登場人物一覧
悪役令嬢は何もしない
登場人物一覧
エルゼリア・ファルスティン
乙女ゲームのエルゼリア
主人公であるソフィア・マリスに断罪されそれ以降登場できない。
ゲームでは、主人公が見つけやすい悪事を働き続ける。
プロデューサーの大好きな主人公を持ち上げる為、
ゲームで必要以上の悪役へと変貌させられ、
正義に討たれる救いようのない悪へと描かれる事になる。
しかしシナリオライターはそれを良しとしなかった。
シナリオライターはシナリオ上の矛盾を無くすために、
エルゼリアは悪役令嬢を演じた人物と仕上げられる。
結果サブストーリーやメーカーのブログで、
保管された物語の内容が追加された。
カーディル・ボルフォードの教育の失敗を押し付けられた人。
故郷の領地を支援して貰う為、身を削り悪役を演じる事でなんとか、
正義のカーディルを作り上げた。
けれど故郷への支援は打ち切られ破滅の未来しか彼女にはなかった。
という、裏の顔が与えられた。
それでもゲームは大ヒットだからプロデューサーの腕は確かだったようだ。
物語のエルゼリア
物心ついた時には自分が、悪役令嬢となる事に気付いた転生者。
けれど、領地は貧しくて食べる物にも困る毎日…
のはずが特に食べる物にも困らず普通に傍付きのメイドである、
リリー・ゼフィラに育てられた。
成長するにつれ極寒で地獄のファルスティン?は豊かになっていき、
同い年のお友達ギネヴィアとも出会う。
更に成長すると、カーディル・ボルフォードとの婚約も決まり、
ああ、やっぱり悪役として死ぬんだ…なんて考えていた。
けれど食べ物にも困らない令嬢としてドレスも与えられている。
領地に人は増え続けている。父親であるアネス・ファルスティンも、
ボルフォードとの婚約を不本意だという事を隠そうともしない。
生活が苦しくて苦悩する父親を見る事は無く、
ボルフォードに行こうとすると逆に不愉快になる父親を見て、
最低限の関係すらカーディルと築かなかったため、
学園に入学するころにはただの召使いだと思われていた。
召使い(婚約者)として?カーディルとソフィアのお願いを叶え続けたら、
婚約破棄され領地に戻った。
嫁ぐ事が無くなり生涯をファルスティンで過ごせる事になった彼女には、
そこで領地に隠された真実を教えられる。
存在は教えられていたけれど、夢物語だと思っていた領内の現実、
港湾都市と広大な農地。そして解析機関。
明らかに技術と発展の仕方が可笑しかった。
が、貴族として領主となった兄から都市の建設を依頼される。
彼女は知っている未来の形(都市)を顕在させるために動き始めてしまう。
アネス・ファルスティン
乙女ゲームのアネス
支援と引き換えに転がり込んできたボルフォード家との婚約。
エルゼリアが地獄を見る事になると解っていながら、
それでも領地で細々と生きる人々を見捨てられない。
仕方なしに精一杯の教育を施してボルフォード家に通わせた。
けれどその結果は「良いように扱われた愛娘」でしかなかった。
支援金は予定通り払われず不正を働いた悪の娘として、
断罪されて領地へと返された事を知らされるがそのエルゼリアも、
領地へ姿を見せなかった。
彼の手元には何も残らなかった。
そして、冬が近づくファルスティンは厳しい選択を迫られる。
確実に未来に命を繋ぐためファルスティンは冬に「開拓」を、
行う事になった。アネスの世代は全て「開拓」する事になった。
ライセラスとターシャに未来を託して。
物語の中のアネス
ゼファードという弟がいたために、色々な変な物を見せられ続けた。
ゼファードの成長と共に、世界が変わっていく事を実感していく。
けれど弟の成長を近くで見続けた結果、弟が良く言っていた口癖、
「もうちょと楽したい」と言う言葉には、
ものすごい狂気を孕んでいる事に気付いてしまった。
その狂気の所為で貴族として生きる事は難しいと考えたアネスは、
貴族に関わる事を最小限に抑えさせ、やりたいことを支えた。
それはアネスとゼファードの親に当たる人物が決めた事でもあり、
