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悪役令嬢は何もしない。けれど叔父様は世界を変えてしまいました。  作者: VLS
貴族令嬢としての始まり 与えられた役目を果たす為に
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何時の時代だって新しい考えは刺激となると思う。もうそれでいいじゃない?

次回の更新は明日の20時です。

隔離政策を始める様に言ったのはジャスティン家であり、

その隔離政策を辞める様に言ったのも、ジャスティン家なのだ。

ローゼ家に隔離政策を取りやめる相談もなければ辞める事を決める権利など、

当然の様になかったのだ。

王家の言いなりになって隔離政策を辞める王家の望む回答を、

進言したジャスティン家なのだ。

完治いていないまともに治療が受けられないのなら、

自分の故郷に帰る人だっている。

ジャスティン家の場当たり的な人の全別の果てに、

国中へばら撒かれる事になる疫病。

けれど、もう誰にもどうしようもなかったのだ。

ただ、ローゼ家は都合が良かったのだ判断ミスの罪の擦り付けるのに。


「伝統の治療」をしなかったローゼ家の所為で国中に病気が広がったと、

その内容は関係なくジャスティン家が王家に進言して、

それが正しいと言われれば、正しいのはジャスティン家でありローゼ家は、

病気を蔓延させて大量殺人を行ったとして、その責任を取る事になったのだ。

まずは家名の名前に血濡れを付けて人を救えなかった事を自覚しろと言う意味で、

「ブラッティーローゼ」と名乗らされる事になり、もちろん貴族としての立場は、

剥奪され、更に治療に当たった一族は、


「良い治療をする知識を持っているのだから、

厳しい土地でその治療を試めさせてやる」


そう言われて一族揃ってファルスティンに「良い治療」の為にその地で、

生涯領民を助け償いながら生きろと国王から命じられたのだ。

いわゆる生きて帰ってくるなと流刑?にされたのだ。

それが、アネスお父様の世代とかなんとかで。

領地に来たのは「ブラッティーローゼ」と言う家名を与えられた、

子供を連れた25人程度集団だったそうだ。

厳しい冬が始まる前になんの準備も許されず、

ファルスティンに格子付きの馬車に乗せられて連れて来られたのだ。

たぶんゲームのファルスティンならそのまま全滅だったのだろう。

けれど、ある程度の移住も許容できる程度に成長したファルスティンは、

ブラッティーローゼの一族を普通に受け入れてしまった。

お父様としても一応元貴族の部下として抱え込む事になって、

処遇をどうするかを悩んでいたのだけれど、曲がりなりにも医師の集団。

捨てるのは惜しいと考えて、まずは領民の治療に専念してもらう事に。



それだけなら良かったのだ。



が、その治療風景を叔父様が見てしまったために事態は変な方向に、

転がり始めてしまったらしい。

魔法を効率的に使った医療技術の存在に叔父様は喜んだ。

それはとてもとても喜んだらしい。

お父様にあの超技術集団は何者なのかと。

一体どうしてそんな事が出来るのかと。

けれどお父様もそこまで医療には詳しくなかったから…

叔父様をブラッティーローゼ家の当主と引き合わせたのだ。

それがまた


混ぜるな危険。


だったらしいけれど、

ともかくその後お父様はブラッティーローゼ家を叔父様に任せたのだ。

そのブラッティーローゼ家の資料を読み漁った叔父様は笑いが止まらなかった。

一次的にアリア叔母様にすら「ゼファードがおかしい」と言われた、

時期があったらしいのだけれどたぶんその原因はブラティーローゼ家に、

もたらされた資料のせいだったのでしょう。

「魔力」と「肉体」に関する研究は叔父様に新たなインスピレーションを与え、

科学変化を引き起こしてそれが、後の「鎧」と言う名の、

パワード―スーツと魔法の武具へと変化を引き起こす事になったのだ。

彼等の持ってきた治療の成果と書籍化された「知識」は叔父様にとっては、

勿論の様に宝の山だったのだろうけど…

ブラッティーローゼ家はファルスティンに来て日が浅い一族だけれど、

叔父様によっていつの間にか取り込まれ、

魔改造された家となってしまったのだった。


一つは元々「ローゼ家」として蓄えて育ててきた魔法を使った医療技術として、

叔父様の常識を取り込んでしまった。「魔法医学」の集団として。

もう一つはファルスティンが迎え入れてくれた恩を返すための、

騎士集団と変化したのだった。


ファルスティンとしてお抱えの近衛騎士の様な立場は、

大抵エストラの家の者が務めているのだけれどエストラの血は細い。

だからお兄様と義姉様の身辺警備だけでも結構手一杯な状態なのだ。

それを補強するためにブラッティーローゼ家も寄り添わせる事になったのだ。

人員を補填する形だったけれど元貴族だから礼儀作法も出来ていわゆる、

上流階級での立ち振る舞いが出来るからそう言った人員が不足していた、

ファルスティンにとっては居場所があったのだ。

そうして何名もの人々がエストラの下で鍛えられたのだ。

そのエストラとの間に産まれた私と同じ世代となるのが、

グラファイス・ブラッティーローゼなのだ。

エストラとブラッティーローゼの間に生まれた彼とはあまり関わり合いはない。

けれど身に着けた鎧とがっしりとした体形は主の盾となる事を求められる、

騎士として十分な体付きで学園で未来の騎士だと声高らかに宣言していた、

バルフレーシャーが、ヒョロヒョロに見える程度に逞しく見えた。

本物の騎士と言う表現をして良いのか解らなかったけれど、

リラーナの方を見るとニコリとしながら頷いたのだ。

それは無言でエルゼリア様を守るに値する人物を用意しましたと言っている。

命を預けるに相応しいかどうかは危険が迫って来ないと解らないけれど、

それでも、私の前に儀礼用の軽装ではなくて「鎧」で。

しかもそれが傷だらけで使い込まれている事からも一日二日で、

この場に立っている訳では無いのだとそう無言で私に伝えてくる。

だからこそ私は簡単に返答する訳にはいかなかった。


「ねぇリラーナ?彼の事は知っていて?」

「…はい。選びえる中では最高の選択だと言っても良いでしょう」

「それは、私が貴女を選んだのとお同じ意味で?」

「そうです。今この瞬間を逃せばこの先絶対に得難い人物だと思います」

「推薦したのはリラーナなの?」

「私も推薦できますし。

何よりこれから動く事になるエルゼリア様の為に、

ライセラス様がお選びになられました」

「そう…」


お兄様とリラーナが選んだのなら間違いはない。

だから最後に確認しておかなくてはいけないのかもしれない。

ブラッティーローゼとして医療関連にも詳しいのだろう。

そしてまだ、どの組織にも染まりきっていない私やリラーナと新しさに、

対応する事が出来そうという期待も込められていそうだった。

あとは…


「グラファイス・ブラッティーローゼ。

貴方は私の為に死ねますか?」

「いいえ死ねません。

私はファルスティンの為に生きて、そして死ぬのです。

その為にエルゼリア様に仕えたく思っています」


合格だ。

私にとって合格だった。


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