表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
82/197

昔の行いのせいで

「そこは相変わらず厳しいんだね」

「当たり前だろ」

同じ家に過ごしているとはいっても他人であることは確かである。

それも異性だなんて幼馴染みでも中々ない・・・・・・いや、ラブコメ以外ではあり得ない話だと思う。

いくら幼馴染みと言っても相手の部屋にまで入るのは小学生位までが普通だろう。

「じゃあ、私の部屋に来る?」

「何でそうなる?」

僕が言ってるのは異性と同じ部屋で夜を過ごすことはいけないと言っているのだ。

僕の部屋じゃなくなったからと言って良くなるわけではない。

「冗談だよ。ここより狭いし」

そういえば凛花の今の部屋って元物置だったっけ。

「そういえば良くあそこを綺麗に出来たな」

本当に今さらだがそこに感心した。

まずはなんと言っても入っているものの物量がとてつもなく多かった。

それにほとんど使わないものしかなく、その部屋をほとんど開けることもなかったため臭いなども結構キツかったはずだ。

そんな状態で住めるわけもないし、もしそのままだった場合お母さんが別の部屋を用意しただろう。

いや、物置以外で使えそうな部屋はなかったから別の人に頼んだりしただろう。

「あれは凄かったね。扉を開けたときにホコリがブワッと舞い上がってあそこまでいくと綺麗だったなぁ」

これは相当苦労してそうだ。感慨に浸っている。

「そうなんだ」

さすがに元々は自分が掃除を頼まれていたのを思いだしそれしか言うことが出来なかった。

「他人事だね?大変だったんだよ?」

「その節はすみませんでした」

元は僕が掃除しなければいけなかったのだ。

「約束を守る僚太くんにしては珍しいね」

凛花の中では既に約束を守る人と認識されているらしい。

間違えてはないが直で言われると少し気恥ずかしい。

「一応言っておくけど約束はしてなかったから」

「あれ?言い訳?」

「本当のことだって。約束はしてなかったよ。やれって言われてたけど」

「それはそれでどうなの?」

せ、正論だ。

「すみません」

言葉と共に頭を下げる。

タイミングを見計らって顔をあげると凛花はわかってるよねと言わんばかりにこちらを見ていた。

また増えるのか?でも、こればっかりは過去のことだからどうしようもない。

「わかったよ。何でもお願いできる券だろ?」

「やった!これで5回分だね」

これは後何回分発行することになるのだろうか?

凛花の引っ越しが完了すればそうそう増えることはないだろうからあと数ヵ月気を付ければ良い。

ゴールを考えなんとか頑張ろうとする僚太であった。

何でもお願いできる券カウンター  5枚

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