周囲に反対する人もいない。そして二人の父親が亡くなった時、
ゼファードは狂気に染まってしまう。
領内は加速度的に豊かになっていくのだが、
それでも「王国」はファルスティンを貴族として扱わなかった。
だからこそファルスティンの発展は逆に隠される。
そして国に好き勝手弄ばれた愛娘エルゼリアが婚約破棄された時、
アネスもまた狂気に染まる。
大切な物が領内にしかなくなってしまったのだから。
自分が隠居する事と引き換えに、
独立国家並みの権限を国からもぎ取り自由に発展する権利を、
ファルスティンにもたらした。
もしも独立国家並みの権限を得られなければ、
蓄えたファルスティンの全てを使って王国に対し全滅戦争を仕掛けていた。
権限を寄こせと国と王国に詰め寄った時点で初めて国はアネスの持つ、
狂気に気付いたのだが全て遅すぎる。
ミーシェ・ファルスティン
元ゼフィラの一族。貴族教育を受けた数少ない人物から、
騎士爵を持ってアネスの花嫁になる。
もはや限界ギリギリで生活するファルスティンに他の伯爵家・男爵家から、
嫁入りしてくれる女性はいなかった。
それでも血を繋げるためにファルスティン家に嫁入りする。
アネスとの関係も良好ではあるのだがゼフィラにとってファルスティンは、
仕える家系であって並び立つ家系とは思えず嫁ではあったが、
アネスとは部下の様な関係を続けた。
その関係は秘書に近かったがライセラスとエルゼリアの出産を境に、
夫婦へと変化していく。
乙女ゲームのミーシェ
エルゼリアを出産後すぐさま領地の危機を救う為「開拓」に参加する。
なんとか生き延びたがそれ以降体を壊して何も出来なくなってしまう。
動けない人間をファルスティンが抱えるだけの余裕はなく、
次の「開拓」に参加して以後行方不明となる。
物語のミーシェ
エルゼリアを出産したころには、ファルスティンは一つの峠を越えていた。
その為かライセラスとエルゼリアの教育に少し関わっている。
その成長記録をアネスに報告する中で夫婦へとなっていくのだが、
ターシャが嫁入りしてきてからはファルスティンの常識をターシャに教える毎日。
時間の余裕が出来ればアネスと共にお茶をしたり、
のんびりとした時間を過ごしている。
独立国家並みの権限をアネスが王国からもぎ取って爵位の移譲を行うと、
アネスに教えられた時は、
やっと貴族ではなかった(結婚のため急遽用意された騎士爵)自分が、
普通に戻れると喜んだ。それでもミーシェはアネスの傍にいる。
ライセラス・ファルスティン
乙女ゲームのライセラス
最低限の貴族教育と学園生活だけを過ごして領地へと戻る。
エルゼリアの婚約のおまけとして男爵家のターシャを与えられ子供を作った。
全てにおいて余裕がないファルスティン家をなんとか存続させるべく、
極寒の地で戦い続けたがエルゼリアの婚約破棄が決まり、
その年の支援金が予定通り支払われなかった事で更に追い詰められる事になった。
父親達は婚約破棄が決まった時点で「開拓」することが決まり、
すぐさま爵位の移譲と領主の権限を与えられる。
しかし領主の権限なんてただの「開拓と言う名の間引き」を領民に効率よく、
死地に送るだけの権限でしかなかった。
それでも、そんな中でもライセラスは希望を未来に残さなくてはいけなかった。
ターシャに「自分の事は良い幼い息子だけでも生かしてほしい」と言われ、
生き残るためにその年2度目の「開拓」が始まる。
生き残った領民達を束ねその年を越える事は出来た。
けれど彼の手に残ったのは僅かな領民と息子だけであった。
王都では「悪役令嬢を育てた極悪領地の当主」としてライセラスの名は残る。
そして国からご慈悲と称して人員補充だけは続けられた。
物語のライセラス
普通にミーシェと乳母の息子であったライゼンと幼少期を過ごし、
狂気に染まったゼファードと言う人物に出会ってしまった。
アネスは跡取りとなるライセラスにはゼファードの事は教えておかないと、
色々とヤバい事となると考えたのか小さい頃からゼファードと言う狂気を、
見続けた結果、領内の発展が異常であると教えられる。
