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なろラジのお部屋

和菓子が大好き【黒木あん5歳】

作者: スタジオ めぐみ

私は、黒木あん5歳。


幼稚園では1番上の年長さんクラスで、弟の健太郎3歳がいるお姉ちゃんだ。

好きなものは、チコちゃんとあんこ。

チコちゃんは、テレビの中の人で私はよくチコちゃんのモノマネをしている。


あんこは、おばあちゃんが作ったものが1番好き。

よくわからないが、お彼岸という日に作るおはぎは、すごく美味しい。

美味しくて何個も食べてママに怒られた。

ママだって何個も食べてるのに…

私は泣いた。

「ワガママな子はキライだ。」と言われて、もっと泣いた。

そして、私はおばあちゃんのところに行く。


おばあちゃんはいつもニコニコしている。

ママみたいに怒ったりしない。

「おはぎ食べたらママに怒られたぁぁぁ。」と聞き取れないくらい泣きながら言った。

おばあちゃんは「あら、もうすぐ晩ごはんだからね。ママのごはんもちゃんと食べれるかい?」と聞いてきた。

「おはぎ食べたから、ごはんいらない。」

「ごはんを食べない子には、おはぎあげられないな。」

「ごはんも食べるから。おはぎ…」

おばあちゃんの膝の上はいつも暖かかった。


そして、おばあちゃんはあんこで色々作ってくれた。

冬に食べるアツアツのおしるこも好き、夏に食べるヒエヒエの水ようかんも好き。




私はチョコレートも大好きだ。

たけど我が家にはチョコレートがない。

我が家で甘いものといえば、おばあちゃんが作るあんこだけだった。

ママが「チョコレートは虫歯になるから、食べちゃダメ!」と言っていた。

スーパーで「好きなお菓子を買ってあげる。」とママは言うけど「ベビースターは歯に挟まるからダメ!ねるねるねーるは体に悪そうだからダメ!」とダメばかりで、私は泣いた。


ねるねるねーるは、何かを混ぜて何かをつけて食べると友達のマイちゃんが変な味で美味しかったと言っていた。

私もいつか食べてみたい。


そして、その望みはすぐ叶った。

ママがお出かけでいない時に、おばあちゃんに買ってもらった。

不思議な味だった。

やっぱり、おばあちゃんのおはぎが1番だと思った。




それから、少し大人になった私。

お彼岸の意味もわかるし、自分のお金でチョコレートも買えるようになった。

お彼岸にはおはぎを、冬にはおしるこを、夏には水ようかんを食べては、もう食べれないおばあちゃんの味と比べてしまう。


やっぱり、おばあちゃんのあんこが1番だと今も思う。

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