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二人きり

遅れてしまいすみません。

明日の朝6時も投稿予定です。

部屋に残された二人は甘い雰囲気に・・・・・・なるわけではなく、僚太と凛花の話になっていた。


「あの二人まだ付き合ってないんですよね?」

「まあ、僚太の方が折れたらすぐに付き合うと思いますけどね」

二人になった途端敬語に戻る二人。

「でも、凛花がいつ好きになったのか私全く心当たりないんですよね」

「根本的なものは知ってますけど僕にも分からないところがあるんですよね」

「根本的なものってなんですか?」

貴史の発言に異様に食いつく沙羅。

「まあ、詳しいことは言えないですけど・・・・・・」

それから貴史が話し始めたのは二人が過去に会ったことがあるという話。

そして、その時結婚の約束を交わしているということ。


「それなのに何で?」

「その後、僚太にも色々ありましたからね。まあ、本人が言うには夢でみて約束の事を思い出したそうで・・・・・・」

「そうなんですね・・・・・・」

私も小さい時に会えてたらな、なんて思ってしまう沙羅だが、今は二人の事だと思考を切り替える。

「それにしても強引に二人だけで行っちゃいましたね」

「そうですね。あ、そういえば今度の大会、同じ会場でしたよね?」

「そうなんですか。男テニはそういう連絡遅いので知らなかったです」

「タイミングが試合が被らなければ応援しに行きますね」

「ありがとうございます。僕も時間を見計らって応援しに行きます」

二人して中々ないやり取りをして気まずくなり沈黙のままその後を過ごした。



その頃、買い出しに行った二人はなるべくゆっくり買い物をすることを心掛けていた。

「こういう買い物を一緒に来るのは始めてだね」

凛花に言われて確かにと思うが、そもそも高校で知り合った女友達と買い物に行くこと自体が希だと考え直した。

「そうだね」

「なんか淡白な反応だね」

「いつも通りでしょ」


僚太の思い描く高校生活とは青春には遠くかけ離れたものであり、自分もそのレールを進むつもりでいた。

今はただ、少し違うレールに進んでしまい遠回りしているだけだと自分に言い聞かせ買い物を続けるのだった。



流石に何時間も掛けて買い物をしていると食べる時間が何時になるか分からないためある程度で切り上げ貴史の家に戻った。


戻ってみると不思議な沈黙の空間が出来上がっていた。

しかし、まだ僚太のいたずら心には火がついていた。

「あ、家に忘れ物あったから取ってくる。ごめんけど作っといて」

自分でもわかるほどにすごく棒読みだった。

「あ、私も忘れ物あるから取ってくる」

しかし、彼らは玄関に近い位置にいたため貴史と沙羅が止めるよりも早く貴史の家を出たのだった。

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