そしてそれは隠すべき事であると。
それから数年後エルゼリアがボルフォードに無理矢理婚約させられた事を知ると、
貴族と言いながら、国はファルスティンを貴族扱いしていないという事に気付く。
その扱いは平民と同じかそれ以下だった。
そして、自身が学園に通う事になった時その事を痛感するのだった。
「ファルスティン」という北の辺境。国に人員補給をして貰わなければ、
領地として存続も出来ない最悪の場所とだけ言われ続ける。
それでもまっすぐに生きるライセラスにターシャ嬢は恋をした。
ライセラスが学園では優秀だったという事もあったが色々と学園の、
甘酸っぱい青春をしながらそのまま二人はゴールイン。
ターシャも優秀な事もあって、二人ならファルスティンを豊かに出来ると、
希望を持ってファルスティンへ帰る。
結果、叔父様の狂気の所為で書類仕事に忙殺されることになった。
ターシャ・ファルスティン
乙女ゲームのターシャ
男爵家で普通の暮らしをしていたけれど、
当主である父親が不正をしたという冤罪をでっち上げられ、
その証拠をもみ消してほしければ、言う事を聞けと「王家」に言われて、
無理矢理ライセラスに嫁がされる。
それでも貴族としてライセラスを愛したし子供も産んだ。
けれどそれが彼女の限界点だった。
過酷な環境で体を壊しまともに動けなくなった時、
余裕のないファルスティンにいたら息子の生死にも関わる。
動けない自分はここにいられないと言って「開拓」に志願した。
その後の事は語るまでもない。
物語のターシャ
伯爵夫人になる事が決まった彼女は楽しい学園生活を終らせて、
一度実家に挨拶に行くとライセラスはその場で不正疑惑を潰す資料を、
ターシャの両親に渡す。
その資料を受け取った両親は泣いて喜んでターシャを差し出したのだった。
経緯はどうであれターシャの実家は救われて何の憂いもなく、
ターシャはファルスティンに嫁ぐことが出来るようになった。
そんなファルスティンに嫁ぐことになった彼女のする事は、
まずは体を絞ることだった。
婚礼用のドレスもそうだが伯爵夫人としてのドレスを着る事が出来る様に、
ダイエットをする羽目になったのである。
同時にミーシェ・ファルスティンによる淑女教育もスタートする。
それなりに出来ていると思っていた礼儀は更に磨きをかける羽目になり、
彼女の考えていた辺境で旦那様と一緒に魔物を狩り領民に安心を与える…
みたいなバイタリティーあふれる生活はなかった。
毎日増え続ける申請書類をライセラスが見やすい様に整理したり、
騎士の奥様方との語らいや出来上がってくる新作ドレスのチェックと、
普通の公爵夫人よりお上品な生活を強いられている。
「たまには楽な格好で体を動かしたい」
等と言っても、そんな時間はゼファード叔父様が「もうちょっと楽したい」
を辞めない限り訪れないのである。
ギネヴィア・バルダー
乙女ゲームのギネヴィア
原作では登場しない。
もしかしたら同姓同名のモブキャラとしていたのかもしれないが、
原作ではゼファード自体がいない為、登場する事は無い。
物語のギネヴィア
エルゼリアと同い年なため、色々と一緒に過ごす時間は多かった。
けれどリチェルチェの優秀?な教育方針の下、技術を愛したため、
貴族令嬢としての立ち振る舞いは出来るが着衣に関してはメイド服の様な、
作業を出来る服装を好んだ。
もちろんリチェルチェはギネヴィアの望む動きやすいメイド服と言う名の、
作業着を作ってくれたから好んで着ていた。
アリアとゼファードの作業姿を見て育った為か、技術作業と言うのは、
男女二人でやる事と言う考えを自然に持つことになる。
その為アルフィンと一緒に工作する事も多く、
更に貴族令嬢としての振る舞いをする事はなくなっていた。
それでも数少ない立ち振る舞いをする場所ではリチェルチェが失敗する事を、
許さないからその辺りはしっかりとやっていた。
好きな時に好きな場所へ動いていたギネヴィアはゼファードが作り上げた、
技術集団の中で愛されて育ったため汚れる事に対して抵抗感がない。
