1、プロットという名の何か
皆様、初めまして。「小説家になろう」の片隅でこっそりひっそりと流行らないファンタジーなんて書いています、「すずね ねね」と申します。
今回エッセイとは名ばかりの、自分が小説を書く上でどういうことを考えて作るのかという纏めをすることにしました。
もしかすると、少し邪道だったり変だなぁと思われる所があるかもしれませんが、少しだけお付き合い頂けたらと思います。
それと、これはあくまでも私のやり方なのであまり参考にならないということも並記しておきますね。
さて、本題に入る前に少しだけ私の事を書きたいと思います。
私が小説を初めて書き始めたのは、今から15年以上前になります。当時読んでいたのが、栗本薫先生の「グイン・サーガ」という小説でした。
元々、当時スーパーファミコンの某王道RPGが流行っていて、オリジナルキャラクターを姉妹で考えたのが始まりでした。
お察しの通り、私の小説は多分にこれらの影響を受けています。ソウルです。
年間で300冊近い本を読んでいたのもこの時期でした(ファンタジーからSFから、ミステリまで多岐にわたる)。
特別変わった理由ではなく、ごく自然に私の周りにはファンタジーが存在していたんです。
当時書いていたものはプロットなんて知らなかったですし(今みたいに気軽にインターネットが出来る時代ではなく)、正直構成なんてあったないようなものでした。
そんな私もコツコツ書き続け、気軽にインターネットが出来るようになった頃、プロットというものがあると知りました。
プロットを練ることによって、それまで見切り発車で完結まで至らなかったものを書き上げられたのは高校生になってからでした。
頭のいい方や天才肌の方は、プロットがなくても書き上げられるのかもしれません。ですが私は遅筆な方ですし、ゆっくり構想を練って書くというやり方が合っていたようです。
ではここから、本題に移ります。
私が物語を作る上で大事にしている事がいくつかあります。
1、テーマを明確にする
当たり前だと思われますか?でも、ここがブレている作品も結構散見されます。
現在(2015.3現在)私が公開している、「vivre―黒い翼―」もしっかりとテーマを定めています。ここがブレてしまうと主人公がフラフラしてしまうので、私はまずテーマは大事にしています。
勘違いしないで頂きたいのは、テーマに立ち向かうために主人公が悩むことと主人公がブレることとは別だということです。
2、キーワードの設定
これも私のやり方ですが、例えば「よし、猫が主人公の話を書こう」とか初めはざっくり決めてしまいます。そこに、出したいキーワードやモチーフを紙に羅列します。出来上がった紙をみると酷いもんですが、気にしません。これがプロットの骨組みになります。ネタ帳というやつですね。
「猫、鉄、湖、空、飼い主」みたいな感じで満足するまで書いていきます。思い付くままに。
少し物語の形が見えてきた気がしませんか?
3、情報の整理
1と2で作ったものを整理します。
上の例だとそうですね……。
――……製鉄工場で産まれた子猫は、ガラクタだらけの工場で母猫と暮らしていた。空を自由に飛ぶ鳥が羨ましくて、隣街にあるという湖までの冒険を決意する。
飼い主が出てきてませんが、こんな感じで短いあらすじみたいなものを書いておきます。
なんだか短編なら書けそうじゃないですか?
4、プロット
プロットは、私はアナログなもので紙にまとめます。始まりはもう決まってますので、出てきたキーワードから、まずラストを決めます。
【始まり】旅のカラスが隣街に湖があることを教えてくれる
【ラスト】子猫が冒険の末、女の子に拾われて幸せに暮らす
始まりとラストの間には、充分なスペースを残しておきます。そして、その間にエピソードを書き足していくのです。
どうでしょうか?これなら迷子にならず、きちんと最後までプロットが書けそうではありませんか?
プロットを書き上げてみて、私は少し放置します。すぐには書き出しません。
増やしたいエピソードが増えるかもしれないし、逆にやめとこうとなるかもしれませんから。
後は、長編の場合に限りますがマインドマップを活用することもあります。
細かい設定(ファンタジー世界だと産業や国の歴史、魔法に関してなど)を枝葉のように書き込めるので重宝してます。詳しく知りたい方は、Google先生に聞いてみてくださいね。
何日か放置して、書き直してまた放置して、というのを繰り返して納得できるプロットが出来て初めて、私は書き始めます。
面倒くさいですよね、わかってます。でもこの作業が、実は一番好きなんです。
小説をいざ書き始めると楽しいことだけではありません。むしろ、なかなか言葉は浮かんでこないし展開も思ったように進まないし、挙げ句にキャラクターが勝手に走り出したり……。
本当に、産みの苦しみです。辛いことの方が多いのかも。
私はみていただければわかる通り、「小説家になろう」で底辺も底辺にいる人間です。お世辞にもうまい文章が書けているとは言えないでしょう。誤字もひどい。本当に。
それでもそれなりに長い間書き続けて来れたのは、書くことを諦めなかったからだと思います。自分の書きたいものを書いているから、長い間書けたというのがあります。
そんな感じでダラダラ書きましたが、こんなやつもいるんだなぁ程度で思っていただけたら幸いです。
次回はキャラクターの肉付けについて書きたいと思います。
読んでいただき、ありがとうございました。