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ゲーマー

「・・・・・・暇だね」

すっかり元気になったのか暇を訴える凛花。

「パズレンすれば?」

そういう僚太は既にパズレンをしている。

「私はこれから何時間もゲームだけで時間を過ごせるほどゲーマーじゃないよ」

「ゲーマーの基準そこなんだ」


 僕からすると、ゲームのやりこみ要素を全て網羅した廃人プレイヤーと呼ばれる部類の人間からゲーマーであると認識していた。

その廃人プレイヤーがプロならば、自分も含めて高難易度のクエストを挑み、勝つことの出来るプレイヤーがアマチュア。

実際には廃人プレイヤーはそれでお金を得ている訳ではないためプロとは呼べないのだが、これは例えだ。

ニュアンス的にプロは本格的で誰にでも出来るものではない。

アマチュアは時間が経つにつれそれなりに出来るように自然となっていくものだ。


考えてみてほしい。

とあるクエストを周回して、低確率で出現するクエストでドロップするキャラを何百体も集めているプレイヤーもいるのだ。

低確率というのも1%や2%ではなく小数点以下の%なのである。

しかも、一回のドロップは1体や2体。

そして、そのクエスト、それを出すために周回するクエスト共に高難易度と呼ばれるクエストの1つなのだ。

そのため、クエストが出現しても負けてしまうこともある。

そうなれば当然クエストを出現させるところからやり直しである。

その苦労は計り知れないし、やろうとも思えない。

このゲームに人生を捧げるという気持ちでないとやることはできない。

だからこそ、それをしている廃人プレイヤーの方々を尊敬していた。

「僕はゲーマーじゃないよ」

だからこそ、一緒にしてほしくなかった。

僕にはゲームに人生を捧げるなんてことはできない。


ゲーマーでないと言える理由を言うと凛花は、

「ゲームする人ってよく自分はゲーマーじゃないって言うけど、そんな理由だったんだ。

・・・・・・要するに上には上がいて、その人達と比べると自分はまだまだってことでしょ?」

僕が長ったらしく説明したのを一言で要約された。

「うん」

その要約はあまりにも正しく、修正を加える点はどこにもない。

「ゲームをやってる人って、そのゲームで勝ったり、負けたりして、上の存在を認識しやすいからそういう思考になるのかな?あまりやってない私からすると、僚太も十分ゲーマーだと思うよ。後、幸夫さんも」

こういうのを哲学的な話と言うのだろうか。

最後にしれっとお父さんのゲーマーの一員に追加していたが、それには同意である。

廃人プレイヤーと呼ばれる方々とは違った意味でゲーマーである。

ゲームに合わせて店の休日を設定したのだ。

人生をかけていると言っても過言ではないと思う。

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