貴族のヤンチャな男の子が泥んこまみれになるなら、
ギネヴィアは油まみれになってその技術を楽しんで育った。
その事が「綺麗なドレス」嫌いになる要因ともなってしまった訳だが。
実はリチェルチェにドレスを着せられた時に、
「貴族令嬢」の立ち振る舞いを出来ないと、
次の日からキツイ淑女教育と言う名のドレス生活を送らされ、
好きな事は何もやらせてもらえずタダひたすらダンスのお稽古とか、
淑女の嗜みを覚えるとかを遣らされる為「ドレス=淑女生活」の、
図式が出来上がり礼服嫌いになったのだが…
貴族令嬢として男爵位を継いでしまった以上、
もう爵位に合ったドレスか領民の願いを形にしたドレス以外を、
着る自由はなかったりする。
エルゼリアがファルスティンに戻って来なかったら、
ただの男爵令嬢として普通に技術に埋もれながら、
アルフィンと楽しく機械づくりを出来たのだがそれはもう叶わない。
貴族令嬢としてエルゼリアの隣に並んだ時対等の姿をしていないと、
周囲がバルダーの血を軽んじるのか?と、めんどうくさい事になる。
そんな訳でギネヴィアはゼファードが鍛え上げた直系の弟子達、
アルフィンが率いる技術集団が作る物の書類整理に明け暮れる事になる。
それは母親のアリアと同じ立ち位置に収まるという事である。
ゼファード・バルダー
乙女ゲームのゼファード
そんな人がいたら乙女ゲームが成り立たない。
物語のゼファード
全ての元凶にしてファルスティンの未来を作り上げる為に全力を挙げた。
なまじ前世として「日本人」としての感覚があったからか、
子供の頃に、いとも簡単に死んでいく人を見続けて正気ではいられなかった。
「王国」と「上位貴族」という上位者は自分達を救ってくれない。
なら救われるにはどうしたら良いのか?考えた果てに、
錬金と言う手段にたどり着いてしまった。
魔力を使って物質を等価交換する錬金。
自身の魔力を使って無から有を生み出すのなら、膨大な魔力が必要だった。
けれど物を「取り換える」だけならそんなに魔力がかからない事に気付いた、
彼は更にそれを進化させる。イメージを強固にすればするほど、
リアルに変化していく錬金は正に魔法でありゼファードの中で
常識が捻じ曲がってしまったのだった。
自分が知覚出来る物を好きに置き換える事が出来る事に気付いた彼が、
一番初めにやったことは地中に鉄柱をぶっさす事だった。
本来なら重機を使って作る作業が「錬金の置き換え」で出来てしまったのだ。
地熱の温かさと熱の自然循環で蒸気が噴き出す間欠泉が作れる事に気付いた、
彼の行動はエスカレートしていく。
それは極寒の地が生存可能な空間になった証明でもあった。
そして温室を作り作物を育て蒸気文明を更に加速させてしまった結果、
産業機械が誕生するまで時間はかからなかった。
しかし、それでもアネスの愛娘であるエルザリアが自分の理解の範疇外の、
貴族の常識でボルフォードと婚約が決まった時、せめてギネヴィアは守るべく。
婚姻が可能になると同時に結婚して、
ファルスティンに残れるようにアルフィンを宛がった。
「大切な物を奪わせない。貴族の常識など知った事か。
私から奪いたいのであればそれ相応の覚悟で来るがいい。
タダで奪えるとは思わない事だ」
それはゼファードの意地だった。
そしてそれを叶える為に、「王国をねじ伏せる事が出来るまで」ゼファードは、
「楽」と思わなかった。
アネスが持ってきた「独立国家並みの権限」をファルスティンが手に入れた時、
始めて、「好き勝手に奪われない」と判断して、
アネスがライセラスに爵位を譲ったのと一緒にギネヴィアに自身の爵位を譲った。
そしてゼファードの「もうちょっと楽したい」は叶ったのである。
しかしゼファードは止まらない。
彼には次がある。
「もうちょっと楽しみたい」が、始まるのだ。
アリア・バルダー
乙女ゲームのアリア
ゼファードがいないのでもちろん登場しない。
物語のアリア
元はゼファード・バルダー付きのメイド見習いだった。
ゼファードの異質性に気付いていた父親は、
好きにさせる代わりに一人の世話役と言う名の、
