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リュウのケイトウ レガシィ  作者: きでひら弓
52/53

レガシィ リュウの伝承52 それぞれが望む適正の地

適正とはいったい何だろう。

より良い方向へ向かう事ならば受け入れられる が

『 セカイノ テキセイカ…。

オモシロイナ ヤッテミタラ ドウダ。

ソノコウイガ スベテ キミノ

ノゾミドウリ二 ナルトハ カギラナイゾ。』


確かにへクマの言う通りだろう。

世界が適正を受けたとして

人同士のいさかいが無くなるとは

到底思えない。

元々、人間が創造された時

そう言う行為の下で文化や文明を

発展させるようにあらかじ

仕組まれていたのなら

根源の部分を壊しようが無い。

もし、それを元から崩すのであれば

それは無からの創造となるのだろう。


が、しかし人同士の諍いが

無くならなかったとしても

発動アポクリファを躊躇ためら

ようなレヴィアでは無かった。

それは発動により

より良い環境下へと向かう事を

信じていたから。

大好きな慧人の最適を実現して

あげたかった。

その切なる願いにより最後の

行動を起こしていたからである。


『けーと、

スピリット ドミナント ウェーブの

戒めから解けた?。』


『ああ、

今は思考はクリアだ

そして その上でやはり未知なる知識は

欲しい。

身体の7つの龍真瑰に大量の知識データが

記憶されているとしても

自分では開示出来ない部分が多過ぎる。

恐らく全てを開示、解明すれば

宇宙の理り、心、精神の

心理を解き明かす事が可能になるだろう。

だが、俺の今やらなくてはならない事

そして俺を待ってくれる皆んな。

其処へ帰らなくてはならない。

何方も両立する方法が

存在するとは思えないからな。


細かくゴチャゴチャ考えても

良い方向へ向かう気がしない。

レヴィア、発動 アポクリファに

委ねようと思う。』


『クリアな思考で決定してくれたがぅ。

なら、アポクリファは慧人の適正を

優先して世界にそれを求めるように

発動するがぅ。』


『ありがとう レヴィア。

サレヒュト達は村へ帰してやってくれ。

アポクリファに巻き込まれて

どう動くか分からないからな。』


『それは心配しなくていいがぅ。

適正にはその事も含まれているがぅ。

慧人がそれを願うなら尚更に。』


『ハツドウスル ケッシンハ

カタマッタ ヨウダナ

ナラバ ワタシモ オヨバズナガラ

チカラヲ カソウジャナイカ。』


『へクマ…。

レヴィア発動を頼む。』


『うん。

発動、アポクリファ。』


◇ ◇


『発動

ジャンプ オーバーザ ワールド。』


◇ ◇


心臓の辺りから

光り出した緋い輝きが

来出平きでひら うみの全身を覆う。

走馬灯のように物凄い早さで

映像が目の前を通り過ぎる。

それは幼い頃から

今迄の事 更に

これから起ころうとする予兆。

夢の中を冒険して行くかのような

感覚。


発動 アポクリファ

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