**の手記
アンリマユ教団についての調査記録
アンリマユ教団とは、三.一一の震災をきっかけに誕生し、日本の東北地方を中心に勢力を拡大させている新興宗教団体である。
特にコロナ禍以降、その勢力拡大の勢いは凄まじく、勧誘の魔の手は芸能界にも及んでいるという。
著名なところで言うと、****、****、神田秋葉などが熱心な信奉者であると噂されており、特に神田秋葉は教団に対し、多額の献金をおこなっていたという。
また、反社会的勢力への支援も秘密裡におこなっているようで、裏社会への影響力も徐々に増してきている。近年、新宿歌舞伎町で台頭してきた高輪連合という半グレグループのバックにも、アンリマユ教団が付いているらしく、他にも複数のグループへの支援が確認されている。
現在は政界への進出を目指しているらしく、既に一部の*民党議員や民*党議員への接触が確認されており、注意が必要である。我が警察組織にも既に信者が紛れ込んでいる可能性があり、捜査は慎重におこなう必要がある。
また、あちら側の世界に関しても造詣が深く、魔術師協会とは何らかの因縁があるらしい。彼らもアンリマユ教団の動向については注視しているとのことで、場合によっては、彼の助けを借りる必要が出てくるかもしれない。あのような男に助けを請うのは、非常に癪だが、日本の平和と治安維持のためならば、致し方あるまい。
架空の連続殺人鬼を創り出し、悪意を秘めた大衆たちの共同幻想として育て上げ、その名を騙る模倣犯を大量に生み出すという今回の彼らの計画は、遊間くんのおかげですんでのところで阻止することが出来た。
しかし、次回以降も同じように、彼らの計画を阻止できるとは限らない。
彼らの動きは猫のように気まぐれに見えるが、その実、蜘蛛のように狡猾で、かつ緻密だ。急ぎ手を打たなければ、**年前の惨劇が再び繰り返されることになりかねない。
人類に残された時間は思いのほか少ない。
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