理解者になれそうな子を宛がった。
それがアリアだった。
領主を継ぐのはアネスだったからゼファードは好きにしていいと。
無駄に好き勝手していい自由を与えられていたゼファードは、
その頃から色々とやらかした。
その報告をしていたのがアリアであり何をやるにもいつも一緒。
一種の常識人で暴走しがちのゼファードの、
安全装置として彼女は必要だった。
傍付きとなった時からずっと一緒にいたから、
この世界でのゼファードの半身のような存在になってしまった。
今やいつもいつでも一緒なのが普通の様な状態。
だから時期が来たらゼファードと結婚していたし、
ギネヴィアも当然の様に出産して育てた。
彼等夫婦はお互いが見える範囲にいて当然の様な、
そんな関係で生活をしている。
怒ろうが機嫌が悪かろうが嬉しかろうが二人は離れない。
不思議過ぎる夫婦へと進化している。
ファルスティンでは珍しい黒目黒髪を持つ。
それは奇しくもゼファードの前世で見覚えのある色だった。
そのお蔭でゼファードはアリアが近くにいる事を、
自然に感じる事が出来た事は言うまでもない。
アルフィン・アズワード
ギネヴィアのパートナーにしてゼファードの弟子を率いる、
技術集団の頂点にいる人物。
騎士爵を与えられた人物でギネヴィアとの仲が悪くならなければ、
そのまま結婚する予定で事実そうなった。
ゼファードとアリアの生き方をそのまま次代に当てはめた格好で、
本人達も将来はそうなるだろうなぁと思っていた。
アルフィンを選んだのはアリアで選んだ理由は、
「ゼファードに似ているから」であった。
事実うまくいってしまったのだから誰も何も言えない。
ゼファードの代わりにファルスティンの次代の技術集団を纏める事になる。
ライゼン・エストラ
ライセラスの乳母の息子で一緒に育った。
ライセラスが一番信頼し一番頼りにする人物。
今の所それ以上の設定はない。
リリー・ゼフィラ
ゼフィラ家3姉妹の長女でファルスティン家の信頼も厚い。
王国ではなくファルスティンに忠誠を誓う忠義の一族の一人。
代々ファルスティン領の厳しい環境下で生きる為に力を尽くして来た。
ゼフィラの血はファルスティンの為に消費される事を当然として、生きている。
ゲームのエルゼリアが優秀なのはリリーの教育を受けたから。
生きる術を。優しさを。未来への希望を。
逞しく生きれる全ての力と可能性を幼いエルゼリアに与えた人。
彼女がいたから「悪役令嬢」を演じるという難しい事が出来た。
エルゼリアの両親は最前線で領地の開拓と魔物と戦っていたから、
乙女ゲーム中のエルゼリアにとっては親代わりともいえる。
物語内のリリー
もちろんエルゼリアの教育係兼お世話係だった。
が、叔父様が続ける開拓速度が凶悪なほど早いため、
エルゼリアの教育もそこそこに書類整理をする人員へシフトし始める。
エルゼリアが前世持ちで教育に手間が掛からなかったから、
早々に書類仕事に手を付け始めていたのがいけなかった。
本来持つポテンシャルの高さから、良く解らない仕事量を任される。
エルゼリアが王都へ旅立った後は、ターシャ義姉様の補佐へと配置転換され、
日々増え続ける書類に忙殺される毎日を送っている。
リチェルチェ・ゼフィラ
乙女ゲームのリチェルチェとリラーナ
原作の過酷な生活環境でゼフィラ家に何人も子供を育てるだけの余裕はない。
なので生まれた3姉妹の仲で一番良い「魔法」の資質を持った子だけが、
育てられる事になっていた。
ゼフィラ家の次女・三女は「選別」された。
選ばれなかった以上、過酷なファルスティンで生きる場所は無かったのである。
物語内のリチェルチェ
ゼフィラ家3姉妹の次女。
ギネヴィアの初めての遊び相手にして、忙しすぎるバルダー夫妻の補佐役。
飛び回るバルダー夫妻になるべくついて行き、両親の「仕事の楽しさ」を、
ギネヴィアに教えてしまった人。
そしてバルダー夫妻が落ち着いた頃を見計らって、
夫妻の娘として「技術屋」として育てる事を許されると、
貴族教育はそこそこにその系統に喜びを覚える様に教育した。
