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怠惰でチートな異世界創造者(マジッククリエーター)  作者: 市川キキ
第2章、光と闇
39/62

39話、国王謁見

今回はアウリールが少し輝きます!(物理的にではない)


誤字脱字あるかもです。

「ほう、これが人間国の城か」



 そこにはアニメや漫画か将又千葉県の夢の国にあるような豪華な城が存在していた。



 車内からでもその大きさは確認できたが、こうして実際に下に立ってみると実感できる。



 城の角や中央から天を貫いている塔があり、それぞれに赤、緑、青、茶、黄の宝石らしきものが埋め込まれており、それは地上からでも確認できるほど巨大だ。



 リリシア曰く、宝石の色は属性を意味しているらしく、火、風、水、土、光を模しているらしい。



「では早速案内いたします」



 リリシアはそういうと、門番の兵士に話しかけ、2人の交通の許可を貰う。



「さぁ、こちらです」

「おう」



 遥希たちはリリシアの後に続き、分厚く巨大な門を潜る。



「なかなかでかいな」

「そうだな、これは凄い」



 遥希とアウリールはその通路を見て思わず溜息をつく。



 城内は獣国の城と違い石造だ。床にはレッドカーペット、天井には無数のシャンデリア、壁には絵画や陶器などの芸術品、など高価なものがいたるところに存在している。



 ここでも迷子になりそうだなと遥希は心の中でひとり呟く。



 アウリールも、遥希なら迷子になりそうだなと心の中で笑いながらひとり呟く。



 そんなことを考えているうちに1つの扉が目の前に現れた。ここに王がいるのだろうか。



「失礼します」

「うむ、その声は……」



 中から老人のような嗄れ声が聞こえた。リリシアはそれに反応し、兵に扉を開けさせる。



 さすがお嬢様だなと遥希は心なしかそう感じた。まぁ、リリシアは一国の姫なんだが。



「おぉ、なんと! リリシアよ無事であったか!!」

「はい、お父様」



 リリシアが父と呼んだその人こそこの国の王なのだろう。



 見た目は老人なのだが、その眼には強い意志が感じられるし、オーラが違う。只者ではないと遥希のカンがそう告げた。



 髪は白髪の挑発で、長い髭を垂らしている。その姿はハ〇ー・ポッタ―に登場する校長のようだ。



「む、その者達は?」

「はい。帰国の途中で魔物に襲われていたところを助けてくださいました、旅の方々です」



 王の目が一度見開かれると、何かを察したように、また何かを探るように目を細める。



「おぬしら、名を何と申す」

「俺の名は遥希。こっちがアウルだ」

「ほう、なかなかに肝が据わっているようじゃな」

「幾つもの修羅場を潜ってきたからな。少しは肝も太くなる」



 2人はその場で互いの心理を窺うように睨み合った。その場に少しの緊張が訪れる。



「修羅場、というのは何か問いてもいいか?」

「あぁ。具体的に言えば魔物との戦闘だな。まだ数えられるほどしか屠っていないが、どれも死にそうだったな」

「ふむ、そうか」



 王はその言葉を誠と受け取ったようで、疑うのをやめたようだ。



「儂の名はニーグス・エント・二グラム・イルレイドじゃ。ちと長いが記憶しておいてくれ」

「わかった、努力する」

「それにしても、フードをかぶっている奴は何者じゃ?」



 どうやら何時まで経っても姿を見せようとしないアウリールにニーグスは疑いの目を向けた。



「おい、アウル。ニーグスが不審がっている。フードを外せ」

「だがハルキ、私は獣種だし、耳とか尻尾とか見られたら……」

「だからそれは俺が何とかしただろ、何かあったら守ってやる。だから安心しろ」

「だが………」

「あぁもうまどろっこしい!」



 遥希は何時まで経っても顔を見せないアウリールに痺れを切らし、そのフードを引き剥がす。



 アウリールの心配は無駄になった。遥希の言ったとおり、獣種特有の耳や尻尾は消えており、その代り人間の耳が生えている。



 遥希の掛けたスキルのより、アウリールは誰が見ても人間種であり、匂いや魔力なども誤魔化してあるため、まずばれることはない。



 そのはずなのだが、ニーグスやその他面々の視線がアウリールへと突き刺さる。その理由、それは、



「美しい……」



 誰もがそう感じるほどにアウリールは美人だったからだ。



 普段の口調だと若干男っぽいところがあることや、獣国の重鎮ということもあり謙遜されがちだが、元はすごく綺麗なのだ。それはどの国度の種族でも変わらない。



「アウル、言ったか?」

「は、はい」

「おぬしを儂の息子に娶らせたいのだが」

「え!?」


 まさかの告白。それほどまでに美しいということだろう。



 だがもちろん、アウリールを貰われるわけにはいかない。ここは一肌脱ごうと遥希は決めた。



「ニーグス」

「なんだハルキ?」

「アウルを娶るといったか?それは遠慮していただきたい」

「……なぜだ?」

「なぜなら」



 そういうと遥希はアウリールの右手を取り、自分の右手も一緒にあげる。



「アウルは俺の妻だからだ」



 そういう遥希と呆気にとられるアウリールの右手の小指には沢山の宝石が鏤められた指輪が嵌められていた。



 この世界での結婚指輪というのは右手の小指に嵌めるものだと、先日レイラに言われていた。



 つまりこの時点で遥希とアウリールは結婚しているということになる。どこの世界でも浮気は罪になるためこれで問題ない。(一夫多妻は認められているが一妻多夫は認められていない)



「そうであったか。失礼した」

「いや、気にしないでくれ。初対面の俺たちの関係を知っていたわけじゃないんだ。仕方がない」

「そう言ってもらえると有難い。それでは今夜はリリシアの帰国祝いを執り行うとしよう。おぬしらも参加してほしい」

「あぁ、その招待受けた」



 ニーグスは何か上機嫌で部屋を後にした。ほかの面々も次々と退出し、その後には遥希、アウリール、リリシアが残る。



 なぜかアウリールとリリシアは一言も発しない。何かあったのだろうかとつい心配になる。



 アウリールとリリシアの顔を眺める。アウリールは顔を真っ赤にして指輪を眺めており、リリシアは何か呪文を唱えるようにブツブツと喋っている。



「今日は疲れたな。宿でもとってぱっぱと寝るか」



 そう提案するものの、2人は話を聞くどころか反応すら示さない。



 遥希はそんな2人を置いて、1人宿を探すのであった。

今回は何と、遥希とアウリールが結婚!?

指輪を嵌め、国王の前で堂々と宣言。かっこいいですねぇ。


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