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凛花=りんちゃん説

お母さんが何を考えているのか聞きたいところではあったが、凛花の前では聞きづらく聞くタイミングもなかったため聞けないまま翌日を迎えることになった。

その日は曇りでありここ最近と比べると涼しい気温となっていた。

今日は土曜日であり、凛花から予定を開けておけと言われていた日である。

ただ、お母さんに聞けなかったことでその理由を考えてある一つの結論にたどり着いた。

それは凛花=りんちゃんという説である。

正直確率的には低いがあの約束を知っているお母さんがこうするということはこれくらいの理由は必要だと思う。

よく考えてみれば、あの時は1歳年下でも学年が同じ可能性はある。そして、名前も当てはまる。

ただし、そのりんちゃんは東京に住んでいるはずなのである。

もしかしたらその日りんちゃんも観光で来ていたという説も考えたことはあるが、母親がなくなってすぐに旅行するとは考えにくい。

まあ、ただ引っ越ししている可能性も0ではないため可能性もまた0ではない。

そういう意味では今日凛花と行動することが決まっているのはラッキーだったと言えるかもしれない。

今日凛花の行動をしっかり見てりんちゃんとの共通点を探す。

そして、見つけたら過去に僕と会ったことがあるか聞く。

そのことは僕の中で決定事項となっていた。



凛花に家から連れ出された僕は勉強道具を持っていた。

「勉強するなら家でも良いんじゃ・・・・・・?」

「まあまあ、そう言わずに一回してみよ」

そういうやり取りはあったが凛花に着いていく。

来たのは公園だった。遊具の数は控えめだが、中央に屋根付きの休めるスペースがあり、よく公園にあるような無骨な木製の椅子と木製の大きな机がある。

遊具が少ないからか人の気配もなく僕たちだけしかいなかった。

「どう?集中できそうじゃない?」

「・・・・・・確かに」

やっぱりこういう穴場みたいなところを知っているということは昔からこの辺りに住んでいた可能性が高い。凛花の元の家は学校から見て僕の家と反対方向だったはずのためここまで遠くのことまで知っているとなるとやはりこの辺りに住んでいたと考える方が納得がいく。

懸念点としてはさすがに元の凛花の家から遠すぎるんじゃないかというところだ。

もう少し注意深く見ておく必要がありそうだ。

「何か考え事?」

「いや、何でもない」

こんなことを考えてるなんて流石に言えないしバレたくもないため即答する。

「そう?それじゃあここで勉強を始めよっか」

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