラマンの様子を伺う。「光線を撃て!」とウルトラマンの光線の構えを取る等)でばいきんまんみたいな雰囲気もあるが、やろうとしている事は「地球をウルトラマンごと吹き飛ばそう」という極悪なもの。

 ギャグをやれる程度に茶目っ気があり、ヒーローを引き立てる悪役としての悪辣さも併せ持ついいキャラだ。


 第二作は一人前になったゼアスが挫折し、それでもまた立ち上がる話。冒頭いきなりゼアスと、悪のウルトラマン「シャドー」が南極で戦う場面から始まる。

 第一作から大分成長し、ウルトラマンらしい戦いが出来るようになったが、空中戦で叩き落され、格闘戦では片目を潰され、光線の撃ちあいでも競り負けゼアスは完全敗北する。

 目潰しの影響は一時的なものだが、戦う事が怖くなってしまったゼアスは防衛チームを辞職する。空手の師範に心の弱さを見抜かれ、彼の課した課題をクリアする事で恐怖を克服し新たな技を体得したゼアスは、再び変身しリベンジ戦を挑む。


 今回の悪役、レディベンゼン星人(神田うの)は前作のベンゼン星人の妻だ。ウルトラマンを倒し、それによって絶望した人々を洗脳することにより地球を侵略しようとする。

 ウルトラマンシャドーはレディベンゼン星人が製作した対ゼアス用のロボット。普通のウルトラマンが平手にするところを握り拳にするという特徴がある。シャドーメリケンパンチというロケットパンチ紛いの技でゼアスの目を傷つけ、トラウマを作った。目からマインドコントロールビームを放ち人々を洗脳する。

 話の雰囲気がスポ根に変わったので、彼らはスポーツものにおける悪役らしい「勝つために手段を選ばない、むしろ卑怯な手段を好んで使う」キャラとしてデザインされている。


 初戦においてシャドーは汚い手を使い、それによりゼアスに恐怖を植え付けて勝利するが、恐怖を克服した再戦時には通用しない。前回と同じ顔面への攻撃を読まれ、身をかわされて出来た隙に新たな必殺技を受けて地面へ叩き落される。


 ロボットなのでエネルギー供給を受けて回復したシャドー。初戦時と同じく光線の撃ち合いになる。外部からのエネルギー供給という手段を使う彼らに押されるも、ゼアスは人々の声援を受け、土壇場で新たな必殺技を編み出す。

 これ以上無いほどの王道な展開。これで燃えない訳が無い。


 あと、防衛チームが面白い。名称はタイアップしていた出光の「まいどカード」かとって「MYDO」という。秘密基地はガソリンスタンドに偽装され、戦闘機は看板からこっそり発進する。第一作では撃墜芸というか、主にアホな作戦で視聴者を笑わせ、第二作におけるコメディ部分はほぼここが担っている。

 他の作品でいうところのワンダバ、防衛チームのテーマ曲も面白い。コミカルな感じの出だしから割とカッコいいリズムに変化するのだが、歌詞がほぼ「まいど」しかないのだ。チーム名と「テーマ」で検索すれば視聴できると思うので興味が湧いたら聞いてみて欲しい。

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