第2話
少し時間とれましたので、更新。
「義博ぉ!飲んでるかぁ!?」
「えぇ、飲んで飲んで、飲みまくってますよぉ先輩。」
それに納得したのか先輩は他のスタッフに絡みに行った。
まぁ、嘘はついていない。ただ、お酒ではなく水を飲んでいると言い忘れただけだ。
そいうか、あの人
違う宴会グループの人じゃね?見たことねぇよあんなスタッフ。
それに誰だよ義博って?似てるけど、俺は義信だからね?間違えないでね??
そんな騒がしい夜を迎えている自分は相良義信25歳。定食にも就かずにアルバイトだけのフリーターだ。
親からは「ちゃんとした会社早く勤めなさい!」とせっつかれ、彼女もいつの間にか家から通帳と印鑑と共に失踪し、その結果、仮想現実社会に逃げ込んだどこにでもいるフリーターだ。
そこ?!違うとか言うなよ?俺はナイーブなんだから。
っと、自己紹介はこの辺でいいだろう。
そんな自分にもついに運が回ってきた。4年続けたMMORPGの会社NCSから採用通知がきた!
あ。社員じゃないからね?それでも給料は割高なGM(ゲームマスター)への採用通知だ。
一般プレイヤーがGMになるのは珍しいことで、自分がやっているMMORPGリグラネージュでは初めての事だ。
そんな訳で今まで勤めていたアルバイト先に辞めることを伝え、本日送別会を開いてもらったわけなのだが
完全に自称先輩のせいで、場の空気がとんでもないこといなっている。というか、何故に迎えが来ない?普通におかしいだろ?
たまたま近くを店員に聞いてみた結果を皆に聞かせよう。
俺「スイマセン。あの人の連れって何処で飲んでいるんですか?」
店員A「あれ?お知り合いじゃないんですか??その人たちなら2次会行くぞぉ!ってさっき出て行きましたけど?」
俺「あ。そうですか。どうもありがと」
という、やり取りがあったわけだ。
うん。ふ・ざ・け・ん・な!
俺は遺憾の意を表明するぞこの野郎!と、口には出さずに心の中でぶーたれるチキンな俺万歳。
そんな事ばっか考えていた俺は、背後から近寄る奴に気が付けなかった。
「博隆!もっと飲めこの野郎!?」
「おぶぁっ!?」
あっつ!?辛ッ!?!?
一瞬何が起きたかわからなかったが、すぐにその原因はわかった。
背後から自称先輩によって、一升瓶をラッパ飲みさせられているということだけな。
元々酒に強くないのに、日本酒なんてハードル走に参加したはずなのにハードルが棒高跳び並みになってるくらい俺には高すぎる(ハードルの高さとアルコールの高さの二重の意味で)
急激にアルコールを摂取したことで、意識が遠くなっていった俺が最後に耳にしたのは
「博隆!?いや、貞弘か!?正孝ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
という自称先輩の叫び声だった。
だから、誰だよソイツ等は。
この話はノンフィクションです。
実際に作者が都内某所で送別会をしている際に変な兄ちゃんが乱入し、日本酒を一気飲みさせられて気を失いましたw
まぁ、叫んでた名前等は変えていますが、実話です。
皆さんも酒乱にはご注意を!(合掌)