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悪役令嬢は何もしない。けれど叔父様は世界を変えてしまいました。  作者: VLS
辺境の1地方の終わりと国家間攻防(物理)の始まり。
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戦いが終っても私達の役割は終わらない。むしろこれからなのかも。

とはいえリラーナの手によってまた指令室として使える様に、

場を整えられ始めながら隅のソファーで眠っているアルフィンが、

目を覚ますのを待つ事にするのだ。

昨晩の内にあらかたの方針は決まったのだから。

あとはグラファイスがやる気を出して、

船内の状態を確認するのを待つだけなのだ。

のんびりとした時間が流れるのを待ちつつ、

私は一晩かけて調整されたギネヴィアからその結界を維持する為の役割を、

引き継ぐのだった。


「えるぜりあぁ…」

「お疲れ様」

「リチェが容赦ない…」

「たまには発散させてあげないとこうなるのよ。

少しはリチェルチェを楽しませてあげなさいな」

「そうするぅ…」


ギネヴィアの疲れ具合と寝かせて貰えなかった調整作業は、

リチェルチェにとっては、それはそれは楽しい一晩を過ごした事だろう。

なんだかんだ言ってリチェルチェと言うよりは、特別な傍付きとなるメイドは、

主を着飾らせたいのだ。

言い方を変えれば主を一番美しく輝かせたいと言う要求を、

強すぎるくらいに持っている様でこれは譲れない一面でもあるのかもしれない。

リラーナは「デザイナーや針子さんに交じって」要望を、

自分の好みになる様にねじ込んでくる場合がある。

そう言った時に着せられるドレスは何時もよりテンションが高いから、

何となく解ってしまうのだ。

内緒で自分好みに主を仕立て上げる事が許されるのは、

特別な傍付きの特権でもあるのだ。

その辺りの権利を取り上げる事はしたくないというかできないし、

リラーナは最後の最後で妥協するタイプなのでなんだかんだで、

デザイナー達ともうまくやっているみたいなのだった。

カタカタと音を立て色々な物が撤去され昨日の様に「指令室」が出来上がる。

とはいえ今日はギネヴィアは後ろでドレスを着せられたまま楽に座れる、

ドレス専用の椅子の上で転寝中でありもちろんリチェルチェもそれに習うのだ。

リチェルチェにとっては至福の時間となっているだろう。

最高の主の傍でのんびり?と寝られるのだから。

結界維持するのが私に引き継がれれば寝ていても大丈夫だしね。

とは言っても私が結界を維持するのは長くてもあと半日程度。

それで全ての「戦闘」の決着はつく。


ここではなくて港に集合してしまっているグラファイスの部隊は此方に、

「武装解除」を完全に行うと伝声管で伝え残すと、

そのまま旗艦の方に向かうのだった。

勿論「変身して」である。

船に乗り込む為に上陸船を用意する事など無く…

グラファイスはその手に持った「剣」を海面に漬けて謎の機構を起動させる。

そすると高熱を発していた剣は極低温として周囲の熱を食べてしまう様だったの。

海面がビキビキと音を立てて凍り始めて、

上陸船まで「歩いて」向かったらしかった。

後はグラファイスが納得できるまで中を視察し続け…

色々な「物」を確認する時間が続く。


凍らせた海のお陰で旗艦はその場から動けず、

大量の伝令間を引き連れて細かな報告を受けながら旗艦の武装解除の状況を、

実況を聞く事になるのだった。

確かに2隻は「完全」に武装解除で着ていて一安心となる。

だが、流石にこのままと言う訳にはいかない。

それからは旗艦から人を全員下船させ随伴艦に人を纏めたのだった。

随伴艦の方に移動した後持っている武装を確認して

「陸上攻撃」が出来る武器は海上投棄させた。

ただでさえ乗組員が多かった旗艦から無事だった人間を「随伴艦」に、

移動させたために随伴艦は窮屈になりそうとの事で?

