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お祝い

やって来たのは凛花と一番初めに買い物に行ったショッピングモール。


お父さんと沙羅さんの父親はそれぞれ店内を見て回るそうだ。

僕達はゲームセンターにやって来ていた。

「せっかく4人ですしあれしませんか?」

沙羅さんが指し示したのはエアホッケー。

丁度4人で出来る設計になっており、通常であれば良い提案なのだが、貴史と凛花はこちらを見る。

2人は僕がコインゲームを好まない事を知っていたためこちらを向いたのだろう。

「良いですね。チーム分けはどうしますか?」

僕のその答えに意外そうな顔をする貴史と嬉しそうな顔をする凛花。

貴史は分かるとして凛花は何で嬉しそうなんだ?

そんなにホッケーがやりたかったのかな?


貴史も凛花も勿論反対などせず、ペア分けは今日は見慣れた僕と凛花、貴史と沙羅さんという組み合わせだ。



結果から言うと大差で負けた。

貴史と沙羅さんのコンビネーションが初めて組んだとは思えないほどだった。

それでも楽しかったことに変わりはない。


コインゲームは物が何も残らないから好きではなかったが、最近自分の中の思い出というものの価値が上がっているため、コインゲームも意義のあるものだと捉えられるようになっていた。


「そろそろ時間ですね」

こうして夕食を食べに向かうのだった。



夕食の場所はショッピングモール内にある串カツ屋さん。

そこは食べ放題で一人当たりの料金が割高なためこういったお祝いの時にしか来ないことになっていた。

このショッピングモールに来るとなっていた時点で夕食がここであることは間違いない。

そこまで確信していた。


中々行けない店のためすごく嬉しい。



凛花は滅多に見ない僚太の顔を見て頬が緩んでいた。

それを見て沙羅もニヤニヤしている。

「こういう時に攻めたら良いんじゃない?」

沙羅がコソコソと凛花に伝える。

他人の恋愛になるとイケイケになる沙羅。

「攻めるって、例えば?」

「そ、そこは自分で考えないとオリジナル性がないでしょ」

そこで凛花の広角は怪しく上がった。

「じゃあ、参考にしたいから広川君にしてみてよ。全く同じのはしないから」

「え?」

急に自分がやる羽目になりそうになり慌てる沙羅。


結局どちらも何かをして攻める事はなかったのだった。

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