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ドラゴンは世界を使って遊びたい

「勇者とギフト同じ碁盤の上に、揃えて楽しんでるとしたら……」

ドラゴンって、よっぽど性格が悪いのかもしれない。

「ようやく、見つけた魂にモノリスを渡してヴァルハラに連れてくるんです。その他に、魔物に倒されて野たれ死にされては困ると言う……勇者さん、聞いてます?」

何やら考えて全く話を聞いていない久遠に

「そうですね、驚くのも仕方ありません」

ユーリは左目に手をあて、無駄な気取りポーズを取る。

「勇者さんの前世が、こんなイケメンなんて、声も出ませんよね」

「悩む所はそこなのか!?」

あと、ムカつくポーズやめろ、と久遠。

「ドラゴンは、世界を使って子供と遊びたいんですよ」

「他の人間に迷惑かけすぎだろ……休日にはりきる親父か」

もしかして、モノリスには監視カメラのような機能があるのでは?

自分とユーリが魔物を倒してるのを見て、笑い転げていたりするのだろうか。

「想像したら、モノリス怖くなって来た……」

「温かい飲み物を用意しました」

ユーリがティーカップを渡す。

「少し、気分を落ち着かせよう。あれ、これって」

「ホットコーヒーです」

その夜、カフェイン効果で久遠は眠れなかった。


洗礼の儀式見学のため、久遠とユーリは教会に来ていた。

信者たちが祈りを捧げる聖堂で

「……眠い」

「神聖な場所で、欠伸はみっともないですよ」

窘めるユーリに

「誰のせいだよ」

久遠は眉を寄せた。

「前は気づかなかったけど、ここって女性の神官多いよね」

ちょっとエネーロさん、ハーレムだよな、と久遠。

「選んでる方が、女好きなのでは?」

きっと勇者さんと同い年のエロガキですね、とユーリ。

「か、勝ってにエロとか決めつけるなよ。女の子かもしれないだろ」

ユーリの端整な顔は、女性からの視線をやたら集める。

横を通るたびに女性の神官が、必ず振り返って頬を赤く染める。

「隣の方、あの騎士様の妹さんかしら」

「あれ、男の子でしょ」

「じゃあ、弟?」

「えー、でも似てないし」

そんな話を聞きながら

「おしゃべり好きが多いな」

久遠は光輝の書のレプリカを見上げ

「僕は、ドラゴンが前世の父親だって聞いても実感ないけど」

ユーリの方に視線を向け

「お前は、色々やりにくかったりしないのか?」

「……我々、ギフトの精神は体の記憶を元に構成されています。勇者さんは、肝心な時に私がドラゴンの側につくのでは、と心配ですか?」

「いや、そんなんじゃ、ないけど」

「私は、貴方です。それだけでは、理由になりませんか?」

「僕の半分だから、信用しろって」

久遠は薄っすら笑うと

「お前、傲慢だな。信用してるっての」

「では、改めてドラゴンとの決戦までよろしくお願いします」








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