表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

13/26

またここで君と逢いたい

 下記のレビューは、私がノベルアッププラスで書いたものです。



「謎が謎を呼ぶ展開。またきっと、彼女たちに逢いたくなる。」


 ある事故で意識不明だった少女、美桜みおは、約一年ぶりに目を覚ました。 リハビリと経過観察のために入院生活を送ることになった美桜は、同じく入院している車椅子に乗る少女、真璃まりに出会う……。


 物語は、主人公の一人である美桜みおが約一年振りに病室で目を覚ましたところから始まります。

 一年も意識が戻らなかった原因は、自宅の階段から落ちたことだよ、と説明された美桜は、本当だろうか? と釈然としない思いを抱えます。

 けれど、違和感は、他にも様々病院内に存在していたのです。

 仕事で海外に出ているから、という理由で見舞いに来ない母親。

 時折不自然な対応を見せる、顔馴染みの看護師。

 初対面のはずなのに、やたら近い距離で接してくる少女、真璃まり

 さらには、病院内を彷徨い歩く不思議な少女。

 これらの謎は、適切なタイミングで物語の中に配置されていきます。ごく自然にページを捲らせる引きの上手さと構成の巧みさは、特筆ものです。

 さて、最初は真璃の対応を訝しんでいた美桜でしたが、次第に彼女が描く絵画と彼女の存在そのものに惹き付けられていって……?


 本作、いわゆる百合、というジャンルに属する恋愛作品なのですが、ミステリーものが好きな方も、楽しめるのではないでしょうか。

 もっとも、百合とは言っても身構える必要はありません。女の子二人による甘酸っぱくもじれったい純愛ものなのですから。いちゃいちゃする二人の様子にほんわかさせられます。


 章ごとに視点を変えつつ進行していく一人称は、しっかりとした描写をしつつも決してくどくなく、柔らかい地の文で綴られる文章に、ごく自然に情景が頭に浮かびます。

 会話文と地の文の比率が、ライト文芸というジャンルにおける理想値に近いのでしょうかね? 兎に角読みやすいのです。登場人物の動きの中に織り込まれる心情に、見事なまでの伏線。書き手としても参考になる部分が多いです。

 しかも驚いたことにこの作者さん。これが処女作なんだそうです。

 これは最早、才能ですよ。ほんと、勘弁してほしいですね 。(苦笑)


 現在物語は第四章に入ったところであり、これからどんどん伏線の回収がされていくと思います。

 珠玉の百合作品。この機会に触れてみませんか?

 謎が謎を呼ぶ展開に、またきっと、彼女たちに逢いに行きたくなることでしょう。



 本作と出会ったのは、ノベルアッププラスのとある作品紹介をしているエッセイででした。

 そこの記事で本作がかなり褒められていたので、「へーどんな作品なんだろ?」と興味が湧いて見に行って、読み易い文体にまず関心。階段から落ちて記憶喪失? 設定は月並みかなあ、なんて思いながら読み進め、階段から落ちた云々が誤情報であると分かったとたん、「あ、これ凄い構成の上手い作品だ」と気が付きました。


「めちゃめちゃ面白いじゃないですか! また読みに来ます」


 だったかな笑?

 取り急ぎ感想を投下して、ブクマしたのを覚えています。

 本作の魅力は何といっても読み易い文体。難しい表現は殆ど使わず、けれど、必要な情報はしっかり配置する。

 読み易い、というのは必要なものは書く。

 不要なことは書かない、である事を悟らせてくれる作品です。

 ですが、特筆すべきはなんといっても物語の構成力でしょうか?

 どんどん謎が配置され、答えが手に入りそうになったら絶妙なタイミングで視点が変わったりなど、読み手の興味を惹く展開に満ち満ちています。

 ああ、凄い。掛け値なしに面白い、と更新されたら直ぐ追いかけ読んでいたのも、記憶に新しいです。

 今年度私が出会った作品中で、完成度において余裕でトップ3にあげられる本作。

 七件ものレビューを集めているのは伊達じゃありません。

 読んで後悔することは、「絶対に」ないでしょう。


※こんな人にオススメ

・百合が好きな方

・じんわりと、涙を流したい方

・構成が巧みな物語が読みたいという方


作品名:またここで君と逢いたい

作者名;きおかわ ひつじ様

ジャンル:恋愛/ラブコメ

作品URL:https://novelup.plus/story/304044331

作品URL:https://ncode.syosetu.com/n4728gb/

 現在までに頂いた評価ポイントは32。ありがとうございます。

 ですが、私の書き方が悪いのか? 思うように評価が伸びてくれない状況に、自分の力不足を感じています。

 そこで、一旦ここでエッセイを完結としお休みします。

 まだ紹介したい作品は残っていますので、気が向けばまた再開すると思いますが。ええ、たぶんします。その際は、宜しくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