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こんぴらさん 2

こんぴらさんの参拝可能時間に合わせるために時間を少し変更しています。

門を潜るとすぐに鳥居が見えた。

「本当はこの辺りで飴を売ってるんだって。17時までだからもう買えないけど」

「そうなんだ」

そこまで残念に感じてないのは僕の中で飴は買ってまで食べたいものではないからだろう。

「この鳥居でも写真とる?」

「そんなにゆっくりしてて大丈夫なの?」

凛花の問いかけにそう答えたのは言葉の通りの理由あるが、これから先ずっと撮影役をさせられるのは面倒くさい。

まだ、それなら良いが自分も写真に入るということが嫌だったためその可能性を減らそうとしたのだ。

「じゃあ、進もう」

レッツゴーと言いながら進んでいく凛花に元気だなと思いつつ後ろからついていくのだった。



平坦な道が続いている道中。

「ここは桜馬場って言うんだって。春には桜が綺麗なんだって」

「へぇー」

「興味ないって思ったでしょ?」

ギクッ!

「そ、そんなことないよ」

「そう?なら春にまた来ようね」

「何でそうなった?」

強引にまた来ることを約束させられそうになった。

「引っ掛からなかったか・・・残念」



しばらく進んだ先に今度は大きい鳥居があった。

それには黄色い看板が吊り下げられており、「しあわせさん。こんぴらさん。」と書かれてある。

「この鳥居は銅製なんだって」

凛花が聞かずとも調べた情報を教えてくれる。

しかし、僕の目は鳥居の前にある、あるものに向いていた。

「なんか、沖縄のシーサーみたいだね」

「違うよ、あれはシーサーじゃなくて・・・・・・あれ?何だったっけ」

「調べたら?」

「うん」

少しの間立ち止まる。


「あれ?出てこないな・・・・・・」

「じゃあ、先に進む?」

「そうだね。また思い出すかもしれないし」

結果時間を無駄に使ってしまったが、余裕はあるそうなので大丈夫なのだろう。


そうしてまた階段を登り始めるとすぐ右手にこんぴら狗という像があった。

今回は隣に説明の札が立っていたためすぐに分かった。

何でも江戸の時代にご主人の代わりにこんぴら参りをした犬がいたらしくその犬をいつしかこんぴら狗と呼ぶようになったのだという。

「本当にこんなことがあったのかな?」

疑いから入ってしまったのは僕の悪い癖なのかもしれない。

「誇張はあるかもしれないけど火のない所に煙はたたぬっていうでしょ?それと一緒で全くない話がポンっと生まれてくるはずないよ」

確かにそうかもしれない。

「まあ、犬って賢くて忠誠心が高いって聞くしね」

「そうだね。人生で一度は飼ってみたいな~」

その声からはペットへの憧れを感じた。

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