表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
怠惰でチートな異世界創造者(マジッククリエーター)  作者: 市川キキ
第1章、始まりと終わり
6/62

5話、仲間(仮)

誤字があったので修正しました。

二人は呆然としたまま動かない。



「お、お前、レベルいくつだ……?」

「レベルか? さっき上がったから多分……」



 遥希はステータスを確認する。



 NAME ハルキ・シンザキ (キルルの救世主、音速キラー2)


 LV 10


 HP 344/344


 MP 53/183


 ATC 206


 DEF 155


 SPE 145(160)


 INT 592


 LACK 23


 NEXT 26


 EXP 52

 

 KILL 


 ARMOR 


 MAGIC 


 SKILL 創造(クリエイト)、生物干渉 妨害(ジャミング)


       一文字創造(シングルキャスト)二文字創造(ダブルキャスト)



「いろいろ追加されてるな」



 まずは、と呟き、二文字創造(ダブルキャスト)に意識を集中する。



 創造(クリエイト) 

 二文字創造(ダブルキャスト) 消費MP 20


 二文字創造(ダブルキャスト)は、二文字の言葉を具現化することができる。命に直接影響を与える言葉は発動されない。このスキルは5回まで重ねることができる。消費MPは具現化したモノの性能に左右される。一時的な具現化や、またそのの継続時間もその性能により消費MPに左右される。一文字よりも消費MPは多くなるが、その代り具現化や現象の性能は向上する。




「ほう……。それでこっちのスキルはなんだ?」



 生物干渉 妨害(ジャミング)(レベル制限第1段階解放) 消費MP 文字数による


 このスキルは、生物の精神に直接干渉する1つの幻惑、幻術である。このスキルは相手の精神に直接干渉する能力なので、効果を持続させることはできない。効果の長短は相手の精神、気力によって決まる。相手の精神が不安定な時は長く、その逆もある。消費MPは、一文字(シングル)の場合10、二文字(ダブル)の場合は20と文字数によって変化していく。同時に3回まで使用可能。再発動は10秒後。



「これは便利だな。じゃあ眠、を発動したら相手が寝るのか。いつか試そう」



そこでアーガルドをちら見。

 


 次に遥希はNAMEの隣に注目。



(これは称号か何かか? しかしアーガルドの横には韓としかなかったが……。レベル89なのに称号がその一つっていうのもおかしい)



 遥希はアーガルドとの会話を記憶から引っ張り出す。



(もしかして称号自体は持っている人が自ら言わなければいけないのか? だとしたら視で見えないのも納得がいく)



 しかし遥希は1つ見落としをしていた。それはキルルのステータスを見た時だ。



 あの時、キルルは自分の名前しか名乗っていない。



 それを今、忘れていた遥希は、自己完結し称号の説明へとうつる。



 キルルの救世主

 獣国、第3皇女キルル・ガウニールの窮地を救うと得られる称号。

 効果:なし

 進化:???


 音速キラー

 敵(自分が敵と見做した魔物、または人間)を、素早く無力化することで得られる称号。

 効果:素早さアップ(レベルに応じて補正がかかる。例:1、5%。2、10%)

 進化:光速キラー



(称号を得るともれなく特典が付いてくるのか。こいつは便利だ)



 キルルの救世主の進化後が謎なのは触れないでおく。



「ハルキ?俺の話聞いてる?」



 完全に忘れていた。



「あぁ。うん。なんだったか?」

「お前のレベルを聞いたんだよ」

「さっきの賊を倒したから、レベル10に上がってた」



 その言葉に二人とも驚いているようだ。



「じ、じゃあ私を助けたときは……?」

「1、もしくは2だな。」

「なっ…………」

「それよりも飯だ。腹が減った」



 その言葉を口にするとなぜか沈黙が訪れる。



 なぜ黙るのかがわからない。否、わかりたくない遥希は、再度問う。



「飯が食いたいんだが、この周辺に村、もしくは町はないか?」

「「………………………………」」



 あぁ、これは俺じゃなくてもわかるぞ。



「もしかして……。ないのか?」

「「……………………………」」



 やっぱり、信じたくはないが。



「なぁ……」

「「……………………………」」



 これが俗にいう沈黙の肯定ってやつか。まぁ、最初に黙った時から気づいてはいたが。



「もう何でもいい。街がないのを知っているなら、食糧くらいは持っているよな?」

「「………………………………」」

「お前ら、嘘だろ?」

「「いや…………その…………」



 ここで分かった。こいつら馬鹿だ。果てしなくお馬鹿だ。



「わかったもういい。少し待っていろ」



 そういうと遥希は実験の開始を心の中で宣言する。



二文字創造(ダブルキャスト)、果物」



 その言葉を発すると、遥希の掌にこぶし大の赤く色付いた実が出現した。



「よし。ちびっこ、これ食え」



 そういうと遥希はその果物をキルルに投げる。



「おい! キルル様になんで口のきき方だぁ! いい加減に」

「あー、わかったから黙れ」

「お前なぁ! 話聞いて」

「聞いてるから声のボリュームおとせ」

「ぐっ……」



 どうやら自分でもうるさいと思ってしまったのだろう。だから黙ったのだ。



 キルルはそんな二人のやり取りを横目で見ていた。



(やはりか………。まあ今更どうこうするつもりはないがな)



 そうしてキルルは受け取った実を一瞥してから齧る。



「どんな味だ? 感想を聞かせろ」

「甘くてシャリシャリしておいしいです。食べたことのない味ですが…………」

「ほう。毒見、感謝する」



 そういうと遥希もその実を齧る。



 それはほんのり甘く、中には蜜が光っている。その色は皮が赤く中身が黄色い。



 遥希が具現化した果物はリンゴ。日本一という種類の大きなものだ。



 と、アーガルドがこちらを見ているのが視界の端に映った。



「なぁ」

「なんだ、脳筋」

「脳筋!?」



 盛大に肩を落として、これ以上ないと感じるくらいショックを受けているみたいだ。自分の筋肉に自信でもあったのだろうか。



 しかし、俺にはそんな性癖はない。はっきり言ってどうでもいい。



「そうじゃなくて! 俺の分はないのか?」

「あると思ったのかエセ護衛」

「なに!?」



 実はただ魔力が尽きているだけなのだが、いちいち面倒くさいから憂さ晴らしも兼ねて罵倒しようと企む。



「なんだ。お前にピッタリじゃないか?」

「お前! 何を言って」

「だってそうだろ・ ちびっこがゴブリンに襲われたときなぜ近くにいない? 一国の皇女が魔物に襲われそうなんだぞ?」

「そ、それはそうだが……」

「確かゴブリンは人間の女を攫い種付けをするらしいじゃないか。その獣国の王とやらは皇女を魔物に犯させて楽しむ性癖でもあんのか?」

「そんなわけないだろ!」

「じゃあどういうわけか言ってみろよ」

「くっ……!」



 本当はどういうわけなのかなどどうでもいい。ただの憂さ晴らしだ。



「それになんで第3皇女をこんな森に連れてくる?」

「それは私が……」

「お前は黙っていろ。俺は脳筋エセ護衛に話をしている」

「それはそうですが………」



 ほう、俺が気付いてることに気づいたか? だが遅かったな。



 そう、これは憂さ晴らしという名の挑発だ。



「それでどうなんだ? 皇女を森に連れてきた挙句、護衛という使命を果たせない。クズもいいところだな」

「きさまぁ! 言わせておけば付け上がりやがって!」



 それは突然のことだった。



「ちびっこ、下がっていろ」



 アーガルドが襲い掛かってきた。体をボロボロと崩しながら。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