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リュウのケイトウ レガシィ  作者: きでひら弓
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レガシィ リュウの伝承51 知識欲の果てに

全てを知りたい

そして精神を学びたい

キミと共に探求したいのだ

『ケイト スベテノ チシキヲ

ホシイトハ オモワナイカネ?。』


へクマが尚も語りかける。

慧人が最も欲して止まない物を

知っているかのように。

いや、彼は知っているのだ

知識欲こそが慧人を動かす

原動力としている事を。


へクマは竜玉と龍真瑰の中間的存在として

生まれた。

龍真瑰には知性が宿っている

しかし青色の竜玉には知性がない

力も龍真瑰には遠く及ばない。

そんな竜玉の変異体として生まれた

へクマには好奇心が宿っていた。

その好奇心は"何故"を知る為に

沢山の知性を集め学習したのだ。

へクマへ取り込まれた人形ひとがた

中には人間だけでなく

龍人も含まれていた。

そこから知識を吸収し学び世界を知り

そして生物を知りその根源も

探り当てた。

力は既に必要無かった。

それは竜を使役する事が

造作も無い事だったからだ。

今、探求しているのは世界の果て

宇宙、そして心、精神なのだ。

それを慧人から学ぼうとしていた。

いや、慧人と共に探ろうと考えたのだ。

恐らく人類、龍人界最高の頭脳を持つ

慧人となら可能であると辿り着いた

答えからだった。


『スコシ キミヲ タメサセテ モラッタ。

ガシカシ アラソイヲ オコサセタノハ

ワタシノ イシデハナイ。

ソコハ ヒトドウシノ イサカイヲ

リヨウサセテ モラッタノダ。

キミガ ワタシト タンキュウシテ

クレルノデ アレバ

モウ ムエキナ アラソイハ

オコサナイト チカオウ。

ドウカネ?。』


慧人はまだへクマの問い掛けから

答えを考えあぐねている。

エラアクル内に流れる雰囲気は

ゆったりと木漏れ日の下に

揺蕩たゆたっているようで

ぬるま湯的思考を助長してしまう。


『そうだな、精神、宇宙について

お前と探求するのも悪くないかも

しれんな…。』


慧人が結論を出そうとした時

ネイ シーティス スプレマシーの肩へ

すっかり忘れ去られていた

アポクリファサイスが

マニュピレーターを接触させて

来たのだ。


『ダメがぅ。

その答えは正常な思考で判断しなきゃ

いけないがぅ。

スピリット ドミナント ウェーブが

まともな判断を狂わせているがぅ。』


『なにっ!。

レヴィアか?レヴィアなのか?。』


『今はもうレヴィアじゃ無いがぅ。

レヴィアの肉体は年月と使命により

限界だったがぅ。

最後の時間が近かったから

エルニはレヴィアをずーっと

逢いたかった慧人の所へ

想い出作りの為に行かせてくれたんだがぅ。

そして最後の使命の

アポクリファサイスによる

発動アポクリファにより

世界、時空、時間、軸を

適正な状態へ導くんだがぅ。』


『そんな事をしたらレヴィアは

どうなる?。』


『………分からない。

多分、存在が無くなる…。』


『だったら止めろ。

レヴィアお願いだ消えないでくれ。』


『ダメがぅ。

慧人と一緒に居た時から

既に発動のカウントダウンは始まっていたがぅ。

レヴィアが慧人を認めた時に

発動する仕組みになっていた。

大好きな慧人だったから

アポクリファの発動が認められたがぅ。

後はそのタイミングが来るのを

ただ待って発動宣言をするのみがぅ。』


手放しに欲求に従ってはダメがぅ

慧人にはみんなが待ってるんだがぅ

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