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帰り

帰りの便の中、凛花の提案で突然将棋をすることになった。

用意周到でホテルのWi-Fiでスマホにアプリをダウンロードしていたらしい。

僕は大体の駒の動き方と王を取られたら負けという簡単なルールは知っていたが、あやふやな部分もある。

「将棋は出来るか分からないよ?」

「大丈夫、私もこのアプリでルールを知ったから」

「いつ?」

ホテルでダウンロードしたとは聞いていたが、凛花がそれをしているのは見ていない。

「実はさ、昨日いっぱい寝てたから夜寝られなくて、暇潰しでやってみたら面白かったんだよ」

なんというか深夜テンションの様なものを急に感じた。

「初めて駒が成った時は本当に無敵になった気になれるんだよ」

本当に深夜テンションのように見えてきた。

ちなみに駒が成るというのは自分の駒が自分から見て上3列に入った時に駒を裏返しにすることで、成ることによって動き方が変わる。

「それで、ちゃんと寝たの?」

「過保護?」

今思えば確かに親が言うような台詞を言っていた。

しかし、ここで引くわけにはいかない。

「何時間寝たの?」

「えっと、その2時間・・・・・・」

うん?

「寝るまでずっと将棋?」

「そう」

ハマりすぎじゃないか?

「寝なさい」

「過保護」

これは過保護ではなく誰でもそう言うと思う。

僕も睡眠時間を削るときはあるが、3時間以上は寝るようにしている。

1時間の差ではあるが、睡眠時間が短い時の1時間の差は意外と大きい。

「寝なさい」

有無を言わさず寝させることにする。

将棋はまた今度することにしよう。



凛花を寝かせた事をすぐに後悔した。

僕はこういう乗り継ぎになれていない。

急に出来るか不安になる。

まだ、自分だけなのなら最悪の場合自分1人が家に帰るのが遅くなるだけだ。

しかし、今は凛花もいる。

僕が間違えたり、うとうとして寝てしまうと凛花まで巻き込んでしまうことになる。



フラグめいたことを考えていたが、その通りにはならず、しっかり乗り継ぎが出来た。

「目覚めちゃったから将棋しよ」

乗り継ぎの際に凛花を起こしたが、起きたらまた将棋がやりたくなったらしい。

「寝なさい」

一度乗り継ぎも成功して自信もついたため凛花には寝て貰うことにした。

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