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怠惰でチートな異世界創造者(マジッククリエーター)  作者: 市川キキ
第2章、光と闇
35/62

35話、旅路

またも余談が多くなっている気がします……

何とか話を纏めねば!


急いだので誤字脱字あるかもです。

「さてそろそろ行くぞ」

「あぁ、行くとするか」



 翌日、アウリールと旅に出る旨をガヴァロンに伝えたところ、問題なしとのことだった。ただ一つ条件があるとすれば、絶対に外見を晒してはいけないとのこと。勿論それは獣種のアウリールに限った話だ。



 今人間種と獣種は対立している。その理由は人間種が獣種を奴隷扱いしているからに他ならない。一方の獣種も、人間国に入らないことや逆に人間種を獣国に入れないなどの対策を講じている。



 だからと言って奴隷になっている同種を見捨てるわけにもいかないため、近々戦争をするという噂が立ったのだが、その真偽は定かではない。



「よし、それじゃあ出発しようか」



 ガヴァロンはアウリールが旅に同行することを渋っていたが、遥希からのお願いもあり決断したというわけだ。



 ただし、条件付きでだ。その条件とは



 ・姿を晒してはならない。


 ・無闇に魔法やスキルを使ってはならない。


 ・解析魔法を受けないように、無効化ブレスレットを随時着用する(解析魔法とは、魔物やモノなどの解析、また人物のステータスの解析を行える便利系統魔法の一種)



 この3つだ。それさえ守っていれば問題はないとのこと。



 万が一の時は遥希がカバーする手筈になっている。



 そうして旅の第一歩を踏み出した遥希とアウリール。だが



「早速で悪いが、ここから人間国までどれくらいだ?」

「わからん」

「は……? じゃあ方角は?」

「わからん」

「…………ガヴァロンに地図を貰ってくる」



 何故かその一歩は夢と希望にあふれた人間国への一歩ではなく、忘れ物を取りに帰るための獣国への一歩になるのだった。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「どうやら、ここから人間国までは約10日間かかるそうだ」

「そんなにかかるものなのか?」

「あぁ、そんなにかかるものだ。まぁ、歩けばの話だがな」



 遥希は、アウリールの不思議そうな顔を横目に、創造(クリエイト)を開始。



「とりあえず、アウリールに掛けるぞ。二文字解放(ダブルキャスト)、飛翔」

「お? なんだ?体が浮くぞ……?」



 アウリールの体は徐々に重力から逃れるように浮き、そのまま飛んで行った。



「おい、ハルキ! なんなんだこれ! 降ろせ!」

「ふむ、やはり『飛翔』じゃだめなのか。ここは『飛行』にするべきだな」

「ちょ、なに一人で納得している!! うわなんだこれ! 止めて! ハルキ!」

二文字解放(ダブルキャスト)、飛行」



 すると今度は遥希も重力に逆らって浮く。しかしアウリールと違う点が一つ。



 遥希は戦闘機をイメージしているため離陸や着陸、スピードなどを自由に操作できる。無論、これは本の知識で、構造を理解しているからに他ならない。



 一方のアウリールはただ浮いているだけで、手足をバタバタと動かしているだけだ。傍から見ればいい歳の大人が子供みたいに燥いでいるようだ。



「これ、どうなって……!?」

「何でもいい。それを翔けるイメージをしろ」

「それを翔ける……? よし!」



 遥希の言葉で少しは落ち着いたようで、目を閉じ意識を集中する。



「翔ける翔ける翔ける………。きゃああああああぁぁぁぁぁぁぁ……」



 読んで字の如く翔けた。そして将又読んで字の如く消えた。



 これは失敗だな、と策を練り直しているところへ、



「………ぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!!」



 ズドンっ!



 アウリールは地面に埋まる形で不時着した。後に残るは木霊したアウリールの悲鳴と、虚しく響く風の音だけだった。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「……悪かった。謝るし反省もするから拗ねないでくれ」

「だって、怖かったんだぞ!!」



 確かに、命綱すらしないバンジージャンプの上に落下速度はジェットコースター並みだったからな。と他人事のように想像し、気をつけようと心に誓う。



「でもよかったじゃないか。お蔭で空飛べてるんだぞ?」

「私は飛べてない!」



 現在の状況は、遥希がアウリールをおんぶしている。なぜアウリールは自分で飛ばないかというとイメージができないらしい。



 この世界には魔法が発達しているため科学という概念がない。遥希の場合、戦闘機をイメージして魔力を燃料の代わりとしている。それに大体が頭の中でイメージできるため自然体で飛ぶことができる。



 これがアウリールの場合だと、イメージがうまくできないらしく実際にポーズをとらないと分かりづらいらしい。だがこの世界では空を飛ぶもの=鳥、となるわけで、なりきるためには手をバタバタしなければならない。流石にアホみたいだから止めさせた。



「それにしてもセントウキというのは早いな!」



 なんだかんだで今は燥いでいる。まるで、というかまるっきり子供だ。



 少しの間アウリールは飛行を楽しんでいたが、ふと顔が歪んだのを見た。



「おい、どうかしたのか?」

「あれを見てみろ」



 そうアウリールが指差す方向には巨大な影とそれに囲まれる人の姿だった。



「少し、飛ばすぞ」



 遥希はなるべく早く向かうために、スピードのギアを上げた。

アウリールにドジッ子的な何かが入っている気がしないでもないです(笑)

これはこれでありなのでしょうか……

ご意見をお聞かせください!


感想、意見何でも受け付けています!

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