けれどそこは「大砲」を捨てさせてそのスペースを宛がう様に命じ、

船員たちも渋々とだけれど従ったのだった。

2隻は武装解除というより陸上攻撃をする手段を奪う方法で、

決着する事になる。

いわく


「海は危険がいっぱいで武装が無かったら死んでしまう」


そうなのだ。

今まで私達を殺そうとして来た側が何を言うのだとも言いたかったけれど、

今は上陸能力を奪い敵を無力化する事を優先する事にしたのだ。

ともかかく一晩たって色々と沈んだ湾内は穏やかになっていた事だし、

なによりいろいろと調べるのに湾内中心に旗艦が鎮座したままのは邪魔くさい。

そこで誰もいなくなった旗艦の先端に太いロープを結び付けると。

グラファイスは氷の道を溶かしながら湾内にいた旗艦を引っ張り、

岸壁まで引っ張って強制的に桟橋に接岸させたのだ。

叔父様の巨大船舶様に作られた湾内の桟橋は当然デルフィナスの旗艦程度の、

大きさでは余裕があり過ぎる位で…

この桟橋がある事だけでもそれに対応した船がいてもおかしくないと、

想定は出来ると思うのだけれど…今更だけれどね。


そうすれば次はアルフィンの部下の仕事が始まる。

船内設備をすべて調べ上げ中に積んであった情報も、

全て吸い出す作業が始まるのだった…

朝早くから始まる武装解除と資料回収の時間で、

効率良く情報を収集し私達は、オースヴァインと言う「フィルター」を、

挟まない知識にふれる時間が作れる事になった。

大変喜ばしい。

同時に届けられ報告される事になった物に、

アルフィンは新しい「資料」に目を輝かせていた。

技術資料ではなく国の機密資料のような物に、

とっても素敵な「国家構造」つまる所国家の「設計図」の様な物に、

彼の気分は上昇傾向の様だった。

「構造」を理解できる事は「技術者」にとって素晴らしいう喜びなのだと、

私は改めに知らされる事になる。

その喜びを抑える様にしながら私に話し仕掛けてくる。


「エルゼリア様、結界を閉じて貰っても大丈夫です」

「そう?やっと終りね…」

「はい。これからあのデルフィナス王国の第一王女殿下らしいお方が、

「亡命」に値するかどうかの精査に入ります」

「ええ。手早く済ませてしまいましょう。

でないとギネヴィアが泣くわよ」

「はぅぅぅ」


可愛らしい声を上げながら指令室の上座の様な場所で、

いつの間にか小休止は終えられ楽な姿勢から、

代表者の貫禄ある形で姿勢を正して座っていたギネヴィアは、

やりすぎなドレスの所為で参ってしまっているのだった。

逆に言うと「ゴージャス」なドレスは直ぐに脱がされると思っているから、

身に着けさせられているのであり…ギネヴィアは我慢できるのだ。

それは自動的にリチェルチェか無言でけしかけられたプレッシャーなのだ。

アルフィンが新しい資料に現を抜かしてしまって時間を長引かせない様に、

リチェルチェが厳しいサイズのドレスを着せたのかもしれない。

ニコニコと笑うリチェルチェにひぃひぃ言いながら手を振るギネヴィア。

はよしないと愛しの奥様が泣いちゃうぞと言うメッセージ。


「これはいけませんね」

「でしょう?」

「では愛を語らいながら精査します。

せっかく着なれない物を着てくれて、美しく着飾っているのですから。

私ももう少しギネヴィアの姿を堪能したいですからね」

「あ、そっち?」

「はい」

「…解ったわ。では纏め終わったら呼んでちょうだい」

「畏まりました」


それはギネヴィアにとっては最悪の時間の始まりで、

戦闘が終わったから脱げると思っていたドレスはまだ脱がせてもらえない。

涙目になりそうになる時間の始まりなのだった。

けれどその戦闘が終わっても気を緩めない、

都市ギネヴィアを守る立派な代表者として振舞って様に見えるからそれはそれで、

リチェルチェにとってもアルフィンにとっても都合が良いのだ…

不都合なのはドレスを脱ぎたいギネヴィアだけ。

なので悲しい事に公人としての立場が優先されてギネヴィアの意見は、

当然黙殺されてしまうのである。

戦時下と言う事になっているからね集団の利益が最大化されるのだよ。

けれどそんな戦時下も終わりでこれで戦時体制は終了だ。

もう湾内に浮かぶ一隻の船に港湾設備を攻撃する術はなく。

約2倍の船員となっている「船内」で窮屈な結果を待つしかないのだから。

まぁ船上で「暴動」が起きてくれて全滅してくれれば、

「亡命」出来なくなって楽になるかなと思ったのだ。

デルフィナスのお姫様も直ぐに「亡命」できるとは思っていないでしょうからね。

結局控室に戻った私はそのまま重たいドレス(結界補助器具)を脱いで、

いつもの魔石が付いていない軽い物へと着替える時間が出来て大変喜ばしい。

そして普通の時間に「戻った」私はお兄様に手紙を書く事になるのである。

武力衝突が終わった事と、亡命を受け入れるべきかどうかという…

それがまた波乱と言うか、お兄様にとって?都合の良い事になるのだった。

けれどそれを知るのは少し後の話であって、

私達はただただ、相手の国の事デルフィナス王国と言う国を、

知るために全力を尽くす事にするのだった、

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