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最後に食べるのは・・・

すみません、遅れました。

プルルルン、プルルルン

新たに注文していたものが届いた。

今回来たのは全員分のマグロだった。

お寿司と言えばマグロというイメージが強いためお寿司のネタとしては一番先に注文したのだろう。


もっとも、マグロなどは注文しなくても流れてくる。

しかし、3人分となるとないときもあるため注文したのだろう。

順番に醤油をかけて食べる。

マグロの味と共に冷たい感触を口の中から感じる。

この真夏にそれはとても心地よかった。


その後もサーモンやらハマチやら定番と言えるようなものが次から次に到着した。

どれだけ注文しているのか怖くなり、途中からは回転しているお寿司は取らないようにしている。


プルルルン、プルルルン

新たに届いたのは2つの担々麺だ。

加奈姉も凛花も待ってましたと言わんばかりに来た瞬間にすぐに取り一口食べる。

加奈姉は味を楽しむように目を閉じ、凛花は・・・・・・・・・

「大丈夫か?」

苦しむように目を閉じていた。

凛花は僕に答えるより先にメロンソーダをストローを目一杯吸って飲んだ。

「・・・・・・担々麺ってこんなに辛いんだね」

どうやら辛さでああなっていたらしい。

「食べれる?」

「無理しなくても僚太がいるから大丈夫だよ?」

加奈姉はなぜさらっと僕に食べさせようとしてるのかな?

「えっと、良い?」

こちらを見ながらお願いするように見てくる凛花。

この場合、加奈姉より僕が食べてあげることが正解であることはわかる。

加奈姉は既に自分の分があるのだから。

凛花が少し申し訳なさそうなのは僕が好きでも頼まない理由を聞いたからだろう。

残すことはあり得ないし・・・・・・・・・

「良いよ」

そう言って凛花の前に置いてある担々麺を自分の前に持ってくる。

凛花がギブした辛さということですぐに一口食べてみる。

凛花がどれくらい辛いものを食べれるのかは知らないため少し怖い。

「あ、これ普通に美味しい」

辛さはピリ辛の少し上くらいだろうか。

もっとすごい辛さを想像していたため拍子抜けした感じはあるが、美味しく食べられる辛さだった。

「すごいね。もしかしてカレーは辛口派?」

「まあ、家ではね」

僚太が家ではと言ったのは小、中学校の時の給食で出るカレーが甘口だったからだ。

大は小を兼ねるというが甘口は辛口を兼ねるという感じで甘口が出されていたのだろう。

まあ、辛口を食べられない生徒がいても甘口なら大丈夫だろうという思考だろう。


しかし、僕は途中から学校で出てくるカレーはカレーではない別の似た食べ物だと考えて食べていた。

「私も辛口派だけど、家ではお父さんが辛いの苦手だから出てきても中辛だなぁ」

加奈姉の家では中辛なのか。

僚太的に中辛は甘いカレーという認識であり、甘口よりマシな認識をしている。

「私は食べれても中辛ですね」

凛花の言い方からすると、中辛も食べられるが、甘口の方が好きなのだろう。

・・・・・・そういえば何故カレーの話になったんだ?

そう思い聞いてみると、

「辛い食べ物といえばカレーでしょ?」

当然というように凛花に言われた。

確かに代表格はそれかもしれない。



それから時間が経ち、お腹も満腹に近づいてきていた。

「最後にデザート頼みましょう」

凛花が端末を操作しながらそう言う。

「じゃあ、私はミルクレープにしようかな」

「わかりました。私はモンブランで、僚太は?」

「イクラ」

「え?イクラ?食べ足りなかった?」

「凛花ちゃん、僚太はいつもイクラを最後に食べるんだよ。まあ、通風にならなければ良いけどね」

「それはもう違ったって判明したから」

「あれ?そうだっけ?」



結局あの後、それぞれがミルクレープ、モンブラン、イクラを食べ店を出た。

支払いはお父さんがしていた。

人数が多いだけに相当な金額になってるんじゃないだろうか。


そうは思いつつお店を後にするのだった。



今回は本当に昼食を食べに出ただけだったらしくすぐに家に帰ってきた。

親たちは親たちで話しているため必然的に僕と凛花と加奈姉になるわけだが、場所は何故か僕の部屋だった。

そして、やっているのはトランプだ。

「これ、リビングで良くない?」

「良くない」

何で良くないんだよ。

しかも、加奈姉の声から何かを企んでいることがわかった。


凛花はというと自分の手札とにらめっこをしていた。

トランプの大富豪をしているのである。

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