トライ&エラーの考え方の育て方で、
自分で解決方法を考えさせる教育方針だった。
「いっぱい失敗して、いっぱい解決策を思いつければいい」
優しい彼女は命に係わる失敗以外は許容する。
それは、貴族としての振る舞いに関しても言える事で、
コルセット付けた生活になれないと大変だよと忠告はする。
けど自分で付けると言わない限り物を用意しない。
「逃げたいの?だったら逃がしてあげる。けど、逃げた分大変になるよ」
忠告もしたけど別に命に係わる事じゃないから好きにさせる。
そして、優しいリチェルチェはギネヴィアをドレスから逃げられるだけ、
逃がしてあげたのだ。その結果が今回の衣装合わせに繋がる。
リチェルチェは優しい。けれど義務と責任からは逃がしてくれない。
ギネヴィアはそれを知っているし理解している。
けどドレスからは逃げていた。そしてものの見事に捕まったのである。
もちろん港湾都市に用意されていたギネヴィアのドレスを手配したのは、
リチェルチェでバルダー家の令嬢に相応しいドレスを任命式に合わせて、
港湾都市に準備していた。
全てはリチェルチェの手の上の出来事なのである。
リラーナ・ゼフィラ
物語のリラーナ
歳の近かったエルザリアのあそび相手だった。
ギネヴィアにアルフィンがいた様に、エルゼリアにはリラーナだった。
リチェルチェとリリーとも年が離れたいたため教育係にはなれず、
遊び相手になるのが精一杯だった。
姉達同様に優秀であったけれど教育係にはなれなかった。
その代わりエルゼリアの婚約が決まった時、過酷な人生になる事を予見した、
リラーナはエルゼリアの生涯を支える為に特別な傍付きになる事を決意する。
エルゼリアが淑女教育を受けるのと同時位に、
傍付きになる為に必要な事を全て網羅した。
それだけでは終わらず嫁ぎ先で孤立する事になるエルゼリアを、
支える為に必要になりそうなことは何でも覚えた。
それはファルスティンの血に忠誠を誓う模範的なゼフィラの性を持つ人だった。
死が二人を分かつ迄を文字通りやりそうな勢いである。ってかやる。
エルゼリアが血を残したら自身も血を残して、
我が子をエルゼリアの子供に仕えさせる位はやりそう。
ソフィア・マリス
乙女ゲームの主人公。
卒業までに意中の男性キャラクターを落として婚約か結婚する。
パラメーターや、フラグ管理は難しくなく、
意中の男性キャラクター一人に絞って攻略すれば、
誰でも簡単にハッピーエンドを迎える事が出来た。
このゲームのすごい所は、意中の男性キャラ以外の男性も、
好感度を上げておくと三角関係になり、二人から愛を囁かれる様になる事。
そして3人目以降は、主人公であるメインヒロインを優しく見守ってくれる。
乙女に優しいゲームだったのだ!
正しい事をすれば男性キャラクターの好感度は簡単に上がって、
エンディング後は一番愛した人の下に婚約して嫁げるという夢の様な、
素晴らしいゲーム。
意中の男性の中には「心の闇」を抱えている人もいるから、
それを理解してあげると、ハッピーエンドのその先、
「スーパーハッピーエンド」を見る事が出来る。
スーパーハッピーエンドは通常のエンディングよりも、
より深く愛されるエンディングでそのエンディング後の一枚絵と愛の囁きを、
聞くために全国のプレイヤーは頑張ったのだった。
大ヒットした理由はプロモーションが上手くいったのと、
始めから販売価格が捨て値同然で販売されたからと、
やたらと豪華な特典に一流の大人気声優を使ったからと、
イラストレーターもシナリオライターも大御所に頼んでいたから。
ヒットしないとおかしい布陣が引かれていた訳で、
前評判はおかしな程良かったのだ。
ゲームは売れに売れた。
そして、一週間しない内に中古品が大量に並びワゴンセールが開かれる。
ダウンロードコンテンツは、期待値が下がらぬ内に販売されて、
そこそこの売り上げを出した。
それはきっと赤字にはなっていないんじゃないかなぁと言えるレベルだった。
一応、売れたから大ヒットゲームなのだ。
あれ?コレ登場人物紹介だった様な?
