3.スクリーン印刷
(2025.07.27 一部、修正)
今回は、スクリーン印刷です。
……です?
いや、あのですね。今回、完全に失敗しました。
しくじったのでこりゃいかんとやり直したんですが、それもまた失敗した。んー、ぼろぼろですね。
なので差し当たり、なにを行ったのかとなにをしくじったのかの記録となります。
そもそもの始まりは、以前自分で作った手作り製本の背表紙にタイトルがないのが、なんだか寂しいなぁと感じていたことでした。
でも、手書きでタイトルを入れるには、自分の字は下手くそ過ぎる。表紙でしたようにステッカーを貼りつけるのなら簡単ですが、なんというか背表紙にその方法はいまいち綺麗じゃないような……。
そんな感じで、いい方法が思いつかず、ずっと手つかずのままになっていました。
で、印刷に関する本をぱらぱらぱらと読んでいる時に、『シルクスクリーン印刷』の項目を読み、あ、これならいけるかも、と思いついた訳です。
問題は、版の作製です。スクリーン印刷はガリ版印刷とかの仲間で、インクを通したい部分を残し、他をなにかで埋めて、版を作ります。
んー、言葉だけでは説明しづらいですが、興味がある方は検索すればすぐにわかると思います。
ん? これって説明の放棄かな?
となると、どうやってスクリーンを埋めるかが問題です。
いくつか方法を考えましたが、手持ちの物で作る方法ではどうしても綺麗に作れる気がしません。
そこでいろいろ検討し、スクリーン印刷のために加工された専用のスクリーンを使うのが一番簡単で確実だと考えました。ちょっと高いけど、別口でも使えるし、まあ、良かろうという判断です。
購入したスクリーンはメッシュ地に紫外線で硬化する薬品が塗られています。スクリーンの上にスクリーン印刷(以下、プリントと呼称します)したい模様を載せ紫外線ライトで照らすと、影になる模様を載せている部分以外は薬品が硬化し、その後固まっていない薬品を水で洗い流せば模様の部分だけインクを通せる版が作れます。
言葉だけで言うと、わかりにくいですね。(;^_^A
検索すれば……(以下、略)。
スクリーン以外は全て百均で揃いました。百均すごい。まあ、なかには百円じゃないものも含まれていますが……。
さて、道具と材料を揃えましたが、実際に作製し始める前に、確認しなければいけないことがあります。
購入したスクリーンの取扱説明書には、紫外線ライトで二十秒照らすと塗られている薬品が硬化すると書かれています。
ただ、これはあくまで専用のライトでの話。自分は百均で購入した紫外線ライトを使うので最適な時間がわかりません。
なので実験し、それを確認します。
スクリーンの端っこを細く切り、上に光を遮る紙を置きます。二十秒から始め、十秒ごとに紙を外していきます。
(2025.07.27 一部、修正
十秒ごとに紙を外していったのではなく、十秒ごとに光を遮るための、大きな紙でさらに覆っていったが正確でした。うーん、わかりにくいですね。済みません
まあ、結論は変わらないので、軽く流してください)
結果、取扱説明書の通り、二十秒当てれば薬品は充分に固まるとわかりました。
念のためを考えて、二十秒から三十秒ライトで照らすことにしましょう。
では、版を作製していきます。
ちなみに薬品が紫外線に反応するので、作業は夜間に、それもLED照明を使っている部屋で行っています。蛍光灯や白熱灯には紫外線が含まれているからですね。
まずは買ってきたフォトフレームから枠以外を外します。使用するのはこの枠部分です。
次にプリントしたい内容を透明なOHPフィルムに印刷しました。これは白い紙の上に、印刷した透明フィルムを置いた状態です。
枠にスクリーンをタッカーを使って貼りつけ、その上に印刷したOHPフィルムを載せて、紫外線ライトで照らし薬品を硬化させます。
薬品が硬化したら、固まっていない薬品を水で洗い流します。全て洗い流し、乾燥させれば版の完成です。
ちなみに、枠からはみ出したスクリーンは邪魔なのでカットしました。
あまり細い線は綺麗に出ないということで、OHPフィルムに印刷する際、少し太めに印刷してますが、もう少し細めでもいけたような……。
版が完成しましたが、これでいけるかどうかは実際に使ってみないとよくわかりません。というわけで、プリントしましょう。
プリントする際には、版とプリントする対象との間に3ミリ隙間があるほうが良いらしいので、枠部分にプラスチックを貼って隙間を作りました。本当に3ミリでいいのかな? よくわかりません。
手作り製本の背表紙部分に版を載せます。ただ、背表紙部分は細いため、どうにも不安定で作業がしにくかったです。
ひょっとするとそれが失敗の理由なのかな?
版にインクを載せて、載せたインクをゴムべらで伸ばし(やっぱり、表現がむずいです。この作業中は手が離せなかったので、写真はありません)、プリントした結果がこちらです。
使ったインクはアクリルガッシュ絵の具、色は白です。
べつにアクリルガッシュ絵の具にこだわる必要はありませんが、別口のほうの都合に合わせてアクリルガッシュ絵の具を用意しました。
んー、なんかいまいち。けっこう、線が潰れてますね。あと、白色ってのも失敗だったかも。濃淡と言うのか、ムラと言うのか、写真ではわかりにくいかも知れませんが、実物ではけっこう目立ってます。
このままではすっきりしないので、もったいないけど版から作り直そうか……。んー、もったいないけど。本当、もったいないけど。
購入したスクリーンは五枚入りだったので、まだスクリーンは余っています。なので作り直しましょう。
で、これが新しく作った版です。今回はもったいないので、スクリーン一枚ではなく、半分だけを使っています。
新しくプリントするために、一度、先にプリントした分を塗りつぶします。マスキングテープで範囲を制限してから塗りつぶしです。
用意していたインクは白と黒と赤とオレンジの四色のみ。新しく購入するのも面倒だったので、仕方なくまた白色を使います。
作り直した結果がこれです。
ぬおぉ、なんてこったい。ちょっとインクが載ってない箇所がある。やっぱり茶色地の上に白色っていう取り合わせもなんかダメダメだ。
あと、なんだろう。なにかよくわからないけど、他にもダメなところがある気がする。
これ以上、修正できる気も、するための気力もないので今回はこれで諦めます。
次にプリントする機会があれば、背表紙に版を載せる時に、もっと安定させて置けるようにできたら、もっと上手くプリントできる気がします。
あと、インクの量をケチったのが最悪です。救いようがないほど、ダメダメです。ケチって失敗してりゃ世話ないッスね。
配色から考えると、銀色か金色のアクリルガッシュ絵の具を使うべきだったような気も……。
今、思いつく改善点はそれだけですが、やり直すまでに、じっくり考えて他の改善点も見つけなければ。
以上、スクリーン印刷(失敗)でした。