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ロック画面

ホテルに帰ってきた。

「そうういえば、さっきの何円だったっけ?」

先程凛花がキャッシュレス決済で済ませてしまったため、僕は夕食の代金をまだ払っていなかった。

「実は、美奈子さんから食費だってお金を渡されてるから気にしないで良いよ」

お母さんがなぜそこまでお金を出してまで旅行を選んだのか謎に思えてきた。

「ちなみに何円位?」

「1食3000円辺りなら余裕でもつ位かな。後は、今財布にある小銭を全部あげるって言われて、それも結構あったんだよね。だから、本当に気にしないで大丈夫だよ」

本当にお母さんはなぜここまで今回の旅行にお金を使っているんだ?



今更ながらに豪華な部屋に落ち着かない。

そのため自分のベッドの上でパズレンをして気をまぎらわせているのだが、

「一緒にやろ」

凛花が僕のベッドに侵入し、必要以上に近づいてくるため、結局落ち着かない。


そんな時間を過ごしいると・・・・・・



気がつくと朝になっていた。

手にはもうすぐ充電が切れそうなスマホ。

どうやら寝落ちしてしまったらしい。

あんな状況で良く寝れたものだなと思ったが、よくよく考えてみれば長時間の移動となれない場所に疲れていたのではないだろうか。

そう思い納得する。


そう納得すれば、同じベッドでおそらく同じように寝落ちしている凛花にも納得できるというものだ。

そういえば、凛花よりも先に起きるのは珍しいな。

そんなことを考えつつ、凛花を起こさないようにベッドから離れる。

音がならないようにスーツケースから充電コードを取りだし、スマホの充電をする。

旅行中地図等を見ないといけない場面があるかもしれないし、他にも使う可能性がある。

そう考えた時に凛花のスマホも充電した方が良いだろうと思い、寝ている凛花の手からスッとスマホを取る。

勝手に中身を見ると怒られるだろうから予備にともう一個持ってきてた充電コードを凛花のスマホに繋げる。

誤算だったのは充電を始めるとスマホが起動しロック画面になる点。



凛花のスマホに写るのは、幼い日の僕とりんちゃんのツーショット。

あの出会った公園のベンチで二人で座っている写真であった。

夢で何度もみた公園とりんちゃんの顔。

何より昔の自分の写真を間違えるわけはない。

起きたばかりで通常まだ脳の回転は活発にならない時ではあるが、このときの僚太の脳はこれまでにないほどグルグルグルグル目が回るほど回転していた。

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