物語のソフィア
ゲームと違いエルザリアの隠す気のない忖度と選別。
間接的に行われたカーディルからの独白。
そしてソフィアの思い付きは、エルゼリアの手によって恙なく実行される。
エルゼリアの悪事は面白いほど簡単に集まる事になる。
エルゼリアとしては忖度がバレようがバレまいがどうでも良いのだ。
けれど正義のソフィアはその不正を糾弾してしまったのだった。
そのお陰で攻略対象者の好感度は爆上がり。
一番好感度が高かったカーディルと結ばれ新しい婚約者となってしまった。
それはソフィアにとって地獄の始まりでしかなかった。
婚約者になってしまった以上未来の「公爵夫人」からソフィアは逃げられない。
カーディル・ボルフォード
攻略対象者。
ボルフォード家の跡取りにして、公爵家の教育の失敗の象徴。
口うるさかった教育係を魔法を使って深手を負わせてしまった。
その事をずっと後悔している。
同時にその事で婚約者が出来なくなってしまったが、
同い年の貴族が婚約している事に焦りを覚えて、
誰でも良いから婚約者が欲しいとねだった。
その結果何とか見つけてきたのがエルゼリアだったのだが、
そのエルゼリアの爵位が伯爵位だった事と自分より優秀だったことに、
腹を立ててエルゼリアに当たり散らす。
それでもエルゼリアは正しさを説いて来るから、敵と認識した。
同時期にソフィアが現れて自分が言っている正義を肯定してくれたから、
ソフィアにのめり込んでいく。
そしてエルゼリアとの婚約を破棄して、
ソフィアと二人で正義を貫いた。
が、物語はそれで終われない。
公爵夫妻となった二人の地獄が幕を開ける。
バルフレーシャー・ベンジャミン
攻略対象者
いわゆる騎士で実力が評価されないことを嘆いていた。
そこでソフィアが学園で「公正」な大会を開いてくれたから、
ソフィアに信頼を置くようになって彼女を支える立場となった。
しかし、公正な大会の結果で言うのであれば平民出の騎士の方が、
実力は上。美しい剣技しか出来ない伯爵令息の剣なんて、
実践では何の役にも立たない事にバルフレージャーは気付けない。
そして、エルゼリアが忖度と選別をしまくった果ての、
「決勝戦」だったという事も勿論気付いていない。
ラッセフェン・ダングラード
侯爵位を持つ陶磁器産業を持つ豊かな土地の跡取り。
その豊かさはダングラード製の製品は色々なコンクールで、
受賞しているから高い物として扱われているにすぎない。
その受賞は全てダングラードが取る様に始めから決められ、
コンクールが開かれる。
自作自演のコンクールを開き続けていた訳だが…
エルゼリアに指示して学園のコンクールもコントロールしようとした結果、
ソフィアに「公正に審査しても勝てるからそんな事しないでっ」等と言われて、
改心してしまった。
ダングラードのブランドは国内のライバルがいない状態でなら賞を取れるレベル。
そりゃそうだ。
コンクール参加者は素人。
そして曲がりなりにも手作りで大量生産だけはして来たのだから。
素人よりかは良いものが作れる。
それで受賞できるレベルのコンテストしか開いていないのだから。
海外の参加者は参加権限を無くして開催しているのは、
ダングラードのレベルでは勝てないと分かっているからだが…
ソフィアの正義に乗せられたダングラードは安定した量産品の作れる、
ファルスティン産の陶器に勝つのも無理だろう。
大量生産の価格でダングラード以上の品質で作れる、
ファルスティンの陶器が出まわったら、不揃いな手作りの食器を細々と作る、
ダングラード産の陶磁器は壊滅的打撃を受ける。
それを誤魔化せるブランド戦略は「公正」の名の下に開けないのだから。
開いたとしたら、そこにはファルスティン産の食器も並ぶことになる。
果たしてその先にブランドのダングラードとしての場所はあるのか?
第2王子殿下。
エルゼリア曰く「勘違い背伸び野郎」
名前を与えていない事から、これからどういう扱いになるかまだ分からない。
原作での隠しキャラ的な立ち位置であるが、
王国の為に動くのであればエルゼリアには近づけない。
ファルスティンの為に生きると言ったら王族の持つ権利を捨てる事になる。
捨てたとしてもファルスティンの領民は「王族」を嫌っているから、
彼等を納得させなければ結局エルゼリアには近づけない。
地位も名誉も全て棄てて、辺境で一兵士から鳴り上がっている間に、
エルゼリアは領内の別の騎士と結婚してしまう。
彼が友好の懸け橋にならないと王国は大変な事になるが、
どうあがいても任命式でやらかしてしまった。
第2王子殿下に挽回の機会はあるのだろうか?




