表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢の嫌がらせが恩情で、愛らしい!  作者: 匿名希望
Chapter:1
6/19

6

 思えば、今日席を譲られた場所に座っていたのはリマンダ様だったような気もする。

 フェリア様も色々と怖い噂を聞くが、リマンダ様の前では全人に見えてしまう(最も、私は目をつけられているが)。


 ──少しだけ、フェリア様のことについて調べてみようかな。


 そう思い立った私は、まず授業からフェリア様の様子を見ることにした。

 品行方正、その言葉が似合うだろう。

 彼女は背筋を伸ばして、真面目に先生の話を聞きノートを取っている。今の科目は数学。私は前世では文系だったので少し苦手だ。でも、彼女は楽しそうに問題を解く。

 私は先生の話も聞かずにずっとフェリア様の観察をしていた。フェリア様の斜め後ろにいるからいくら見ても本人には気が付かれないのだ。

 見てばかりで勉強は大丈夫かって?

 文系とはいえ、この学校が高校レベルなこともあって流石に聞いてなくてもぼんやりとした記憶にあるからか教科書を読めば解ける。意外と私は要領がいいのだ。ちなみに共通テストは六割だった。


「おいアリス、ノートもとらないでずっとフェリア嬢のことを見ているが大丈夫か?」

「ちょ、せんせ……」

「は?」


 間抜けな私の声と、驚きこちらを振り向くフェリア様。まさか、先生に裏切られる形になるとは思わなかった。さて、どう言い訳をしようか。もしかしたら命が一つ今日無くなるかもしれない。だって、私はあくまでフェリア様に嫌がらせを受けている立場だ。一歩間違えれば“死”だろう。


「平民……貴方何を考えているの?」

「先生、私考えるとこちら側を向いてしまう癖があるんです。誤解です」

「そんな凝視するような視線で、いつもはそちらを向いていなかった気もするが……まあいいか。みんな、すまないな授業を止めて」

「…………貴方」


 何を考えているのか、フェリア様の訝しげな目が恐ろしい。しっかりノートをとって、もう興味がないフリをしよう。


「見てたって、ねえねえ、アリス。急にどうしちゃったの?」


 隣りに座っていたクレアが小さな声で聞いてきた。


「ちょっと、まずは地道に調べたいと思って」

「はあ……?」


 馬鹿げたことをクレアに言う勇気はない。

 でも、もしかしたら私の為に嫌がらせをしていたのかもしれない。


『あんまり勘違いしてほしくないなって思ってね。かなり不器用だから、伝わってないだろうなとは思ったけど』


 ロイド様のこの言葉の意味も、気になる。

 フェリア様のことをじっと見つめてみる。けど、流石に見るだけじゃ何もわからない、か。


「おいアリス、俺が話しているときもその態度。やっぱり考えるというよりかは見ているよな。そこに虫でもいるのか?」

「いやいや、考えてるんですって〜」


 こちらを見るフェリア様の顔が少し怖いのだが。この教師、しつこい。

評価コメント等よろしくお願いします!


何曜日の何時に投稿すればいいのか迷っています。もしこの曜日がいいなどあれば教えてくれると参考にします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 日曜日はお得な更新日!私は日本語を話せませんので、間違った文法で申し訳ありません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