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リュウのケイトウ レガシィ  作者: きでひら弓
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レガシィ リュウの伝承9

溢れる無償の愛を感じさせるネイの母性本能をくすぐる

レヴィアの愛らしさ

そんなこんなで大いに盛り上がった

宴もお開きを迎える。


サレヒュトは隊の者とまだ

込み入った話しをしているようだ。


集まりから解放された慧人は

ネイを呼んだ。


『ネイ、

レヴィアに言葉を教えて貰えないだろうか?。

可能な範囲で構わない。』


『かしこまりました。』


ネイは表情一つ変えず

何時もの柔らかい笑顔のまま承る。

普通なら何処の種族やも知れぬ

人語も殆ど解さぬ片言以下の幼い娘に

言葉を学ばせるなど

一筋縄では行かないと考えるだろう。

しかし、慧人にはそれをネイに任せれば

決して不可能な事ではないと言う

思いに至っていた。

ネイの並外れた思考、能力、スキル、発想

其れも、勿論含まれての事だが

何でも可能にしてしまいそうな

そんな彼女のオーラ 尊大さを

慮って(おもんばかって)いたからだろう。


その上、今は夏ともリンクしている。

今のネイは無限の可能性を

秘めていたからなのだ。


慧人の腰にいまだまとわりつく

嬉しいそうな笑顔のレヴィアに

ネイは目線まで腰を落とすと

柔らかい笑顔を作り優しい声音で

呼びかける。


『レヴィア。』


レヴィアも笑顔を崩す事なく

ネイの瞳を見据える。


ネイはふわっとレヴィアの

頭を撫でる。

優しく、柔らかく。


側から見ている者には

本当の親子に映ったかもしれない。


そしてネイはレヴィアの額に

自分の額を当てる。

いつしかネイの掌には

小さなレヴィアの手が包まれていた。


次の瞬間ネイの額がポワッと

光を灯していた。


ネイはレヴィアに

以心伝心のスキルを使ったのだ。


(この子にはネイ リンクを受け入れる

資質が備わっている…。)


ネイの瞳に釘付けのレヴィア。

幼な子の笑顔から

しっかり意思を持つ

凛々しい顔立ちになっていた。


ネイはメイド服のエプロンのポケットから

ニューロ ケーブルを取り出すと

自身の首筋の接続コネクタと

もう一端をレヴィアの後頭部へと

接触させた。


瞬時、二人の首から上

特に前頭部から眩い光が放たれたのだ。


『がう、ネイ……。

ネイお姉ちゃん がう。』


『レヴィア 解りましたか?。』


ネイは優しい笑顔でレヴィアに

尋ねる。


『がう、わかった。

全部わかった がう。あり がと。』


『そう。良い子ですねレヴィア。』


ネイはもう一度レヴィアの頭を

ゆっくりと撫でるのだった。


(ニューロ ケーブル有るじゃないか…。)

慧人はその様子を伺いながら

ネイに対し心の中で突っ込みを入れていた。


(思い出した。

とても大事な事、思い出したがう。)


レヴィアは活性化した思考により

大事な自分の使命を思い出していた。

レヴィアの使命は………つづくっ!

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