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明るくなった?

翌朝、朝食を食べ終わった頃、加奈姉と叔母さんがやって来た。


今日は僕、凛花、加奈姉で外出することになった。

それは、お父さんは仕事、お母さんと叔母さんは二人で買い物。

それで、三人が余ったのである。外出する必要はなかったのだが、二人が行く気満々でついていくしかなくなっていた。

出来るなら留守番したかったけど、二人がそれを許してくれなかったのだ。



来たのは家からそう離れていない場所にあるショッピングモール。

6階建てで、この辺りでは一番大きい商業施設と言えるだろう。

「久しぶりだな~ここに来るの」

「一年前も来てたでしょ」

「一年ってやっぱり長いもんだよ?」

急にまともなことを言い出したな。

確かに、一年は長いかもしれないがこのショッピングモールを久しぶりと感じるには短い気がする。

「ここでは何を買うんですか?」

「服とか?」

あ、これ決めてないやつだ。

ついでに時間がかかるやつだよ、多分。



ここに入って1時間ほど経過しただろうか。

今は5階の100均にいる。

二人は1時間立ちっぱなしで買い物をしているにも関わらず未だに元気だ。

僕はそろそろ足的にも精神的にもきつくなってきている。

しかし、この状況を打開する作戦を思い付いた。

「そろそろ、お昼だし帰ろう?」

「別に帰らなくても良いじゃん。1階で弁当とか買って6階のフリースペースで食べられるし」

加奈姉が事も無げにそう言ってきた。

・・・・・・・・・まさか、午後まで続くのか?



結局1階の食品売場でそれぞれ弁当とジュースを買い、6階のフリースペースにある机に弁当ジュースを置き、椅子に座っていた。

なお、一つの机に四つの椅子だったため凛花と加奈姉が隣、その対面に僕、僕の隣の空いた席に凛花と加奈姉のバッグが置かれている。

「すみません、私、先にお手洗い行ってきます」


「僚太、少し明るくなったね」

凛花が居なくなったのを見計らって加奈姉が話しかけてきた。

「そんなに変わってないでしょ」

「そんなことないよ。だって前はもっと素っ気なく対応されたし」

そう言われると少し申し訳なく思えてくる。

素っ気ない態度をとっている自覚はあった。

「今も素っ気ないでしょ」

そして、それは今もだ。

「大分マシになったと思うけどね・・・・・・やっぱり、凛花ちゃんのお陰かな?」

「そんなこと、ない・・・・・・と、思うけど・・・・・・」

「その反応は、やっぱり・・・・・・」

「すみません、お待たせして」

加奈姉が何か言いかけたタイミングで凛花が帰ってきた。

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